どーも、Aです。今年もよろしくお願いいたします
この度の震災で被災された皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。寒さと余震で不安な日々だと思います…どうかお身体を大切に、お気を付けてお過ごしください。一日も早い復興を願っております…!
久々のブログになってしまってすみませんが、また良作を観たのでレビューを書きますね。
★英雄の証明
イランの名匠アスガー・ファルハディ監督最新作。
観たかったんですよねー、これ。この監督さんの作品は何本か観てますが、とにかく人間ドラマが秀逸なんです。派手さは無いですが人物の心の機微がこれでもかこれでもかとグサグサ来る作りで…!揺さぶられますねー。
登場人物の誰かしらに感情移入して胃がキリキリする勢いの、素晴らしい作品を撮られる監督さんです
この作品のあらすじを簡単に言いますと「知人から借金したが返せない」という罪で服役中の男が、休暇中に色々あって英雄になる。というお話なんですよね。
イランの文化はだいぶ日本と違うんですが「お金を返せないと投獄される」「囚人にも休みがあり、家に帰ることができる(罪の重さによって違うのかも)」…これにはビックリしましたね。映画を観てると色々知ることができて楽しいですな
しかし日本の場合だとお金を貸した側がなかなか返されない上に恨まれて大体イヤな思いをするので…なかなか良い司法システムなのでは、なんても思ったり。
まぁ主人公の男は「共同で仕事をする筈だった奴に借りたお金を持ち逃げされた」という気の毒な奴ではあるんですが。
休みで出所した彼ですが、恋人の女性が金貨入りバッグを持ってきて借金返済にあてようとするんですよね。でもそれが拾ったものと知って思いとどまる… そして男がバッグを持ち主に正直に返すことで「あんた、借金もある囚人なのにエライね!」と世間から英雄扱いされる展開なのです。
表彰され慈善団体から寄付を受けて借金返済&出所、しかも就職…と一瞬うまいこといきそうになるんですが色々と事情は複雑で、そう簡単にはいきません。ここからがまた面白くて。英雄から一気に詐欺師に転落?的な展開なのです。ファルハディ監督の人間ドロドロ劇が炸裂します!わーい♪
主人公は気の毒ですが、ちょっと自己中でしたね。貸主がいるんだからもう少し気遣いをするべきでした
最後まで面白いので是非観て頂きたいです。ラストは主人公に成長を感じたし、希望が見えましたよ。
貸主の娘さんがやたらと印象的でしたね。悲しみと怒りを感じる素晴らしい眼差しでした…!
・お金を借りた側は自分の苦しみだけでなく貸した側の苦労も考えよう
・人のエゴで物事が進んでないか、よーく見極めよう
・たとえ真実だとしても、その真実を証言する上で少しでも嘘があれば…信用を失うぞ
・信用を築くには苦労するが、失うのは一瞬なのである…
そう言われた気がした作品でした。
あと大人のトラブルで一番被害者となるのは子どもたち。ファルハディ監督の作品でよく描かれてる気がします。監督やさしいなぁ…!
…というわけで、今回は以上です
寒い日が続きますので風邪をひかないように注意しましょう。
それでは今年もどうぞよろしくお願いいたします!
また、次回に~