桜の下から月を見上げる酔っぱらいのあたし雨に散りそこねた哀れな桜は, しかし月の光を浴びて生気を取り戻す。 怖気づいてしまうほどのその美しさに,あたしは酔いから覚めて正気を取り戻す。 だからもう少し呑もう。 花弁を浮かべて雨後の月を呷ろう。 きっと今日は眠れる。