アフリカ、ヴィクトリアの滝はザンビア側から見た。こちら
北米、ナイアガラの滝はカナダ側から見た。こちら
さて南米、イグアスの滝はというとブラジルとアルゼンチンにまたがっています。
川を国境に隣り合う三国。地図のイグアス国立公園が滝。もともとここもパラグアイ領だったけど、ブラジル・アルゼンチン・ウルグアイ三国VSパラグアイの戦争で敗れて奪われたらしいです。パラグアイは今や世界的観光地って何もないからなんだかかわいそう。
どっちから見るのがおすすめなのかブログ情報を読み漁るとアルゼンチン側が人気なよう。アルゼンチン側はイグアスの滝のメインスポット「悪魔の喉笛」を間近に見られる上に遊歩道もたくさんあって一日中楽しめます。ブラジル側は滝全体が見渡せて、2〜3時間程度で見て回れるらしい。
ということでまずはアルゼンチン側に行ってみることにしました。
ブラジルのフォス・ド・イグアスからは日帰りで行くことができます。
行き方
フォス・ド・イグアス 近距離バスターミナル
↓バス12レアル(150ペソ 約300円)
国境
↓
アルゼンチン 滝行きのバス停
↓タクシー1人15レアル(395円) orバス
滝
入場料800ペソ(1472円) クレジットカード可 要パスポート
帰り方
滝
↓バス180ペソ(331円)
プエルト・イグアス(アルゼンチン)
↓バス150ペソ(276円)
国境
ブラジル入国
↓バス150ペソ(276円)
フォス・ド・イグアス (ブラジル)
詳しい行き方は詳しいブログを参照。
ここで注目すべきはアルゼンチンペソの価格変動。2年前の2018年のブログ情報ではバス代25ペソと紹介されていたのが今や150ペソになっています。インフレインフレ。未だかつてたった2年前の情報がこんなに役に立たなかったことってない。
バス会社は色々あるようです。私はRio Uruguay社を使いました。
ブログ情報ではブラジル出入国のためイミグレで下車するとバスは待ってくれない(近隣国民は出入国審査不要)ので後続のバスに乗らなければならないけど、その場合バス会社が違うと再度料金を払わないといけないというのが多かった。でもそもそも外国人も日帰りでブラジルを出入国するなら審査不要だそうです。アルゼンチンは全員審査必要のためバスは待ってくれる。
本当にブラジル出入国審査不要なのか心配だったけど、行きはドライバーがブラジル出国でスタンプもらってこいと呼んでくれました。ここでいったん出国印をもらっとくのが確実なのでもらっといた。
しかもバスは私が戻ってくるまで待っていてくれました。なんだなんだ、待っててくれるんじゃないか。
でも帰りはブラジル入国で下車するとバスは容赦なく走り去っていました。スタンプもらうのに2分とかからなかったのに。解せぬ。
ブラジル出入国での対応はドライバーの優しさによって変わるようです。
数十分待って来たバスが別会社のだったので早く帰りたかった私は止むを得ず再度150ペソ払って乗りました。同じバス会社だったらチケットを見せると追加料金なしで乗れます。
滝行きバス停から滝まではバスが出ていますが、タクシーの運ちゃんがすかさずやってきて「4人でタクシー割り勘すればバスより安いぜ!!」と勧誘してきました。たしかそんな情報もあったな。バスに乗ろうとした私を含む4人が運ちゃんに言われるがままにタクシーに流される。
実際のところどっちが安かったのかは分かりませんがたぶん微々たる違いだしタクシーの運ちゃんが感じのいいおっちゃんだったので良しとする。
そんなこんなで約1時間かかって滝ゲートに到着。夏休みの土曜日だからかやや混んでいるもののスムーズに列がさばかれる。
入園。ちょっとテーマパークっぽい。
まず向かうはメインスポットの「悪魔の喉笛」。入り口近くからトロッコに乗って移動します。トロッコは無料。乗るには整理券をもらう必要がある。
1時間後の券でした。混んでるな。
時間まで近くにあるGreen Trail(600m)を歩いてみる。ジャングルっぽい。暑い。
なにやら人だかり。
注目の的はこちらのおサル。取り囲むヒトなど気にもとめず、どこかから入手したパンを悠々と召しがっておられました。
そこらじゅうにいる鼻が長い動物、ハナグマ。かわいい見た目に反してめっちゃどう猛。トロッコに乗り込んできてヒトが床に置いていた袋からバナナを取り出して召し上がっておられました。
観光名所にはだいたいこういう動物が幅をきかせている。
超でけーアリ。指の第一関節サイズ。
時間になったのでトロッコに乗って「悪魔の喉笛」近くまで。ゆっくり走るトロッコ。風が心地よく眠くなる。
トロッコを降りると川の上に架けられた遊歩道を1kmほど歩いて「悪魔の喉笛」まで。人が多い。
川を泳ぐでかいナマズ。ナマズって初めて見たな。
そういえばこのへんもアマゾンの一部になるのかな。「アマゾンに行った」って言いたいがためにアマゾンボートツアーに行こうかと思っていたけど結局ルート的に面倒になってやめました。ここでアマゾンに行ったことにしておく。なんか川の色がアマゾンジャングルっぽいし。
意外と長い道のり。川幅がそれだけ広いということ。
ようやく滝の轟音が近づいてきました。ミストがさらさらと降りかかる。
うおおおお!!!
滝!ものすごい迫力!!それはもうどうどうと、膨大な水が落ちています。すげぇ!すごいとしか言いようがない!語彙力が足りない!
はい!「悪魔の喉笛」で記念写真!
喉笛だけじゃなくあたり一帯無数の大きな滝が落ちている。大自然の雄大さを感じる。
そして風圧もすごくて水煙が容赦なく吹きつけて一瞬でびしょ濡れになりました。強烈ミストで目が痛くて開けられない。滝が見たいのに見られない。
もうちょい喉笛に近づいてみる。流れが激しすぎて目がくらむ。す、すげー。
しばしびしょ濡れになりながら呆然と滝を見る。
喉笛を後にする。濡れるつもりで行ったらマジでびしょ濡れになったので持参したサンドイッチでランチを食べながら乾かす。暑いのですぐに乾いたけどそのあと汗でまた濡れた。
イグアス国立公園には喉笛の他にも無数の滝があり、アルゼンチン側にはそれを見て回るトレイルも整備されています。主なのは滝を上から眺めるUpper Trailと下から眺めるLower Trail。どっちも歩いてみました。
上から真っ直ぐに落ちる滝を眺めるのもまた良き。
ぐるりと落ちる滝。あまりにきれいな曲線なのでもしかして人工的に整備されているのかなと思ったけど順々に歩いていくと自然の造形美でした。
滝と虹の楽園。
クロアチアのプリトヴィツェ国立公園は小さな滝が折り重なるビューティフォー滝天国でしたが、イグアスは巨大な滝が入り乱れるダイナミック滝天国です。
ここにもボートで滝に突っ込むアトラクションが人気です。ナイアガラでやったので今回は乗りません。ブオーンと猛スピードで滝に突っ込んでいくボート。ちょっと近づいただけでとんでもない暴風雨なのを私は知っている。
いろんな角度から滝を楽しめる。滝好きにはたまらない。
喉笛でなくても迫力がすごい。写真右の人だかりと比較して分かる滝の大きさ。
近い近い。
虹で天国感が増す。ヴィクトリアでは満月の夜に見られるルナレインボーを見ましたが、イグアスでも見ることができます。あいにく日程が合わなかった。
たっぷり6時間滝を満喫して帰路につきました。
ヴィクトリア、ナイアガラ、イグアスと見たわけですが、圧倒感でいえばイグアスがダントツでした。なんせ勢い、そして川幅、滝の数、落差。あたり一帯を見渡したときの壮大さはイグアスが一番のスケールだと思います。
本当は翌日ブラジル側からも見るつもりでしたがアルゼンチン側でたっぷり満喫できてもう十分ということで行くのはやめてゆっくりすることにします。
以上、イグアスの滝でした。