どうやって…。
何をどう書こうか悩み続けている『吉祥紋蓮花楼/蓮花楼』原作語り。
多分だけど、あらすじは書いている人がたくさんいると思うのよ。
←検索しないのでわからんけど
…ということは。
私ができることと言えば、ツッコミか。
それとも茶化しか(笑)
←それも最近、「0点」が多いけどな。
もはや何でもいいから語っておこうと言わんばかりに、適当に始めてみた…
前回の語りはこちら
…と言いながら
結局、あらすじから始めてみる
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
『吉祥紋蓮花楼』のホントにホントの最初は、小棉客桟に泊まっていた彼、程雲鶴が夜中に目を覚まし、生まれて初めて「幽霊」を見るところから始まる。
- 舌が切られた人が歌っているような奇妙な歌声
- 窓では緑色の光点が漂っている
ドラマを観た人ならば――
この窓に映る「緑色の光」の正体がなんなのかはわかっているだろう。
でも「舌を切られたような人の歌声」はドラマには出てこない。
←こやつの正体は多分、狐狸精に置き換わっているのではないだろうか、と推測している
――吉祥紋蓮花楼
小さな町で、事件はある日突然起こった。
通りに二階建ての木造の建造物が現れたのだ。
(ドラマのように馬はついていない模様)
建物全体が木製で、驚くほど精巧で華麗な模様が彫刻されており、目が見えない人でも触ってわかるほどだ――彫られているのは蓮の花と祥雲だった。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
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こんなものが田舎の通りに突然現れたら、そりゃあ驚くだろう。
田舎育ちの私が言うのだから間違いない
子供の頃は馬が道を歩き、馬糞の匂いが立ち込めていた。
ちなみに…
国道R228は私が生まれた頃に舗装されたと聞いている。
実は…。
次の「一品墳」編で、佛白彼石/百川院がこの【蓮花楼】を怪しんでいる場面が出てくる。
そこで…。
「蓮花楼」の彫刻の紋様が、金鴛盟の笛飛声の寝宮の前にあった仏堂の彫刻に似ている
――と言っているのだけれども
『蓮花楼』第十話で、李蓮花が…。
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その一部を利用して「蓮花楼」を完成させたと言っていて。
もしかして、ドラマ冒頭の笛飛声が乗っていた船で造ったのだろうか?
…と、初見の時から思っていたのだけれども、言う機会がなかった(笑)
今回、三周目視聴に入るにあたり、冒頭の船を食い入るように見つめてみたのだが…。
なんなら、李相夷と笛飛声の戦いをガン無視してまで、船だけを見つめ続けたのだが…。
【蓮花楼】とは似ても似つかないことが判明した
(ΦωΦ)フフフ…
以上です、裁判長!
原作に戻ろうか
「吉祥紋蓮花楼」は医館だ。
その主人は李という姓で、名前は蓮花である。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
かつて行った、たった二つのことで、江湖中の人々が最も会いたい、交友を求める人物となったという彼。
さらには、このいつでも持ち運べる奇妙な家を持っていることが、李蓮花を伝説中の伝説にしたという話だ(笑)
その「蓮花楼」が現れたという噂を聞きつけて、冒頭の程雲鶴が相談にやってくる。
伝説中の伝説の人物に相対するために、三日間禊ぎまで行うという慎重さをもって。
だがしかし。
現れた男は、想像の遥か斜め上を行く人物だった――
おいおい
扉の中から「ボン」という音と共に大量の埃が飛び出し、程雲鶴の顔にかかった。扉の中の人が「おっと」と声を上げ、非常に恐縮して言った。
「整理していて、外にお客さんがいるとは知らず、申し訳ない、申し訳ない」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
中から出てきたのは、前回に続き、もう一度言うけれど――
- 若く見える、二十七、八歳の男
- たくさんの継ぎ当てのある灰色の衣を着ている
- 肌は白く、容姿は上品
- 特別美しいわけではなく、一目で忘れられないほどの美貌ではない
- 右手に箒、左手にちりとりを持って、申し訳なさそうな顔をしている
とにもかくにも
程雲鶴は片付け途中の雑然とした「蓮花楼」内に招き入れられ、話を聞いてもらえることとなった。
あの夜、目を覚ました程雲鶴は…。
目の前の怪異を初めは「幽霊」と考えたものの、すぐに笑い飛ばした。
ところがそこで…。
隣の部屋から、大弟子の崔剣軻の悲鳴が聞こえる。
急いで駆けつけ、荷物を確認してみれば。
その中には何故か、少女の遺体が入っていたのだった。
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事件の幕開けである。
この遺体を見た後、程雲鶴と崔剣軻の表情は彼女以上に驚愕していた――この白衣の少女は江湖で誰もが知る人物であり、彼女は武林玉城の城主の娘、「秋霜切玉剣」玉秋霜だった。玉城の城主、玉穆藍は西南山域を支配し、崑崙の玉鉱を独占しており、武林で最も裕福な人物として知られている。彼の娘を溺愛していることも広く知られていた。この玉秋霜が、なぜ名も知られていない鶴行鏢行が護衛する貨物箱の中で死んでいたのだろうか?
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
その時、他の客室でも幽霊騒ぎが起こり、玉秋霜の姿が見えないことに友人の雲嬌が気づき、護衛隊、五、六十人が程雲鶴らの部屋へと押し入ってくる。
かくして、玉秋霜の遺体は発見され、今日に至るまでの半月もの間「碧窓の幽霊殺人事件」として武林を騒がせることとなったのだった。
憐れ、護衛隊たちは玉城城主、玉穆藍に死を命じられ、程雲鶴の鶴行鏢行には全滅させる旨の追殺令が出された。
ドラマでは、玉紅燭が自害させてたけど、原作では、玉穆藍がやっている。
困り果てていた時、この蓮花楼の噂を耳にした程雲鶴。
- 噂の神医、李蓮花なら、玉秋霜を生き返らせてくれるのではないか。
- 玉秋霜が生き返れば、全て解決するのではないか。
人間…。
時には信じたいものしか見えなくなるものである。
うん。
なんかカッコいいので言ってみた
しかし、彼が「碧窓の幽霊殺人事件」の話を終えても、李蓮花から驚くべき見解は聞かれず、彼はただ「ああ」と一声、頷いただけだった。
お茶を飲み終えた後、程雲鶴は仕方なく立ち去った。李蓮花の雑物だらけの家と、彼の「穏やかな茫然」とした表情の中で、これ以上滞在する理由が見つからなかったのだ。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
「啊」…
李蓮花の口癖だ。
ドラマでは第五話か第六話辺りで、やたらに口から漏れる(笑)
多分だけど…。
ドラマでは指を鳴らす仕草に置き替えているような気もする。
そこでやっと、方多病登場――
程雲鶴が去った後…。
蓮花楼の二階で話を聞いていた方多病が降りてくる。
なんで隠れてたのかは知らんけど。
いつも会っていたというわけではなく、今回は「五年ぶり」の再会らしい。
「五年ぶりだが、あんたはまだ有名だね……」
李蓮花は椅子に座ってお茶を飲みながら、「ああ……」と答えた。何を「ああ」と言っているのかはわからないが。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
読んでても、何故に「ああ」と言っているのか分からん件よ。
方多病は――
- 痩せこけて青白く
- あと二十斤ほど太っていれば、美少年かも
- でも今はただの餓死寸前のような人
- 特別精巧で華麗な白衣を着ている
- 濁世の佳公子だけが好む長い房のついた玉佩
- 特に風雅な形の長剣を佩いている
自分の目の前で掃除を続ける李蓮花に、文句をつける辺り…。
相当、鼻につく(ΦωΦ)フフフ…
「私は堂々たる方大公子だぞ。あんたの前にいるのに、まだ掃除を続けるのか? さっき程雲鶴が私が中にいると知っていたら、きっと跪いて玉老頭に一家皆殺しにしないようにしてくれと頼んだだろう。私のように英俊で瀟洒、しかも身分の高い人間があんたの前にいるのに、あんたはずっと掃除を続けるのか?」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
こちら、「英俊」でございます
意味が分からない人は、こちらでお勉強よ!
ところで…。
今回、ドラマを観直していて気がついた。
原作ではこの小棉客桟と崑崙玉城は、昼夜徹して馬を走らせても、数日かかるらしい距離がある。
だがドラマでは、一晩内に行き来できるほどの近距離だった。
だからどうしたってか。
そもそも原作では、小棉客桟に行くことがない李蓮花。
そもそも原作では、玉城にすら行くことがない方多病。
そんな二人がドラマで、確認のために小棉客桟に戻った夜を覚えておられるだろうか。
李蓮花が浮かび上がる「血の足跡のトリック」を再現するところで――
画像引用元:©BEIJING IQIYI SCIENCE&TECHNOLOGY Co.,LTD
浮かび上がった「多愁公子」の文字。
(画像では見づらいけど、ドラマではちゃんと「文字」が読める)
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【多愁公子】
ドラマを観ていた時、この文字いったいどういう意味なんだろう?
…と思っていたのだけれども。
この白衣の餓死寸前の人は、武林の「方氏」一家の大公子「多愁公子」方多病だ。彼は李蓮花を六年間も知っており、彼がどうやって有名になったのかもよく知っている。施文絶は決闘で重傷を負い、亀息大法を使って息を止めて治療していたが、地元の村人に死んだと思われて埋められてしまった。李蓮花が彼を掘り出したので、施文絶は自然に生き返った。賀蘭鉄については、彼は結婚に失敗し、崖から飛び降りて死んだふりをして自分を地面に埋めた。李蓮花が偶然通りかかって彼を掘り出した。世間の人々は李蓮花がどうやって死人を蘇生させるのかに興味を持っているが、方多病は彼がどうやって地下で生きている人を見つけるのかを知りたがっている。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
方多病のことだった
話を戻そう(笑)
徒然なるままに語っているので、いつの間にか脱線してしまう。
とにかく、李蓮花を貶すことしかしない方多病。
倹約家で手持ちの「五十両」で一生を過ごそうとしている李蓮花に向ける言葉が、やはり鼻につく
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
「武林にあんたのような、一生で五十両しか使うつもりのない奴がいるなんて、まったく江湖の恥だ。程雲鶴もあんたがそんな人間だと知ったら、まだあんたに頼みに来るだろうか……ふん、医術も全く知らず、ケチで宿にも泊まれず、家を背負って歩き回る『神医』に死人を治してもらおうなんて、よくもまあ考えついたものだ」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
ドラマでは多少の医術の心得はあったように見えなくもない李蓮花…。
原作の彼は、全くのど素人だ
Ω\ζ°)チーン
でもごまかせるから不思議、とか
程雲鶴を助けるためなのか…。
ただ単に、興味本位なだけなのか…。
崑崙玉城に行く気満々の李蓮花に首を傾げる方多病。
「でも、あんたが本当に彼のために死人を治すことができるかどうか、私には本当にわからない」
「なぜ行かないと? どうせ農業もできないし、野菜も売れないし、銀子にも困っていない。何もしないと人生はとても退屈だろう?」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
六年前から顔見知りとは言え、方多病は李蓮花の正体や身体の事情を知っているわけではないようだ。
←次の「一品墳」編を読んでてそれはわかった。
一生を「五十両」で過ごせると李蓮花が言っているのも、正気を保っていられる期間が残り少ないからなのだろう。
ちょっと切ないけど、物語は幸せそうに終わるんで「ま、いいか」(笑)
偽医者だと見抜かれて困ったことになったとしても、助けないなどと憎まれ口を聞く方多病。
方多病はゆっくりと言った。
「行ってこい。本公子は見送りはしない」
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
…でも、なんだかんだ言って、李蓮花が危険になるとちゃんと守るのよ
(いや、玉城での話ではないけどな)
そして、李蓮花は――
吉祥紋蓮花楼を三日間かけて整頓し…。
(いや、もっと早く行ってあげて、とも思うが)
丁寧に長い手紙を書いて、「皓首窮經」施文絶に一時的に吉祥紋蓮花楼を預け、旅立つのだ。
彼は玉城に行き、玉秋霜の遺体を確認するつもりだ。
藤萍『吉祥紋蓮花楼』
「碧窗有鬼殺人 一、吉祥紋蓮花樓」より翻訳引用
なんか、第一章のこの最後の一文が、何とも言えず…
可愛らしい
RPGの勇者の旅立ちみたいで(笑)