7月21日(日)2日目
ケブセカイネ→シンギ
朝7時起床。とってもよいお天気。
まずは昨日の雨と朝露でびしょ濡れのテントを干して乾かし、その間に朝食。
ラーメンとビスケットを食べたあとはコーヒーで一服。どこだったかで買ったインスタントコーヒーがあまりおいしくないんですが、こういうところで飲むとやっぱりおいしく思える。
小屋に寄って身支度とトイレ。
9時過ぎ、まだ小屋にいらっしゃった日本人夫婦のお二人に見送られて出発。
が、登山バッジを買い忘れたことを思い出し引き返して逆にお二人をお見送り。日本でも登山をしたときは記念バッジを買うことにしています。50クローネ(628円)。
迷いつつバッジを買ったけど「ケブセカイネ」と書かれている。今回ケブセカイネ山には登ってないからな〜。どうせなら「クングスレーデン」と書かれたやつがいいな〜。ということで出発しかけていましたがまた戻って「クングスレーデン」と書かれたワッペンも買いました。50クローネ。
結局10時出発。
今日はシンギ小屋まで14kmの道のりです。
さよならケブセカイネの小屋！売店やレストラン、サウナもあって小屋っていうか立派すぎてペンションって感じだったけど。また来ることはあっても、当分来れないだろうと思うと名残惜しい。
今日もまた絶景が広がっています。じっくり景色を眺めていらっしゃるお兄さんを勝手に被写体にする。
私は昨日小屋より手前の森の中にテントを張りましたが、小屋を過ぎたこちら側にも結構みなさん張ってました。こっちのほうが眺めが良くていいな。まぁ昨日は雨だったし雷も鳴ってたんで森の中で良かったんですけど。今日は天気が崩れなければ眺めが良い場所に張ろう。
今日はいくつも川を渡りました。流れが速くて渡れねーと思ったら上流に橋が架かっていた。ありがたい。小さい川は橋などないので飛び石を選んで渡っていきます。
天気も良いし、景色も良い。とても気持ちが良い。昨日の疲れなど忘れ去って、ここに来てよかったなー！と上機嫌。
それにしてもスケールの大きさがすごい。これまで見た絶景のどこよりもスケールが大きく感じる。
私なんてちっぽけな存在だなぁなどとありがちなことを思ってしまう。そんなちっぽけな存在ですが、これからあと6日間かけてこの大自然のなかを歩いていきます。
ケルンのゲート。
この川に沿って道は続く。くもってきたけど雨は降らなさそう。歩いているとじんわり汗をかくし、喉も乾く。でも水はいつでも汲めます。そのまま飲めるらしいけど一応フィルターを通してから飲む。
左右の崖からいくつも滝が落ちています。滝を見るのが好きなので滝を見つけては眺め、見つけては眺め。中でもこの滝は見事だった。
正面から。
落差は100メートルは超えてそう。左の滝は上の方はシャワーのように水しぶきが流れており、下の方は細く段々がいくつも重なって続いている。一方右の滝は力強くドドドーッと落ちている。とにかく見事でしばらく座って見入ってしまいました。よくある観光名所の滝よりよっぽど良かった。この崖の上はどんな風になっているのか、気になる。
さらに進むと小さな湖ができています。空の雲が映って美しい。
景色に大きな変化はありませんが、ちょっと丘を超えたり、ちょっとカーブを過ぎたりするとそれまで見えてなかった山々や平地や湖がバーンと見えて毎回感動する。
写真に収まりきらない湖。
途中、またまた日本人の女性とお会いしました。ヨーロッパ人の旦那さんと一緒です。お二人は私と逆コースでニッカルオクタに向かっています。スウェーデン在住ですがお家は南のほうなのでクングスレーデンを歩くのは初めて。お二人もそれぞれかつて旅人だったそうです。
15時半、シンギ小屋に到着。こちらの小屋はザ・山小屋ってかんじのシンプルな小屋でした。
早くテントで横になりたいのにどこに張るか悩んでぐるぐる歩き回る。無料で張るため小屋には近過ぎず、でもトイレや川へ水汲みには行きやすく、あまり人がいないところ(昨日は周りにたくさんテントがあってちょっと窮屈だった)、加えて景色が良くて風が強くないところ。
で、彷徨ったあげく選んだのはここ。
川が遠くまで流れるのが見える絶景ポイントです。周りに遮るものはなし。他のテントもなし。風は少し強めですが問題ない。むしろ風がちょっとあるほうが朝露で濡れても乾くのでありがたい。
テントを張り終えたら水汲みへ。日本人夫婦のお二人が到着していました。小屋で無料でジュースがもらえると教えてもらい、喜んで行ってみる。
ベリー系のほんのり甘いジュースです。めっちゃおいしい。こんなのが無料でもらえるんて最高。歩き疲れて甘いものを欲していたのでけっこう飲んだ。
ああ、私の黄緑色のテントが絶景の中に映えるなぁ。
本日の夕食はパスタとチーズクリーム。具は今日もミートボールと玉ねぎ。今日もっていうかこれしかないので毎日これ。
ケブセカイネはバスで行けるニッカルオクタから1日の距離だし、ケブセカイネ山登頂の拠点でもあるので人がたくさんいましたが、シンギまで来るとテントも人もそんなに多くありません。すごく伸び伸び。
テントを張ってから一瞬雨がポツポツきましたが、今日は濡れることなく過ごせました。どうやら朝は天気がよく、午後から曇ってくるらしい。そういえば町でもそうでした。夜も明るいので時間に追われることがなく気持ちに余裕がありますが、やはり山では早めに行動を終わらせるのがいいみたい。
でも明るいとつい何か行動しないともったいない気持ちになっちゃって。
だって見てほらこの美しい夕暮れの景色を。テントなんかにこもってないで外でじっくり黄昏時を楽しまないといけない気になるでしょ。でも時刻はもう23時なんです。いや、寝よ。さすがに眠いわ。
2日目終了。