前回に続き
夏男物語はまだまだ続く・・・
彼はとてつもなく人気者だ
何故だろう
キジトラでカギしっぽ
どこにでもいる
the 猫 だ
犬歯が片方ないため
上唇がくっつく
その顔がまた
ゆりやんレトリィバァの変顔のようなのだ
しかし
笑ってはいけない
彼は至って真面目なのだ
去勢手術を受けた時も
何一つ変わらない
痛みなど「へ」でもないようだ
動物病院を受診しただけでも
他の猫はだいたい怯えて帰宅する
しかし
彼は違う
通常営業なのだ
何をされても通常営業
「すん」としているのだ
で
いつも通りカリカリご飯を食べる
健康健診でもなかなかだ
お尻に体温計を刺されても
通常営業
構ってもらえて嬉しいのか
獣医にゴロゴロ・すりすりまでやってみせるのだ
緊急地震速報も気にしない
揺れても気にしない
気付いていないのか
そんな彼の後ろ姿は
まるで人間のおじさん
何にも動じない
我が家の家族が増えようとも
安定のお出迎え
素晴らしい猫だ
我が家の子供たちの
そり遊びにも対応
かまくらにも滞在したことがある
子供の相手は慣れたもの
立派なイクメンなのだ
そんな彼の鳴き声は
まるで子猫のような
小さな女の子のような
あのフォルムと表情からは想像できない
「かわゆい」
鳴き声なのだ
見た目はおじさん、中身はおじさん
その名も
ただのデブ猫 夏男
最高のギャップ萌えなのだ
ちなみに
彼のは
驚くほどミニサイズ
身体からは想像つかないくらいだ
トイレやタンスの引き出しを開け
自由自在に移動
器用なデブでもある
我が家に来る前は
外で蛾を追いかけ
時にエサとして食し
土やほこりにまみれて過ごしていた
がりがりに痩せ
目やにだらけで
鼻もがぴがぴ
そんな彼の今・・・
ただのデブ猫さんでも十分だ
高い所にジャンプできなくても
猫っぽくなくても
後ろ姿がおじさんでも
唇がくっつき
ゆりあんレトリィバァになってしまっても
我が家の自慢の夏男くんなのだ