外出の準備をして、約束の時間より前に、私は宿の玄関横のベンチに座っていました。ここに座っていれば、アブデルが来たとき彼は、
「アン!」
と宿に向かって私の名前を呼ぶ必要もありません。
また、私はジャマイカの空気を吸いたかったのです。とても暑い。母の田舎、岡山を思い出しました。視界に入る空と地上の割合が同じくらいでした。
朝9時にもならないのに、とにかく暑かったです。
私は、ジャマイカにいる!宿の人たちは、私のようなポカンとした色白の女の子が、なぜジャマイカ?と驚いているようでした。
ガイドブックに書いてありました。
「ジャマイカ人は時間にルーズで、時間通りに来ない。」
と。そもそも私は約束の15分も前からここに座っています。今日は、アブデルがボブ・マーリィ博物館に連れて行ってくれると言いうのです。ですが、彼はまだ来ません。
これが、ジャマイカ人の「スーンカム(soon come=すぐ行くよ、の意味。実際には来ない場合もある)」かと不安になってきました・・・。