◆酔画仙 | シネマと書店とライブハウス ~ 映画と本と音楽と少し旅 ~

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好きな映画、書籍、音楽と旅の記録を体系的に、まとめる感じで適当に書いてます。索引、映画一覧、製作国別一覧、ジャンル別ランキングなどチェックしてみて下さい。

酔画仙 [DVD]/チェ・ミンシク; ソン・イェジン; アン・ソンギ
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最近、映画やドラマで

注目を浴びている書道。


形式にとらわれない自由な書。


また、音楽やパフォーマンスと

組み合わせたエンターテイメント的な書。


確か数年前には

写経がスマッシュ・ヒット。


書道のイメージが変わって

間口も広がってきているのかな。


10年ほど書道を

やってきたので、ちょっと気になるところ。


ま、その後10年ほど

まったく、やってませんけどぉ~!


プラス・マイナス・ゼロッ!


ずっと、気になってる

写経でも、始めようかなぁ~。



張承業 [チャン・スンオプ]1843~1897)

雅号は、吾園 [オウォン]


朝鮮王朝末期に

活躍した伝説の画家。


もちろん、西洋絵画ではなく

水墨画のような、掛け軸などで

よく見かける感じの作風の。


タイトルに『酔画仙』とあるように

大の酒好きで、酩酊しながら

気分がノッた時に、類稀な画を描く。


酔拳と似たような感じかな。


しかも、大の女好きという性格も加わる。

要するに、放蕩者と呼ばれてしまう人物。


物語はその生涯に沿った叙事的な作品。


貧困家庭に生まれ、孤児となり

乞食生活から、その画の才能を持って

宮廷画家まで上りつめたという人生。


単純な成功物語ではなく

この作品では、主人公の苦悩が、柱となる。


芸術性の追求と、即物的な利用価値。

画に対する自分と、パトロンの視点の違い。


束縛と自由。


信頼と裏切り。


逃亡と流浪。酒と女。画と我。


常人には、理解しかねるような言動。

しかし、誰もが認める、確かな画家。


社会と芸術家。生活と表現。

価値基準の焦点。折り合いの接点。


これは、きっと永遠のテーマだね。


そんなことを考えさせる

一人の画家の大河的な映画。



『書道ガールズ』ならぬ

「書道ボーイズ」の一人だった男の映画評でした。



今日の音楽の箴言


多分、オレはどこかおかしいのだろう。

しかし、どこか壊れてるくらいの人間じゃないと、奇跡には触れない。


by 横山健