夢は小説家ですと本気で宣ふブログ -59ページ目

夢は小説家ですと本気で宣ふブログ

文章の世界に魅入られた小娘が、妄想を書籍化しようと奮闘する日記。




 駅前にある「花屋 さくら」は、陽の従姉が創めたお店だ。さくらの美的センスによって構築された花屋はシンプルながらに可愛らしく花を魅せる。贈り物の多い若い女性を中心に愛されて、店は順調のようだった。
 陽は、花が大好きだと笑うさくらに連れられてよく散歩した。緑化に力を注いだ街には、いくつもの花壇があって、我々の目を楽しませてくれる。さくらは花の一つ一つを指さしながら、陽に花の名前を教えた。
 高校生になるころには陽もすっかり花博士で、学校では生物係を請け負っていた。その日も、紫陽花の葉の表面が白くなっているのを発見して、これは殺菌剤を買ってこなくちゃなぁと考えていた時だ。母親から電話があった。
「なに?」
「さくらちゃんが捻挫して」
 さくらは、足を包帯でぐるぐる巻きにされて病院のベッド腰掛けていた。
「陽、悪いんだけど店任されてくんない?」
「いや、無理でしょ。普通に」
「だいじょうぶ。陽、お花大好きじゃん」
 太陽みたいに笑われて、陽は押し黙る。他でもないさくらの頼みであれば、陽は断ることはできなかった。

「陽くん、このお花を中心に2000円くらいで花束を作りたいんだけど」
「ガーベラですか? いいですよね。ビタミンカラーで元気があって、贈っていただける方もきっと元気になりますね」
 今日、届いた花も本当に綺麗だ。色鮮やかな花に囲まれていると心まで浮かれてくる。
 花屋の仕事は思っていたよりも、簡単だった。花束を作るのも最初は本当に分からなくて困ったけれど、正直に「分からないんです」と伝えればお客様が一緒になって考えてくれた。
 突如として店長を任された男子高校生は、どうやらお客様に受け入れられたらしい。さくら居ずとも客足は途絶えることなく、今日も花屋は大忙しだ。
「ガーベラを中心に持ってくるんでしたら、イエローのミニバラも添えて後はグリーンで彩りを揃えれば可愛らしいと思います」
 どうですかと、ひとまとめにした花束を見せるとお姉さんは、うんうんと頷いた。
「可愛い! それで、お願いします」
「ありがとうございます」
 花の色が映えるようにラッピングペーパーはベージュを選択する。丸みを持たせるように包み、黄色のリボンを結んだ。
「どうぞ」
「ありがとう、今日は友達の誕生日なの」
「それは、それは。僕からもおめでとうとお伝えください」
 陽が手を振って見送ると、お姉さんも大きく手を振りながら改札の向こう側に消えていく。店先に戻ろうと振り返ったところで、伊勢崎がしゃがみこんでいるのが目に入った。
「何やってんですか、伊勢崎さん」
「ふむ」
 顎に手を当てながら伊勢崎は目の前の向日葵に視線を送っている。真正面、右上、左上と顔の位置を変えながら向日葵を360度眺めているようだった。
「向日葵はずいぶんと小さくなってしまったんだねぇ」
 伊勢崎は細い眼を陽に向けた。
「それはミニヒマワリって言うんですよ」
「そうかそうか、ずいぶんと小さくなってしまって」
 伊勢崎は再度呟くと、花に向かって話しかけ始めた。「品種改良っていうやつかい?」「大きい姿じゃやってられんのかね?」といった具合だ。
 伊勢崎は、変な人だ。着物というか浴衣というかを着ていて(「本人は着ながしって言うんだよ」って言っていた)、年のころは20代にも見えるし、40代にだって見える。年を感じさせない雰囲気があった。一度、「こんな時間から出歩いて、仕事ないんですか?」って言ったら「僕は在宅の仕事なんですよ」って言っていた。
「僕が子供のころは、向日葵はずいぶんと大きくてねぇ」
 自分の背よりも高い向日葵が太陽に向かって咲く。圧倒されるくらい密集した向日葵畑は、不思議の世界に迷い込んだような気持ちがした。
「今はこじんまりとして、君はさしずめ都会の向日葵って感じかな」
 空も狭く、小さな土地にこれでもかって人間が詰め込まれて生活している。向日葵に広い場所が与えられるわけもなく、それでも向日葵として人々の心を癒すため、姿を変えて存在しているのだ。
「いや、それにしても綺麗だ」
 伊勢崎は頬を綻ばせる。
「当り前じゃないですか、だって生きている」
 人間や動物のように声を発したりしないけれど、酸素を得て栄養を得て、花は美しく生きる生物だ。1輪1輪の花は決して無機物ではなく、生きているのである。
「ああ、そうか。生きているんだね」
 花屋は生命力に満ちている。だから、美しい。


$夢は小説家ですと本気で宣ふブログ-都会のひまわり
 はい、アメブロ改装後初の小説投下となりましたが、
いかがだったでしょうか?

 今回の練習は【一人称】でした。

 チェックリストは可愛いアイドルばかりの西田が、可愛いアイドルを書きたいのはもはやサダメ! 更には一人称を用いることでなりきっちゃうというなんとも痛い、手痛い小説でした。

 というわけで、はい、正座!
 だからね、西田。文章が走り過ぎているんだよ。頭の中で構成を作ってから書くから文章が生きてこない。次に次にと文章が進んでしまって作文のようになる。
 特に、嫌いなところを書く下りのシーンはじっくり向き合えていたようだけれども、良いところのシーンは淡白すぎるんだよね。文章においての淡白は手抜きと一緒なの。わかる?
 あとあと、繋ぎが下手なんだよね。もう少し文章で彩らないと、読者が置いていかれるの。
 あとは、文法的な話ではまだまだ「やがて」「そうして」なんて接続語を使い過ぎているから文章としてだらしがないんだよね。もっと簡潔に、明確に!
 
 でもまぁ、1日2回はブログを更新しようと思って慌てて書いたにしては、テーマもあって良かったんじゃない?

 私としては、そんな感想かな(笑)
 初めまして、タレントの奏野由愛(そうのゆめ)です。あ、初めましてなんて言ったけれど、皆私のことは知っているよね? だって今期はCM8本に、ドラマが2本、専属モデルをやっている『nono-n』の表紙にもなっているものね。
 拳大しかないといわれている小さな顔も、目も鼻も口もお人形さんみたいと誉め称えられているパーツも、二次元体系といわれる身体も、すべてが理想の女の子らしいよ?
 私としては生まれ持ったものだから何の苦労もなく手に入れたものだし、親の遺伝のおかげっていうか、欲を言うならばもっと鼻が高ければよかったのになんて思うくらいなんだけどね。
 それで、なんで今日はこんな風に文章を書いているかっていうと、誰かに話さなきゃやっていられないくらい嫌なことと、良いことがあったからなの。そんなに長くないから読んでくれたら嬉しいな。

 まずは、嫌なこと!
 今日、撮影の合間に2時間時間ができたからランチは駅前の喫茶店にサンドイッチを食べに行ったの。カリカリのベーコンと、とろりとした卵、シャキシャキのレタスが大好きで、こんがり焼いたライ麦パンのいい香りが充満していた。
 私は奥側のソファー席に腰掛けていて、背面にはよく分からない幾何学模様の絵が飾ってある。
 美味しいサンドイッチの写真をブログ用にi-phoneのアプリで撮って、私はサンドイッチにかぶりついた。聞こえてきたのは、その時だった。
「そういえば聞いた? ユメノンまた連ドラ主役だって」
「聞いた、聞いた。しかも相方あの草野悠馬くんでしょ?」
「ちょっと可愛いからって何さ! いいな、私も悠馬くんと恋したい」
「え? というか可愛いか。なんか整いすぎで逆に怖いっていうか」
「わかる、わかる。 なんかドラキュラの館とかに住んでそうだよね」
 住んでる訳ないじゃない! 私は思わず、心の中でツッコミをいれた。大袈裟な音を出すように、手の平をできるだけ平らにして叩いたら、頭の中の少女の頭は乾いた音をたてた。なんていうのかな、こういうの。理不尽? というかイジメといいっていいんじゃないかしら。
 だいたいね、プライベートがないことも、好き勝手言われることも有名税だなんて言われるけどさ。おかしいと思わない? 21歳の女の子にむかって、整いすぎて怖いとかドラキュラとかさ、じゃあ私が面と向かって「あなた左右で目の大きさ違うね。毎日合わせるの、大変じゃない?」とか「っていうか太りすぎでしょ。見苦しいから足だすのを辞めたら?」って言ってもいいのかしら。そしたら、きっと2ちゃんねるで「アイツ、マジ調子に乗ってる」とか「性格悪いらしいよ」とか言うんでしょうね。
 私は、まあ性格はいいとは思わないけれど容姿は嫌いじゃないよ。むしろ自分のこの顔で監督さんや、カメラマンさん、ヘアメイクさんが今よりちょっと良い所に住めて良いものが食べられて、ありがとうって感謝されていることに喜びを感じているよ。
 こうやって陰口を叩かれるのは日常茶飯事で気にしたらいけないと、やり過ごしてきた。気持ちを切り替えよう。まあ、なんて美味しいサンドイッチ。

 次は良いことね。
 夜は仕事が早く終わる予定だったから、彼氏の慎と馴染みのファミレスで待ち合わせしていたの。高校生の時からの付き合いだから、かれこれ4年になる。
 私たちは今でも、ちょっと背伸びしたレストランより騒がしいファミレスを好んだ。
 私はちょっと不貞腐れて、メロンソーダの氷をかき回していた。
「由愛、なんかあった?」
「なんもない」
「そっか、またドラマ決まったって? おめでとう」
「うん、ありがとう」
「あれ? やっぱり元気ないね。どうしたの」
「どうもしないよ」
 慎を困らせているって気付いて、私はストローから手を離した。だって、慎は悪くないじゃない。
「由愛、昔から可愛かったけれど今はもっと可愛いね。どんどん可愛くなっちゃうから俺照れちゃうよ」
 ストレートな言葉を発しながら耳まで赤くするんだから、こっちまで照れてしまう。
「由愛、お疲れ様」
 温かいココアを飲んだときみたいに身体の芯から温まっていくような気持ちになる。慎が、私のこと可愛いって褒めてくれるなら私はやっぱりこの顔で生まれてきて良かったって思うんだ。
「慎、ありがとう」
「なんで?」
「ないしょだよ」
 私がおどけてみせると、慎は「なんだそれ」って笑った。

 明日も、明後日も、スケジュール帳に色とりどりに描かれた仕事をこなしていかなきゃいけないし、嫌な事言われるかもしれないし、辛いこともあるだろうけれど、私はやっぱりこの顔に生まれてきて仕事もらえてよかったって思っているの。
 だって、慎と出会えたんだよ。あ、慎と付き合っていることは、ないしょだよ。


$夢は小説家ですと本気で宣ふブログ-SN3T0016.jpg



 新宿に大型電気量販店ができたことは、周知の事実だろう。
 ニート生活1日目、私は3年間勤め上げたご褒美に自分に電子辞書を買い与えることにした。そしてみな同じだとは思うが、新しい場所には行ってみたいという欲がある。私は自分に電子辞書を買い与えるために、新宿のビックカメラに行くことにした。
 日曜日の新宿は人に溢れかえっている。ピカチュウのお面をつけた子どもや、前を歩く少年のTシャツがワンピースだというどうでもいい情報を視覚に与えながら、私は電子辞書売り場が地下1階にあることを知った。
 階段を下りて、左手側。案外近くに電子辞書売り場は設置してあった。最近の電子辞書は、私が初めて電子辞書を持ったときとは大きく異なり、タッチパネル画面にカラー画面だ。入っている辞書の数も100を超えるらしい。もはや理解の域を超えている。
 どれを買えばいいのかなど、皆目見当もつかない。私は多少声を張って「とりあえずどれにしようか」と呟いてみた。眼鏡をかけた販売員のお兄さんはその一言を聞きつけ、友好的に声をかけてきた。しめしめである。
 何を隠そう、23歳の小娘だ。容姿はいささか子供じみている。私は金を持たないただのウインドウショッピングを楽しむ女の子だと思われてはならぬのだ。そりゃあもう、幼少時代培った演劇による発声法を披露する機会である。そして、NEW OPENを迎えたばかりの電気屋さんもまた、客に物を買わせる機会だ。みすみす見逃す訳もあるまい。
 そうして利害が完全に一致した私たちはコミュニケーションをとることに成功するのである。
 私は言う。
「やはりおススメは1番人気のコレですか?」
 もっとも上段に設置された電子辞書は堂々たる風格を持って、1番上に鎮座している。お兄さんは眼鏡を光らせた。(というのは嘘で実際に発光機能を持たない眼鏡が光ることはないのだが、気持ちの上ではやはり光ったのである)
「そうですね、しかし女性のお客様ならばこちらも、TOEICの学習機能が」
「私、TOEIC受けないです」
 話すお兄さんの言葉を多少強引に遮る。英語は嫌いだ。学ぶことはないだろう、たぶん、いや、絶対。
「そうですか、でも歴史の機能は必要ないでしょう?」
 1番人気の辞書を指さす。歴史か、いやむしろ好物だ。私は新撰組が大好きなのだ。新撰組の「撰」の字をこだわって「選」にしないぐらいには大好きだ。
「使う機能はなんですか?」
「国語です」
「国語は一緒なのですが」
 困ったお兄さんはやはり歴史の話に戻す。
「たとえば井伊直弼を検索した場合」
 なぜ、このタイミングで出てきた歴史上の人物が井伊直弼なのか考えている合間に、お兄さんは手慣れた様子で電子辞書を扱っていく。
「こちらでは(2番人気、英語が得意)4ページですが、こちらでは(1番人気、歴史に詳しい疑惑浮上中)、6ページです。さらに画像もつきます」
 顔の大きな禿げたおじさんの画像が現れる。
「おお!」

 そうして、私は電子辞書を手に入れた。決め手は井伊直弼だ。文化人としても名を馳せた歴史上の有名人も、よもやこんなところで名前を使われようとは思いもしなかっただろう。
 
 私が小説家になろうと決めたのは中学校1年生の時です。
 青い鳥文庫の「いちご」という本を読んだ時でした。火事のシーンがあって、メラメラと燃え上がる炎が見えるようでした。赤だけではなく、橙や黄色が交わって灼熱の温度を感じるようでした。別れがあって、切なくなって、初めて本を読んで泣きました。
 文章という世界は、紙に文字が映っているだけの世界です。教科書や新聞と一緒です。でも、小説には人物がいて、心情があって、出来事があります。私たちは、文字から様々なシーンを連想して頭の中で映像として再生するのです。

 思えば、私の文章生活というものは順風満帆に進み過ぎていたようです。高校生のころ、WEBでの創作小説大賞で最優秀賞を頂き、公募に出せば出版の話を頂きました。
 私は小説で成功することに疑問を抱きませんでしたし、自分はプロの作家になれると信じていました。ただ出版の話をさせて頂いた際、私は自分の書いた作品は同い年~大人に向けてをターゲット層にした考えさせる話として書きあげたつもりでしたが、出版社さんは「児童文学」で出版するつもりだとおっしゃいました。
 私はそれが嫌でした。
 しかも、出版とはいえ自費出版での提案です。
 私は学びます。
 「本を出す」という目標はお金があれば叶う。でも私が本当にしたいのは本を出版することではなくて、売れる作家になるということだと気が付きました。

 そうして、大学進学など考えていなかった高校3年生は突然にして大学進学を希望するのです。昭和女子大学短期大学部文化創造学科、来年なくなる学部だそうですが私はそこで文芸とパソコンと就職支援のプレゼンテーションや日本語学を学びました。

 就職を決めるころになって、もちろん私はフリーターをしながら公募して作家になろうと思っていました。でも、極度なヲタクな私です。夢のために漫画を我慢することはできなかったのです。だから就職しました。

 今、私が思うのは夢のために漫画を我慢することは余裕だという気付きです。だって後から読めるもの。今、やらなくても後でできるもの。
 でも、小説を書くのは今やりたいということです。

 だから会社を辞めました。

 そして今、書きたい話があります。私の構想段階だとめちゃくちゃ面白い話です。希望と夢と、大きな愛が詰まっています。私はこの話を秋口までに書き上げようと思っているのです。

 なれるかどうかじゃなくて、なるんです。私はそうやって生きていこうと思っています。