【オスロ】キルナからオスロまで波乱の大移動 | 世界の道の曲がり角 The Bend in the Road around the World

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山と旅と写真の記録
2019.1.7~2020.3.11世界一周旅行 完
山を求めて長野県に移住。

7日間のトレッキングを終えて、休む間も無く次の場所へ移動です。
休む間も無くと言いながら一晩ゆっくり寝たし、出発も夕方だったのでそれまで宿に引きこもっていたし、体は割と元気です。
目指すはスウェーデンのお隣ノルウェーの首都オスロ。

行程(予定)
7/27
18:15 キルナバスステーション
18:20 キルナ鉄道駅

無料シャトルバス
バスターミナルと鉄道駅はちょっと離れているんですが、列車の発着時間に合わせてシャトルバスが運行しています。なんて親切なんだ。

18:32 キルナ
7/28
7:35 イェブレGävle

10:28 イェブレGävle
12:59 エーレブルーÖrebro

13:12 エーレブルーÖrebro
13:33 ハルスベリHallsberg

17:12 ハルスベリHallsberg
21:24 オスロOslo

スウェーデン鉄道SJのHPで予約。通し券で706クローネ(8845円)。
ストックホルム経由なども調べましたが、このルートが一番安かったので採用。
気がかりなのはエーレブルーでの乗り継ぎが13分しかないこと。列車遅延や迷子で乗り継げなくても次に間に合う列車があることは確認したので大丈夫だろう。

昨日7/28、宿でブログ作業などしたのち出発です。


キルナ駅前の銅像。


キルナには登山者がいっぱい。この列車、昨日アビスコからキルナへ帰るときに乗ってきた列車です。この列車の終着駅はストックホルム。いったい何時間の運行なんだろうか。
座席は選べませんでしたが1人掛け席が割り当てられていました。ラッキー!
電源あり、Wi-Fiなし、トイレあり、車内販売あり。

定刻18:32発車。


広大な北欧の大地を南下していきます。
思えばキルナ、さらにはアビスコは私史上最高緯度でありました。せっかくここまで北上してきたのにもう南下するのはなんだかもったいない気もする。

しかし列車旅というのはやっぱり良いなぁ。飛行機と違って景色に変化があるし、この揺れも心地よい。

19:50 Gällivareという駅で停車。


アナウンス「ちょっと深刻な問題があって2時間停車します。」

私が聞き取れた情報はそれだけでした。
え、何で?何があったん?シリアスプログレムってなんですか。


他の乗客たちは特にざわつくこともなくいたって平常な感じで各々車外に出たり席で過ごしたりしています。え、よくあることなの?ざわついているのは私の心だけなの?

2時間遅延ってことは22時頃出発ってことか。まぁ次の乗り継ぎイェブレ駅では約3時間待機ですから2時間の遅延なら問題ないですけどね。よかった。

この列車はWi-FiがないのでHIMA。
こんなときは読書がうってつけです。マダガスカルでKさんに頂いた文庫本『あの日、僕は旅に出た』(蔵前仁一著)を暇で暇でしょうがないときのために大事に取ってありました。しばし読書に没頭。私も行った場所で共感できるところもあり、わたしにはそんな旅できないわと感心するところもあり。


ちょっと行ってみた食堂車。値段不明。たぶん割高。
私は此度の大移動に備えてキルナのスーパーでたっぷり買い出ししておきました。リンゴやバナナ、ビスケット、パンに奮発してチーズとハム。数日は生き延びられます。めっちゃ重い。


暇だし空調も切られて暑いので私も外に出てみました。
そして電光掲示板が目に入る。

なんか23:00って書いてある。

あれー?アナウンスで2hoursって言ってなかった?なにシレッと3時間遅延になってんの?私の聞き間違い??

ヤバイよ。3時間遅延はヤバイよ。次の乗り継ぎ時間、正確には2時間53分なんですよ。足りない、7分足りない。

ロシアに入ってからというもの交通機関が分単位で正確に運行しているので、遅延などというリスクはすっかり忘れていました。せいぜいエーレブルーでの乗り継ぎ13分が気になったぐらい。まさかこんなところで、しかも3時間も遅延するなんて思いもしなかった。これからオスロまで3回の乗り継ぎ、さらにオスロから先のバスも手配済みです。初っ端でつまづいたら後々の行程狂いまくりじゃないか。

私の心はより一層ざわつきます。


てかなんでみんなそんなゆるりと過ごしているの。芝生でリラックスしちゃって、ピクニックかよ。

まぁ私ひとり焦ったってどうしようもない。どうにか明日の夜までにオスロに辿りつければええんや。お金はかかるかもしれんけど。
幸いにもここは全てが整った北欧。みんな親切。英語通じる。治安良し。金さえあれば何とかなる。
普段からわりとポジティブと言われる私ですが、この時は自分でもポジティブだなー!って思いました。旅に出て私なりに色んな環境で奮闘してきましたが、少しは成長したようだ。
再び読書に戻る。


定刻(改)23:00に列車は動き出しました。最初の「シリアスプログレム」のアナウンス以降何の情報もなく、なにか乗務員が走り回っている様子もなく、なんでこんなに停滞したのかは謎のままです。でも誰も文句を言っている気配がないのも驚いた。みんなべつに急いでないのかな。私はちょっと急いでいるよ。

乗務員にEチケットを見せて「ちょっと乗り継げないっぽいんですけどぉ」と聞いてみましたが、やんわり「明日の朝確認ですね」と言われました。まぁそうっすよね。ここから先また停滞しないとも限りませんしね。答えてくれた乗務員のおじさんがすごく優しげな安心感のある笑顔だったのでなんとなく大丈夫なんだろうなと思いました。彼の笑顔からしてどうにかなるんでしょう。知らんけど。

とりあえず列車が動き出したことを確認できたので眠りにつきます。少し南下しただけなのに夜になるとやや暗くなりました。ああ暗い夜、落ち着く。

7/28 8:00
寝たり起きたりを繰り返してようやく身を起こす。


朝食。豪華ですね。
食料をできるだけ長くもたせるように1回に食べ過ぎないようにと思うんですが、早く重量を減らしたい気持ちもある。

3時間の遅延を少しでも取り戻すべく速く走ってくれてるのかな。10数分だけでも取り戻してくれたらギリギリ乗り継ぎに間に合うかもしれないんだけどな。

10:10 グーグルマップで現在地を確認し、全然間に合わないことがハッキリする。だめだこりゃ。至って平常通り80〜110km/時の速さで走っている。まぁね、遅れてるからってスピード上げてそれで事故ったら元も子もないからね、それはいいんですけどね。

乗務員に再度確認。昨日の優しげなおじさんとは別のハキハキした感じのお兄さん。
私「あのぉ、これ乗り継げないんですけどどうしたら〜…」
乗務員「ストックホルムまで乗って、チケットカウンターで代替チケットを手配してもらってください。」
なんと!そんな体制がちゃんと整っているのか!さすがスウェーデンだ。ありがてぇ〜。

というわけで期せずしてストックホルムへ向かうこととなりました。
とりあえずオスロまで行けるようですが、その先に手配してあるバスに間に合うのかという心配はまだ残っています。でもそれはストックホルムで代替チケットの時刻を確認するまで分からないのでいったん不安は封じ込める。金さえあれば…なんとでも…!

イェブレでの乗り継ぎ予定だった10:28時点で私がいたところ。


全っ然間に合ってない。


そしてイェブレに着いたのは11:15。予定の7:35からは3時間40分遅れ。なんだ、さらに遅れていたのか。
イェブレはわりと大きめの街で駅も広かったです。約2週間前、待機時間に暇つぶしできる場所あるかなぁとか思いながら列車予約したんだよな〜。旅はスムーズにはいかないものだなぁ〜。


12:00 昼食を摂る。


13:00 終点ストックホルムセントラル駅に到着しました。
18時間30分の列車旅でございました。お疲れ様でした、ほんとに。

そして人の流れに乗ってみどりのスウェーデン鉄道SJのチケットカウンターへ。みんな全然焦ってないからみんなストックホルムから各自の家へ帰るのかと思ったら行列。やっぱみんな困ってたのか。

カウンターのお姉さんに「遅延して乗れなくて〜」と言ったらすぐに代替チケットを準備してくれました。ていうかすでに準備されていました。「ハイハイ、オスロ行きの方ですね」みたいな。遅延対応が素晴らしい。
しかもお詫びに車内で使える100クローナ(1150円)券まで頂きました。100クローナって、私にとっては大金でっせ!


オスロ行きのチケットを手に入れた!

代替チケットの行程
14:50ストックホルム発
15:09 フレミングスバーグFlemingsberg着

15:34 フレミングスバーグFlemingsberg発
21:24 オスロOslo着

当初の予定時刻にオスロに着けます。
よかった!!
ありがとうスウェーデン!
…なんで遅延したのかは完全に不明やけどな!

ストックホルム発まで1時間ほどあるので駅構内をぐるっと歩き、ちょっと外にも出てみる。


ストックホルムも北欧らしい洗練されたお洒落な街だときいたので行ってみたいとは思っていたんですが、時間とお金の都合で断念しました。想定外に来れたね。


お洒落な駅舎。


巨大なチェスオブジェ。


なんかいたゆるキャラ。目がなんかやらしくないか。私の目が残念なだけなのか。

駅内はわりと普通の都会の駅ってかんじです。店もとくに目新しいものはない。
荷物が重すぎてうろうろする気力もなくなり、次の列車の乗り場を確認しておく。
どうやら普通の市内電車で長距離列車が止まるフレミングスバーグ駅へ行くらしい。


14:50発とチケットには書いてあるけどいつでも乗っていいみたいなので、遅延で痛い目を見たばかりの私はさっさとフレミングスバーグ駅へ移動しました。
ストックホルムの電車はとても広々した車内。


そしてオスロ行きの列車がやってきて定刻きっちり発車しました。定刻通り発車しても到着するまで安心できないけどな。

車内は窓が開いているからか空調がきいてないのか、めっちゃ蒸し暑い。手元の温度計で32度。暑すぎだろ。なんでみんなこれ耐えてるの?窓閉めたらもしかして空調きいてるんじゃない?
南下してきたのもあってか、街もなんとなく暑いです。私もうこれ以上南には行けない。


暑いので頂いた100クローナ券でビール500ml 67クローナ(771円)とハムチーズサンド32クローナ(368円)をもらいました。列車でビール、なんて贅沢なんだ!
しっかしビール高…。サンドもですが。車内販売だから多少割高だとしても衝撃の価格です。ジョージアで同じ500ml缶が100円未満だった頃が懐かしい。しかもこのビールあんま冷えてない。冷えてるビールください。まあでも暑い中で呑むビールはうまい。


やがてオスロの街が見えてきました。
ていうか気がついたらノルウェーに入ってました。陸路国境越えの楽ささらに更新。列車に乗って気がついたら越えてた。
スウェーデンとノルウェーは時差なし。日本との時差は変わらず7時間遅れ。


21:24、無事定刻通りノルウェーのオスロに到着しました!おめでとう!


セ、セブイレじゃないか!!!
懐かしの色合い!もしかして初っ端のタイ、バンコク以来じゃないか?いや、その後もあったか?忘れた。

列車内が蒸し暑すぎて疲れたので我慢できずにアイスを買う。一番安かったチョコ棒アイス25クローネ(313円)。
スウェーデンがクローナ(1SEK=11.5円)で、ノルウェーはクローネ(1NOK=12.5円)。ややこしい。ブログでもたまに間違えてるかもしれません。ちなみにフィンランドはユーロ。なんとなく(私の中で)ノルウェー、スウェーデン、フィンランドは一緒だしみんなユーロにしようよ。

というわけでなんとかオスロに到着しました。ここから今夜は夜行バスでさらに移動です。がんばっていきましょう。