結局、あらすじを追う『天涯客/山河令』スタイルに落ち着いた…
『吉祥紋蓮花楼/蓮花楼』語り
原作通りなのかと思っていたら、意外と設定が違ったりしていて…。
ちょっと、自分なりにまとめる自信がなくなった
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
あらすじを追いながら、適当に語るのが一番時間がかからなさそうだしな
←結局、ソレ
ただし、章ごと追っているわけではない。
なんとなく原作翻訳文「5000~6000文字」くらいを目安にしている。
そんな感じで――
前回の『吉祥紋蓮花楼』はこちら
崑崙山の玉城に入った李蓮花
「崑崙」と言えば思い出す…。
今現在、机の右手側に鎮座ましましている『鎮魂』第二、三巻(笑)
さすがに汚れるのでカバーをかけている。
この横にベッドがあるので、寝る前に読むためにここに置きっぱなしにしてあるのだ。
それはともかく。
(死んだはずの)「玉秋霜を治療する」…という名目で堂々と入城した彼。
武林の中で、玉城の奥まで入ることができたのは今まで、たった十人しかおらず…。
そのうちの十番目が李蓮花だ
これを名誉ととらえるべきか、否か。
ちなみに、九番目はあの宗政明珠である。
原作を最後まで読んでいないので断言できないけれど…。
宗政明珠はドラマのキャラクターとはちょっと違うような気がする。
背景は同じ――
- 玉秋霜の婚約者
- 当朝の宰相の孫
なのだけれども。
ついでに原作的設定を付け加えるならば――
- 朝廷の五品の官僚
- 少女たちが夢見るような温文爾雅で詩と剣に優れた美男子
…ああ?
どこに反応したのかは、宗政明珠推しさんのために言わないでおく。
その宗政明珠は、李蓮花よりも半月以上早く、事件の翌日にはすでに玉城に到着していたらしい。
その玉城の城主、玉穆藍は愛娘の死に心を痛めて発狂し、護衛隊たちを規則に従って自害させ、宮殿に火を放って、今もなお正気を失っていた。
そう…。
ドラマでは、おかしくなっていたのは、雲嬌だった。
護衛達を自害させてたのは、玉紅燭だった。
確か引火は、事故を装っていた。
←これだけはうろ覚え。何回観ても、記憶に残らない(笑)
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
ドラマでは方多病と一緒に行っていた検死も、ここでは宗政明珠とになる。
「どうですか?」
その錦衣玉食の高雅で矜持のある白衣の公子は、今まさに李蓮花の後ろに立ち、少し緊張しながら彼を見つめていた。李蓮花は半時間も氷棺に横たわる玉秋霜を見つめていたが、全く動かなかった。李蓮花は「ああ」と一声発した。宗政明珠は彼が何を「ああ」と言ったのか全く理解できず、尋ねた。「李先生?」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
この遺体が本当に玉秋霜なのかを確認する李蓮花。
なんなら二度、宗政明珠に確認する。
多分、大事なことなのだろう(笑)
何故なら――
氷棺の中にある遺体は、火で焼かれて、顔が判別できなかったから。
完全には焼けておらず、恐ろしい姿になっている。
しかし、玉秋霜の特徴はまだかすかに見てとれるため、宗政明珠は李蓮花に頷いてみせるのだった。
宗政明珠は期待している。
李蓮花は神医である以上、「死人」を復活させることはなくとも、何か手がかりは見つけてくれるのではないかと。
そんな宗政明珠の期待の元、小刀で玉秋霜の腹部に切り込みを入れようとする李蓮花。
驚いてその手を止めた宗政明珠だったが、李蓮花は空いていた左手の指で素早く切り込みを入れてしまう。
彼の十本の指には整えられた爪があり、玉秋霜の遺体はすでに腐敗していたため、切り込みを入れるのは難しくなかった。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
ドラマではお腹をとんとんと叩いて、衣をめくって掌打の後を確認しただけだ。
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
この後の場面で使うために、たまたま撮っていた指先は、普通の爪だ(笑)
何故、針を持っているのかは、ご想像通りなはず。
←使う相手は違うけどな
腐敗した体をたやすく切り裂き、李蓮花は玉秋霜の腹部から「血の塊」を取り出す。
李蓮花は…
医術の心得がない
だがしかし。
腹部に血の塊があることは、内臓に傷があることを意味するというのは、ちょっとした常識らしく…。
彼の見立ては――
- この鬼の殺し方は非常に奇妙
- 玉秋霜の血を吸い尽くすわけでもない
- 皮を剥いで顔を描くわけでもない
- 腸を断ち切って腹の中で出血させて、死に至らしめたが、外見からはそれが分からない
「つまり、秋霜は鬼に殺されたのではなく、人に害されたということか?」
李蓮花は質問には答えずに言った。
「彼女は長い間死んでいて、さらに火で焼かれたため、もう生き返ることはできない」その落ち着いた口調からは、まるで彼が本当に死人を生き返らせる能力があるかのように聞こえたが、玉秋霜が唯一生き返れない理由は、ただ死んでから時間が経ちすぎたからだということだった。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
この理由は、ドラマでは「金像」のところで使われてたね。
婚約者が「人」に殺されたとしても、なぜそのような殺され方をしたのか理解できない宗政明珠。各門各家の掌法や拳法には、胸腹の下五寸の場所を強打する技はないからだ。
(普通より、位置が下すぎるということよ)
そんな彼の言葉に、李蓮花は「ああ」と一声発する。
彼が原作内で「啊」(私はたいてい「あ」か「ああ」と訳している)と言う回数を数えてみたいと思わないでもないほど、相当出てくる「啊」(笑)
「 」でくくられていなくても、啊一声となっている箇所もあるので、かなり言っていると思う。
なんで「ああ」って言ってるのか、本当に理解できないのだ
神秘の人、李蓮花
え? まさかの――
ここでいきなり話題を変え、「幽霊が怖い……」とつぶやく李蓮花。
宗政明珠は心の中で不思議に思った:この人は腐った遺体の腹を指で切り開くことができるのに、幽霊が怖いと言うのか?
「では、李先生、今夜は私と同じ部屋で寝ましょう」
李蓮花は喜んで同意し、顔を赤らめた。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
李蓮花には何か考えがあって、宗政明珠と同室で眠る策だとは思うのだけれども…。
ここだけ読んだら、何某かを期待する人――
いるわけないね
はいはい
(ΦωΦ)フフフ…
その日――
玉家の人々と夕食を共にした李蓮花。
そこで会った玉紅燭に少し驚かされる。
玉紅燭は…
- 娘を失い、夫が狂ってしまったにもかかわらず、物事を適切に処理し、秩序正しく行動している
- 四十歳近くになってもなお、雪のように白い肌と美しい容貌
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
ドラマでは、元金鴛盟のなんちゃら十二鳳の一人だっただけあって、ものすご~く気の強そうな、怖い女の人だったけれども…。
原作はそこまで怖くない件
崑崙山の玉家の一人娘で、家系を継ぐために、二十年前に落ちぶれた書生だった蒲穆藍を婿養子に迎えた彼女。
城主は婿入りした玉穆藍だが、実質的な事務は玉紅燭が管理しているらしい。
そして、初めての夜――
言い方がおかしいだろう。
でも、宗政明珠にとっては嘘じゃないんだ。
宗政明珠と李蓮花は同じ客室にいた。李蓮花は寝台で寝ており、宗政明珠にはもう一つの寝台があったが、彼は眠れなかった。彼はこれまで誰かと同じ部屋で寝たことがなく、婚約者がいても一度も親密な関係になったことがなかった。ましてや、今彼の部屋にいるのは美しい玉秋霜ではなく、見た目は平凡で、行動がどう考えても奇妙な男だった。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
…ね?
←何が「ね?」だよ(笑)
しかし…。
そんな状態なのに、「幽霊」を怖がる奇妙な男をよく同室に誘えたな。
なんていい人なんだ
宗政明珠
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
原作の君は嫌いじゃないよ
宗政明珠の目に映る李蓮花は――
- 専心して物事に取り組む、少し学者気質の男という印象
- 人間関係には疎いようにも見える
- もし本当に疎いなら、「名声」だけを頼りに玉城で自由に行き来できるだろうか?
- 玉秋霜を治療することが、彼自身にどんな利益をもたらすというのか?
- 外見では全く傷がなかった玉秋霜の死因をどうやって見抜いたのだろうか?
いろいろ考えすぎて、眠れない宗政明珠。
その時――
外で何か異常な音が聞こえ、宗政明珠は目を開けた。
外に出て確認するかどうかを決めかねていると、突然、窓にたくさんの緑色の点のような影が現れ、漂い始める。
続いて、奇妙な調子の歌声が聴こえてきた。
これが、「章」のタイトルにもなっている「碧窗有鬼」だ。
漢文的に「レ点」を入れてみるならば…
「窗(窓)」に「碧」の「鬼(幽霊)」が「有(い)」る
だからどうしたってか。
急いで寝台から起き上がり、窓を開ける宗政明珠。
そんな彼を驚かせたのは、「碧窗」の「幽霊」ではなく、李蓮花からかけられた声だった(笑)
ドラマを観ていた時…。
客桟の窓を横切った影は見えたけれど、緑色の蛍の光は全く見えなかった私である。
目が悪すぎるのだろうか?
65型の大画面テレビで、知っている状態で観ていても見えないんだ…。
初回視聴時、種明かし回の時に、内側の窓を開けて方多病がホタルをつまみ出すまで、その存在に気がついていなかった
「なるほど、碧窓の幽霊の影は虫だったのか」
彼は李蓮花を見て、思わず尋ねた。
「先生はどうして窓の秘密を知っていたのですか?」
李蓮花は微笑んで言った。
「私は幽霊が怖い。あなたは人の声が聞こえるかどうかを気にしているが、私は人ではない声が聞こえるかどうかを気にしている」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
「幽霊」が仕組まれたものだと確信する宗政明珠。
そんな二人が話している最中、舌が切られた人のような歌声が突然悲鳴に変わり、静かになる。
「碧窓の幽霊の影がどうして玉城に現れるのか……今夜は一体……」
李蓮花は「ああ」と一声発した。今回は宗政明珠もその「ああ」の意味を理解した。李蓮花は続けて、言った。
「誰かが幽霊を信じないから、『幽霊』が出てきたんだ」
そして大きなあくびをした。
「とても眠いから、寝よう」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
ドラマでは――
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
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結局、休む(眠る)ことなく、いきり立つ方多病をなだめ、客桟へと向かうこととなる李蓮花。
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
(私は体が弱いんだ。勘弁してくれ、方小宝…)
原作では――
寝台に戻って、再び安らかに眠っている。
もちろん、宗政明珠はおきざりだ(笑)
- 玉秋霜は人に殺されたのに、その遺体がどうして突然程雲鶴の紅貨箱に現れたのか?
- 碧窗の幽霊の影は誰が仕組んだのか?
- 今夜は誰が幽霊の真似をしていたのか?
- 李蓮花が来たことで、その「何か」が不安になったのだろうか?
これらの謎が彼の頭の中で渦巻き、風神俊朗な白衣の公子は月明かりの夜に顔色が死んだように青ざめ、目には迷いと恐怖の色が浮かんでいた。彼に心を寄せる少女たちがこの姿を見たら、きっと失望するだろう。一方、彼の背後の寝台にいるもう一人は、快適そうに、一滴の汗もかかず、まるで楽しそうに眠っていて、少しの憂いもないようだった。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 二、玉城之内」より翻訳引用
『吉祥紋蓮花楼』は謎を整理して示してくれるので、とてもわかりやすい。
そして、李蓮花が…
愛らしい
(ΦωΦ)フフフ…