かがみの孤城
このアニメの原作は、
作家の辻村深月さんを代表する小説で
本屋大賞を最多得票で受賞し、その他数々の賞を受賞した偉大な作品です。
僕は、読後の満足感で満たされた余韻が未だに忘れられないです。
感情の機微を丁寧に描写した文章表現や内容も素晴らしかったです。
そして、本のデザイン、装丁が本当に素晴らしいんです。
ページ数が多いので、手に持つと厚みがあってどっしりとした重みを感じます。
本好きとしては、本のビジュアルが好みで幸せを感じました。
本棚に差し込んでおくよりも、表紙を見せて飾りたい本です。
そして、その厚みに負けないような、
かっちりとして格式を漂わせる深い緑色と木調のデザイン、
そして大きな鏡の奥の世界から覗くオオカミ顔の少女。
本が貴重で高価だった中世の頃に発行されたような豪華さを感じる装丁の本です↓
どこかの異世界アニメに出てくる魔導書(魔法書)っぽいなと(笑)
今だと、葬送のフリーレンか♪
これはぜひ、文庫本でなく単行本で書庫を飾りたい本です。
僕は、この本を読むときは、
紅茶を入れて読みました^^
そういうわけで、本の紹介から始まりましたけど
それほどまでに、素晴らしい小説でした。
だからアニメや実写映画になっても、原作の小説を超える事は難しいなと思っていました。
それほどまでに、辻村深月さんの紡ぎ出した文章が素晴らしかったんです。
だから、映画になったのは知っていたけど見に行く事はありませんでした。
それが今回、テレビで放映していたので、見てみようかなと録画。
本で読んだイメージとそんなに違和感がなく入り込めました。
ただ、本で読んでも4、5時間はかかる大作なので(僕の場合一般的な小説だと2、3時間です)
かなり削ぎ落されたなという印象でした。
本だと文章で表すのを、アニメだと映像で表すので
その違いだとも思います。
中学生の、いじめや引きこもり、虐待がテーマになっています。
まずは映画で見て、それで好きなったなら、ぜひ原作の小説も読んで欲しいです。
僕の場合は、
アニメで見た時よりも原作の小説で読んだ時の方が、
哀しみや苦しみといった感情の部分が読むのが辛くなるほど、
もっと深く揺さぶられたし、
最後の展開も、より起伏を感じられてもっとドラマチックに感じたので。
2時間という時間の制限もあったからかな?とも思いますが
できるなら1クール(30分12話)以上で、もう少し詳細に丁寧にアニメにしてほしかったです。
小説を読んでいない方なら、わかりやすくて納得できる内容なのかな?
とも思いますが、僕は原作を読んでしまっているので何とも言えないです。
本には本の良さがるし、アニメにはアニメの良さもあるので
どちらが良いというのは違うと思いますが、メディアミックスって本当に難しいですね。