花霞の薔薇たち

 

 

    

ダマスク Damask

 

ガリカと同じく古いバラで、

12~13世紀の十字軍によって

ヨーロッパに持ち込まれてからは、

香水によく使われていたそうです。

 

 Mme.Zoetmans 

1830年 フランス 

作:Marest
つる性でそんなに大きくなりすぎないとのことで
2022年くらいに買った記憶があります。(最近です)
 
しばらく花をつけなかったのですが2024年は4つほど
5月の頭からつぼみをつけています。
白い花びらで中心が淡いピンク。
きれいなロゼット咲き。
やや育成弱そうですが、そのぶん暴れない感じがします。
なんせつるバラ好きなので、ワイルドに伸びまくるバラが
多い中、儚げな姿が魅力的。
 
私もこのお上品さにあやかろう。
 
北側ですが日の当たる玄関のフェンスに這わせようと
鉢で育てています。
 
 
淡いピンクでまだカブが小さいからか、花径も4cmくらいかな。
可愛らしいです。
グリーンアイ、最初にカタログで見たときは
何とも思わなかったけれど、
実際に育て始めると何とも可愛らしいおヘソだと
思ってしまいます。
 
カモミールと一緒に。
 

 Mme.Hardy 

1832年 フランス 

作:Hardy
パリのルクサンブーグ公園を管理していた、
MonsieurAlexanderHardy作出。
 

「マダム・ハーディ」、あるいは「アルディ」。

奥さんに捧げた名前。

Mme.Hardyは”もっとも美しい白バラの一つ”

とよく書かれています。


うん!私も一票。

純白と言うよりも、ほんの少しだけ

ベビーピンクにも見える薄くデリケートな

花びらの内側からのぞくグリーンアイ。

このグリーンアイばかりが目立ってしまう、

太陽光で強くとんでしまった開ききった姿の

苗カタログからは想像が付かないくらい、きれい。

(ごめんなさい、花の写真撮るの好きだから辛口)

 

一季咲きでも育てる価値あり。

 

本で見たときはもっと大きな花かと思っていたので

敬遠していたのですが、ネットでお友達になったナツさんの

お庭で見せてもらって、思わぬ小ささに

(4cmくらいだったと記憶)になんて可愛いんでしょう!

と感激。

 

そしてそのレモンのように爽やかな香りの魅力的なことといったら!


さすがは香りのダマスクですが、

ダマスクらしいバラではなく、ケンティフォリアに近いようです。

例によって顎も素敵。

 

とても繊細な花びらは透けるようです。

 条件のあまり良くない土や、日当たりに恵まれていなくても

育つそうなのですが、今は玄関先の咲けば毎日見られる場所に

鉢で置いています。

 

大好きなので追加購入、畑にも地植えして大株に。

今年は3年目だから咲くのが楽しみです。

 

●2005年

 

 

 Celsiana 

1732年以前 オランダ 

 

作:Jacques-Martin Cels

ライトピンクの薄い花びらでしべの黄金色が素敵。

花径は8cmほどで花びらの数も比較的多い半八重な。

香りもとても良いのでジャム向き。

セルシアナは母の庭にあったものをもらって畑に植えてあります。

 

横に広がる感じで、支えを扇状に作ってあげると良い感じ

に伸びていきます。

寒さに強いようで、神奈川の中では寒いところに植わってますが

元気に左右に1mくらいずつ伸びています。

 

家の庭にないので咲いているところの写真がまだないのですが、

今年は撮ってこようと思います。

 

 

    

アルバ Alba

 

日陰に強い強健種。

白や淡いピンクなどの上品な色合いが
多く、赤みの少ないグレイッシュな

葉も魅力。香りも素晴らしい。

 

 Maiden's Blush 15世紀以前・不明 

 

日陰でも育成するアルバ系。 

でもやはりお日様は好きなようです。

 

フェリシテ・パルマンティエよりも

一回り大きな中輪の八重ロゼット咲き。

一季咲きですが淡いピンクのコロンとした花と

上品な香りは例え1年に1度でも

「咲いてくれてありがとう!」です。

 

本来は育成が旺盛で、我が家の中ではかなりの古株

であったにもかかわらず、日当たりが良くないせいか、

小さなままでした。

 

2004年にもう少しいい場所に植え替えましたが、

たった一本残っていた茎に新芽が出たのに突然折れてしまい、

泣いていたら、すぐ横から元気なシュートが!

 

写真は2006年5月の花。

けれど、ヤッタ!と喜んだのもつかの間、

何故か枯れてしまいました・・・

 

 

 Felisite Parmentier 1834年以前 

 

作:Parmentier

半日陰に強く、耐病性もあるとのこと。春の一季咲きで、
ここ横浜では5月の中旬くらいに可愛らしい5~8cm
ほどの花を咲かせます。

 

花心に向かってだんだんピンク色が濃くなっていくのが
何とも可愛い。少女のような薔薇ですね。

 

小さな八重咲きの真ん中にグリーンアイ。

オールドらしい萼が美しくつぼみのうちから惚れ惚れしてしまう。

房咲きでたいてい3つ4つのつぼみをつけてくれます。

4年目で樹高は1mくらいに。横に誘引しています。

 

 

■咲ききるとやや白っぽくなります。

やわらかでくしゅくしゅの花びらが乙女のようです。

 

鉢で育てているので、ちょっと油断して水切れなどさせてしまうと、

うどん粉病で花がきれいに咲かなかったりします。

 

1年に1度しか咲かないので、大事にみてあげないと後悔します。

 

この薔薇も今は亡き薔薇。

チャンスがあればまた育ててみたい。

 

 

 

    

薔薇図鑑

 

 

■茎は花の重さでしなる程度にやわらかいけれど、

株元の茎は太いです。

棘は細かいけれどもそんなに鋭くはありません。

 

■明るいグリーンの細かなギザギザの葉がアルバらしい。

古いオールドローズらしい、細かい棘が茎全体に見られます。

 

 

 

※茎や葉とともに図鑑を作っているものは載せていきますね。

 

 

 Celestial 1878年以前・不明 

 

1996年、注文した苗が運搬の途中で折れていたりして、

出足から心配だったセレスティアル。

(注:ちゃんとまた新しく送って頂きましたよ)

 

アルバ特有のグレイッシュな葉は美しいけれど、

早く透明で繊細な薄ピンクの花が見たい!

と願い続けて9年目!

日当たりのもう少しいい場所へ植え替えたら、

やっとシュートが出て、念願のつぼみを発見!

 

じゃ~ん!やっとやっと咲いてくれました~!

 

香りもクンクンとかいで、秋には実もきっと楽しめる♪

それにしても、こんなに何年も咲かないのに、

育て続けるのも偉いでしょう?

 

11年目、周りの木々が伸びて庭の条件が悪くなり、

日がほとんど当たらなくなって枯れてしまいました。

とても悲しい・・・

 

ありがとう、花を見せてくれて。

ごめんね、日が当たらない庭で。

 

 

 Mme.Plantier 

1835年フランス 

作:Plantier

 

トゲがほとんど無い純白色の花で、

真ん中にグリーンが入る、八重のポンポン咲き。

 

香りはティーローズのようにすがすがしい。

夏の一季咲きですが、

我が家では5月の中旬から咲き始めました。

 

最盛期には「葉が見えなくなるほどたくさん咲く

との事で購入してみました。

樹高3.5mの半ツル性。

 

痩せた土地や日陰でも育つとのこと。

でも、例によってやっぱり日が当たる方が元気に咲くんだと思います。

19世紀には花嫁さんのブーケにとても良く使われていたそうです。

純白のバラなので、それも頷けます。

だからかな? 別名”The Bride's Rose”

交配親 Rosa alba × R.moschata(推定)

 

2024年二代目を「秘密の花園」に地植えしたので

写真撮れたら追加していきますね。

 

 

Sophie de Baviere
不明 フランス
作:Vibert

香りがとても良く、ほとんど棘のない柔らかな薔薇。

しっとりとした大人の雰囲気。

花びらの数が多いので開ききれない感じ。

このガクもとても素敵。

とても花付きが良いですが、やや弱いようです。

 

 

 

roseのページ、次はセンティフォリアとモスです。

お楽しみに。

 

昔HPに書いていたものを2024年

掘り起こして、今の薔薇たちの様子とともに

またここに残しています。

Rose①原種・ガリカはこちら

 

 

 

花霞でした。