【佐渡島①】ハスラーちゃん、海を渡る【5/25】 | 世界の道の曲がり角 The Bend in the Road around the World

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山と旅と写真の記録
2019.1.7~2020.3.11世界一周旅行 完
山を求めて長野県に移住。

※今回の旅記録は漫画『7SEEDS』のネタバレを含みます。




見えてきたわ……あれが、

佐渡島!!!


佐渡島は漫画『7SEEDS』(作 田村由美)を読んでからずっと気になる存在だった。

『7SEEDS』は天変地異によって世界が崩壊した未来でコールドスリープから目覚めた若者たちが果敢に時に翻弄されながら生き抜く姿を描いたSFサバイバル恋愛友情努力勝利スペクタクル人生指南作品である。少女漫画誌で連載されたが少女漫画の範疇を超える、ていうか少女漫画の定義ってなに?となる濃密なストーリー。とってもおすすめ。


そんな『7SEEDS』に登場する佐渡島。どこか遠い場所のように思っていたら長野県に隣接する新潟県に属する離島ではないか。これはぜひ行っとかなければ。




5月25日(土)

午前3:45 松本出発

6:10 直江津港着

7:10 直江津港発

↓カーフェリー 17,530円

9:50 小木港着


矢島観光たらい舟乗り場

宿根木町並み散策

海鮮丼

佐渡金山

北沢浮遊選鉱場跡

弁慶のはさみ岩

大佐渡海岸線

大野亀

二ツ亀

ドンデン高原ロッジ 車中泊



午前3時起きで出発。前夜のうちに直江津港まで行って車中前泊しようかと思っていたが、自宅で寝ても睡眠時間は同じだったし、高速深夜料金も使えるしということで当日出発することにした。高速道路をひた走って北上する。やうやう白くなりゆく山ぎはが綺麗。



2時間半ほどで直江津港に到着。予約しておいたカーフェリーのチケットを発券する。

なんのトラブルもなく辿り着けてよかった。もし辿り着けなかったら予約がパア。なんせこのカーフェリー、運賃がバカ高いのである。軽自動車+運転手で片道17,530円。往復3万超。ぎょええ!もうヘタしたら海外旅行並み。実は佐渡行きは去年から考えていたのだが,このフェリー代に慄いて踏み切れずにうだうだしていたら冬がやってきてしまって今年に持ち越しとなったのだ。実際、佐渡旅行は2、3日程度なら人だけ渡って島内でレンタカーをする方が断然安い。けど、車中泊旅がしたいし自分好みに装備した愛車のハスラーちゃんで巡りたい。ていうか車中泊装備を背負って移動するのがめんどくさい…めんどくさい!と、かつて全てを背負って世界を旅したバックパッカーにあるまじき考えから、カーフェリー輸送を決行した。
いいよ!金出そう!だって一年考えてもやっぱりハスラーちゃんで行きたいんだもの!ほら、これが毎日朝から晩まで働いて稼いだ金だよぉ!ダァン!(前より薄くなった札束を叩きつける)



いよいよ乗船。カーフェリーに乗るのはかつて明石海峡を結んだタコフェリー以来かしら。自分で運転して乗り込むのはもちろん初めて。



大海原へ出航。視界良好。波は穏やか。完璧な航海日和だ。

約2時間半の船旅、思いの外寒いので船内でくつろぐ。佐渡に行くまでに『7SEEDS』を復習しておこうと全速力で読み返していたのだが今日まで間に合わず船内でラスト2巻を読了。涙と鼻水をそっとぬぐう。人前で読むもんじゃなかった。ていうかそもそも全速力で読む作品でもない。またゆっくりじっくりと読み返そう。



『7SEEDS』に思いを馳せたり睡魔に負けて寝たりしているうちにあっというまに佐渡島小木港に着港。
これがあの佐渡島…!未知なるものが蠢きながらこっちの様子を窺っているような気配を感じる。一体なにが待ち受けているというのか。妄想力すごい。



観光船乗り場付近の駐車場に車を置いて市街地を少し散策。ものすごく情緒あふれる町並み。お腹が空いていたがまだランチタイムには早く、食事処は見つけられず。やむをえず先へ進む。



矢島観光たらい舟乗り場。佐渡といえばこの一寸法師とかが乗ってそうなたらい舟。というのは最近知った。4人ほどが乗れる小さなたらい舟。ちょっと高い波が来たら一瞬で転覆しそう。岸からその様子を拝見する。



にしても海がきれいすぎやしませんか。透き通る海が青々と輝いている。



続いて宿根木の町並み。古き良き佐渡の集落が保存されている。



こういう路地たまらん。観光スポットだが現在も実際に人が住んでいらっしゃるので静かに散策させていただく。


有名どころの三角家。路地に合わせて三角形に作られているんだとか。



レトロ映画に出てきそうな郵便局跡地。



さらに奥に進むと神社だかお寺だかが新緑輝く静けさの中に佇んでいた。なんだかスピリチュアルな気分になる場所だったな。



先ほどの三角家は中を見学することもできるが、なんとなくこちらの公開民家「清九郎」に入ってみた。入場料400円。
なんだかものすごく落ち着く家。静かだし涼しいし永遠にぼーっとしていたくなっちゃった。冬は寒そうだなとは思った。



3箇所にラジカセが置いてあり、再生ボタンを押すと説明音声が流れる仕組み。受付のおばちゃんの声に聞こえたのは私だけか。


一応行ってみた宿根木が思いの外良くて一日中いたいぐらいだったが先へ進む。小佐渡(本州側)西沿岸をドライブ。青い海と向こうに大佐渡(日本海側)。絶景である。ひとりドライブ旅の難点は走行中に写真を撮れないことと景色をじっくりと見られないこと。




途中で車を停めて眺めてみる。海の青いこと青いこと。今日が晴れでよかった。


いいかげんお腹が空いたところで食事処「長浜荘」で昼食。お目当ては日本海の海鮮丼。今回は車中泊旅で食料もたっぷり積んできたが海鮮丼は絶対食べると決めていた。
器から溢れんばかりの海鮮。牡蠣やなにやらコリコリしたやつ、カニなんかも入っていた。うまうま満足。

起床してからすでに盛りだくさんの行程だが、ここから1日目の午後が始まる。

続く