家庭崩壊!「葛城事件」を観ましたよ | スタッフAの、アノマリーな日々

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映画レビューとともにテキト~に書いていきますよ♪

ど~も、Aです。ニコ
2月は短いから…早いのぅ、もう終わりだよ。
早速ですが映画レビュー。今回は久々に邦画でっせ~~。テレビ


★葛城事件 (2016) ※ネタバレ、ありますよ~
「家庭崩壊」の映画…?目
およ、新井さんが出てるね…観られるうちに観ておくか、な感じで鑑賞。にやり
(ここでは被告とは書きませんのでご了承ください)

さて、メインとなる葛城ファミリーを私なりにまとめて紹介しまーす。

父(三浦友和)…マイホームを建てた事が誇りであり、家を「城」と言う。
一家の法律は「自分だ!」と思ってる様な、団塊世代に多そうな父ちゃん。
自分が正しいと思ってるので周りに考えを押し付け、逆らうと怒鳴るし暴力的。
場所関係なく煙草ブカブカ・大声を出す。自己中で威圧感がハンパない。ドクロ

母(南果歩)…一見朗らかで可愛らしいお母さんだが旦那に意見できず、
子どもが何かやらかしても叱る事をしない。ご飯を作るシーンも無く、
一家の食事はその辺の弁当や出前ばかり。まさに怠慢だらけの主婦。
旦那の事も実はあまり好きではない様子。(えぇぇ…叫び

長男(新井浩文)…父に逆らえず常に顔色を伺って育ってきたのか、我慢強く静か。
いい大学を出て就職、結婚もして家は出てるが、常に周りに気を遣っている。
よく居る長子タイプという感じだが、耐え過ぎたのか対人恐怖症になりつつある様。

リストラされるが妻にも親にもその事を言えず、日中を小っちゃな公園で過ごしている。

…気の毒。ダウン

次男(若葉竜也)…下の子らしくお母さんに甘えて育った21歳。
好きなものや夢はあるが現実的に進むべき方向が決まっておらず、
父に否定されながら自分の部屋でダラダラ過ごす引きこもり。
親から継いだ客の来ない商店を無難に営む父を尊敬しておらず、反抗的。
正論を言ったりもするが結局は周りのせいにしている様に見える。汗


一度観ただけで聞き取りがちゃんとできてないので、間違いがあったらすんまそあせる
(邦画は字幕じゃないからそこが辛い。音量上げると友和の怒鳴り声がうるさいし…)

結構普通にありそうな家庭でしょ。嫌な感じは満載だけど。ドクロ
さてこの家族がこのまま行ったらどうなるのか。以下、思いっきりネタバレです。

父 加害者の親だと罵られる存在に。誰も居なくなった家に独り、やさぐれている。
母 子育てに失敗したという思いからなのか、精神崩壊。施設に入り老け込む。
長男事故死…と思いきや、遺書らしきものがあり結果として自殺による死亡。
次男なんかやったる!と無差別の殺傷事件を起こし、死刑囚になる。

…ん~、やっぱりよろしくない方向へ行ってしまいましたね…。叫び

父親がとにかく威圧的で、これは観てて辛いものがありましたね。ダウン
怒鳴り声を聞くのは私も本当に嫌で…先にも書きましたが音量を下げてた程です。
今じゃパワハラとかDVとか言われる訳だけど、
昔は理不尽に怒鳴るのまでもが「躾」で通っちゃってましたからねー汗

個人的には、新井さん演じる長男が中華料理屋で耐えてるシーンがね…。
文句言ってる父の脇でなんとも言えない表情をしているのが印象的で辛い。
父を止めても酷くなるし、かと言っても賛同できるものでもないし。
父を敬いたいけど嫁の両親に対して恥ずかしいし、ただただ早く終わってほしい…
…けどこの感情すら父に悟られてはいけない、という恐れ?気遣い?
あ~~~~、やだ。叫び叫び

長男が、父親は勿論、周りの皆に気を遣って一歩引いてる感じが所々に見られて、
ホント辛かったですねー。
「この店継ごうかな」の時に父親に「やってみるか?」とか言ってほしかったよ。
息子からのSOS発信だよ~あせる

このお母さんもねー、強くないなー、って。意思とか愛情とか色々。
母は強くてなんぼだと思うんだよねー。キラキラ
息子が小さいうちは愛情を頑張って押し付けてほしかった。
それをちゃんと済ませてから自立させて放っときゃ、後はいい大人になるのにね。

理不尽だと感じた時は子どもの前に立って父から守ってほしかったし、
後はご飯をせっせと作って食べさせてたら何言わなくても子ども達に伝わったのに…。
旦那にもね…。
っていうか、どういう結婚だったんだろう、って程、妻としての愛情が見えない。目
(旦那の方もDVっぽくて最悪だけど、あっちはまだ意思とか子どもへの愛とか、
ちょこっと感じるんだよねー)
ずっと嫌いだった~~!とか言ってたけどいつからなのよ。父、ショックよ~。
お嫁さんを責め立てるシーンとかも、は??って思っちゃったよ。むかっ
責任転嫁ばっかだなぁ~…って。
なーんか色んな意味でこの母ちゃん、怠慢だわ…。アセアセ

でもって衝撃シーンね…次男による殺傷事件。
韓国映画でグロイ系は慣れてはいるけど、無差別なのが気分悪いよね…。
引きで遠目に映した映像が静かなのに狂気で溢れてて、なんかリアル。

次男が甥っ子を殴ったとかで平然としてた時に、あの時にね…!
なんとか止められなかったのかなぁ。ショック

それから忘れちゃならんのが、田中麗奈演じる「次男と獄中結婚」した女。
彼女を通して全体像が見えてくるので、そういう役割での配役でしょうか。
なんか…まともじゃないんだよなぁ。一番まともなはずなのに。
一番謎。あれかなぁ、DV男に洗脳されるパターンのやつなのかなぁ。叫び
でも友和親父の事はしっかり拒否して軽蔑してたから、やっぱまともなのかな?

最後、父が首を吊ろうとした木は子どもを想って植えた思い入れのある木で、
「家族の為に一家の主として頑張ってきただけなのに…」って気持ちがなんとなく見える。
でも自分が家族を抑え付けてきた事に対して罪悪感は無いと思うし、
怒鳴られる側の辛さなんて理解してないんじゃないかな。
そうそう人なんて変わらないし。木から落ちて蕎麦食べちゃってるし。
どこかで気付いてても自分を正当化して孤独を貫く事になるよ、

この父ちゃんはきっと。しょんぼり

スナックの雰囲気、新井さんの感じ、犯罪者に惚れた女…
「あれ…?これどっかで…」って思ったんですけど、本作の監督、
「その夜の侍」の監督だったんですね~。…どうりで!ウシシ
大どんでん返しは無いけど惹き込まれるリアル感がいい作風ですよね。
実際こんなもんじゃないかな、って所に落とし込む所がイイ。
何度か観ると新たに発見があるような、細かな人間描写もいいですね。
…一筋縄ではいかない人間の感情とかね。
今回の俳優さん達もなかなかハマってたと思います。キラキラ

後味は最高に悪いんですが、もう少し時間を置いてもう一度観たいですね。キラキラ



…え~、今回は以上です。ニコ
今日はまた寒くなっちゃった…体調管理には注意しましょうねあせる

それではまた次回…お会いしましょう!音譜音譜