〜DAY15〜
入院してから2週間後の診察でなんと外出許可が降りたのだ。
閉鎖病棟って退院するまで閉じ込められるのかと思ってた僕にとっては大きな出来事だった。
外出とは下記のルールだ。
・1日1回30分以内
・看護師同伴
※朝、看護師に外出したい旨を伝える→看護師が空いてる時間を確認→ナースステーションに預けている財布を渡され、同伴にて外出
・病院の敷地内のみ
・売店の利用可
初めての外出は、病院の敷地内を一周して売店に寄って戻るというコース。
入院した時は、酩酊と情緒不安定でフラフラになりながら担ぎ込まれた為、改めて病院を見るのは初めてだった。
建物は、高層ではなく横長で何棟にも分かれていて田舎ならではの敷地の広さだった。
一つ一つの棟で看護師に質問をするが慢性期だとか急性期だとか言われ、全く分からなかった。
唯一、理解できたことは精神科医療の専門病院だということだ。
普通の人が人生で絶対入ることのないであろう病院にいることに改めて落胆し、ため息をついた。
でも、他の病棟の患者さん達は、僕らとすれ違うたびに元気良く挨拶をしてくれ、精神科とは無縁の普通の人にしか見えなかったのが救いだった。
この人達も夜、寝静まった時間帯になると僕のいる閉鎖病棟みたいに泣いたり叫んだりしているのだろうか…
なんだか急に妻の声が聞きたくなった。
憂鬱な顔をしていると心境を察したのか看護師が静かに
「売店に寄って帰りましょう」
と言った。
僕は、静かにうなづいた。
続く
