姉は本当に話すのが下手で、私は会話がつまらなくて、「あかん、今のはあかん。今の話するんやったら順序はこうで」と姉の話し方を矯正しようと試みる。
そんなエピソードを母に話すと、母は「お姉ちゃんはね、全身で喜怒哀楽を表現するんや」って言う。「歌で、踊りで、お姉ちゃんは身体で表現するんや、昔からそうやった」って言う。
母が、姉はそれでいいと思ったから姉は話せないようになったのではと思わなくもないが、やはり我が家の身内愛は過剰だと思う。
何が言いたいかというと、姉よ。君は母に期待されているぞ。君の歌や踊りを、母は君の表現方法と思っているぞ。人並み以上に話せぬ君は、身体全部で表現していく他、道は残されていないのかもしれぬぞ? やりたまえ、舞台女優とやらを。
そして母はこうも言う。「彩乃はプロになりたいんだから文章が上手いのよ」……文章が上手いと本気で思っているのですか。泣きますよ、私。
お便りやら、スピーチ原稿やら、私に見直しを要求してくる母。私は文章が好きで学んできた自負はあるけれど、書けないからこうして悩んで、今日も埋まらない原稿用紙を押しのけているというのに。
ちなみに姉には「書けや、はよ書けや。ごちゃごちゃ言うてんと書けや」と言われた。うるさいわい! 書くもん。ちゃんと、書くもん。
書きたいけれど書けないのさ。このジレンマ。悶々とする気持ち、分かってとは言わない。分かれ!
でもまぁ、いつまでもぐだぐだ言ってても代筆者なんていないので書きます。書きますとも!