ハイドン:弦楽四重奏曲Op.54『第1トスト』/リンゼイ四重奏団 | angsyally1112のブログ

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ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 Op. 54 「第1トスト四重奏曲集」
1-4. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op. 54-2 (Hob. III: 57)
5-8. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op. 54-1 (Hob. III: 58)
9-12. 弦楽四重奏曲 ホ長調 Op. 54-3 (Hob. III: 59)
リンゼイ弦楽四重奏団
(1987年録音)


Op.50『プロシャ四重奏曲』に続いて、次のOp.54『第1トスト』を聴くことにしました。
この曲集は、有名な第2番ハ長調が含まれていますので、今まで何度も聴いています。

しかし、その第2番以外それ程記憶がありません。


Op.50に続いて、未所有のコダーイ四重奏団盤を今回購入して聴き始めました。


CDは、何故か第2番~第1番~第3番の順に納められています。
第2番、第1番は文句なく素晴らしい。
しかし、第3番で止まりました。

そういえば、この第3番は全く覚えていない印象の薄い曲です。


NML(NAXOSミュージックライブラリー)で、片っ端からこの曲を聴き漁り、結果このリンゼイ四重奏団盤に当たりました。
リンゼイ四重奏団のハイドンCDは、私も5枚程所有していますが、このOp.54は持っていません。かつてリンゼイ四重奏団の演奏で、Op.50-1の魅力に初めて触れた記憶はありますが、それ以外、ハイドンの演奏では、余り印象が残っていません。
しかし、このOp.54の演奏は、エゲツナイ(?)程に際どいサウンドです。大分常識のハイドンから逸脱しているとは思いますが、これもハイドン、いやこれこそハイドンかもしれません。
大きく打っては返す大波のようにうねるような第3番の第1楽章、これを聴いたとき初めてこの曲の魅力に開眼しました。
第2楽章は、打って変わって繊細な中間部のヴァイオリンは、他のどの演奏よりも繊細で、心に染みて来ます。(その箇所をリピートしているのが嬉しい限りです。)

最初の第1番から順に聴きました。
第1番は、彼らの残した名盤『ラズモフスキー第1番』を彷彿とさせる程の弩迫力です。
兎に角心をかき乱され、鷲掴みにされるような名演名盤ですね。
第2番の素晴らしさは、言うまでもありません。

両曲の緩徐楽章における繊細な音色の美しさは、もう形而上学的です。天上からの光が見えます。

兎に角、これ程振幅の大きな、感情の起伏の激しいハイドン弦楽四重奏曲の演奏は、他には知りませんでした。


残念ながらCDは、見つかりません。しかし、中古LPレコードは見つかりましたので、早速発注しました。

2~3日して届きました。第1番~第3番~第2番の順に入っていました。
早速自身でCD化して聴いてみました。
アナログらしい質感を感じるのは、気のせいかもしれません。
(元々デジタル録音ですので、CDの方が、雑音がなくきれいな音が当然ですが。)



ヘッドホンは、BeyerdynamicT-1バランス接続です。ここまでリアリティーに徹されるとこのヘッドホン以外に選択肢は無いです。

《参照》

 ☆リンゼイ四重奏団のOp.54(第1トスト)に関しては、もう6年も前に、有名な『ハイドン音盤倉庫』で取り上げられています。

拙い私の記事より何倍も説得力があります。