プロバイダーがなくなり、

最初の公式HP”AngelBreath”もなくなってしまった。

 

そこで作っていた薔薇のページを

昔書いた文章や写真を使いながら現在の様子も織り交ぜ、

少しずつここに再現していこうと思います。

 

Facebookで10年前の投稿が現れて

それを見てたら今は亡き薔薇たちもたくさんあって・・・

 

自分の記録としてアルバム代わりに。

 

昔、AngelBreathに遊びに来て下さっていたみなさんには

「懐かしいなあ」と感じていただけたら。

 

良かったらお付き合いください。

 

 

花霞

 

「秘密の花園」と呼んでいる地下にある小さな小さな庭で、

薔薇を育て始めて何十年経ったでしょうか。

 

ちょうどその頃、日本でオールドローズが流行り始め、

それまでのお花屋さんで売っているつんとすました大きな薔薇

のイメージとは全く違う、野の花たちと一緒に可憐に咲く

ガーデンローズのことを知り、夢中になって色々育てていました。

 

 

お風呂に入れたり、ローズピローを作ったりしたいので、

基本的には無農薬。

 

 

薔薇を育てているというと、

「難しいんじゃない?」「手がかかりそう」と言われますが、

仕事にしているわけではなく、のんびりとやっているので、

多少いい加減・・・

 

庭に咲いた薔薇たちと、天使の写真を撮って、

ポストカードを作ったりもしていますが、

 

 

何よりも「花に囲まれた暮らし」が

好きなだけなのでいつまでたっても素人です。

 

自分の庭の記録としてHPに残していったものを、

お花好きなみなさんが訪れて下さり、お話していた

インターネット始まりの頃がちょっと懐かしいです。

 

無農薬で育てていると虫にやられて咲かない年もあったりで

試行錯誤、何が正解かはわかりませんが

私が調べたり知ったことの中で、ここを訪れたみなさんに

参考にしていただけることがあれば嬉しいです。

 

2024年5月 AngelBreath 花霞

 

 

 

 

OldRose

 

花霞の薔薇栽培はオールドローズから始まりましたが

オールドローズって何?というみなさんに。

 

Old Roseの定義はモダンローズの第一号とされている

“La France” ( 1867年)以前の薔薇

というのが一般的で私の感覚では、

”自然で人の手をあまり必要としない力強い薔薇が多い”ように思います。

 

系統により香りも特徴があり、香水の原料になっている品種もあります。

本によってはポリアンサやハイブリッドムスクは

モダンローズとしている場合もありますが、

ここではオールドローズに分類しました。

 

(私のこの家でのファーストローズはハイブリッドムスクのバレリーナ)

 

また、作出が1867年以降でも、例外はあります。

18世紀からある薔薇が自分の庭に咲いているなんて、

なんて素敵なんでしょうね。

 

●で最後に書いてある年号は我が家に来た年です

 

 

 

    

原種 Species

 

バラの野生種は世界中で見られますが

主に北半球に自生しているようです。

 

日本では野イバラを始め、

サンショウバラ、モッコウバラ、

ハマナスなどなじみ深いものがあります。

 

秋には実も楽しめます。

 

 白モッコウバラ 1807年 

 

ツル性で棘がないので扱いやすい

「黄色と比べるとこのアイボリーの方には香りがある」
と本に書いてあったので白を購入。

 

でも、表現するとしたら、ほのかなクリームのような香り。

ある本によると「根に香りあり」。

 

 

ツルは6mにもなり、日陰でも育成するとのこと

でしたが、両方とも本当です。


2002年、初代が枯れてしまい、

翌年、北側玄関のフェンスに沿わせてまた一からやり直し。

2006年、ものすごく伸びたものの、結局つぼみすらつかず。

2007年、ものすごい勢いで赤い新芽があちこちから伸び、
2008年、小さなまるいつぼみが一杯ついたのに、

つぼみのまま黒くなって半分以上が落ちてしまいました。

そして2009年、やっと満開に!

 

けれど予想外に伸びすぎて

(ちょっと目を離すと1m以上伸びていたりします!)
意外に固い枝が車を傷つけてしまったので、

またまた植え替え・・・

ごめんね、モッコウバラ。

 

ということで「秘密の花園」に植えたわけです。

2024年はこれまでで一番の花つきの良さ。

いつもはゾウムシにやられてしまうのですが・・・

 

全景は撮りきれませんが、この4倍くらい広がっています。

何メートルもの枝枝についたコロンとしたつぼみ達の

大群は圧巻です。

 

本当はガゼボとか大きな大きなアーチにしたてると良い

と思います。

家は庭が狭いのでそのまま隣の木やフェンスにとりあえず

伸びた枝を誘引。

 

家のフェンスすべてをこの薔薇にする覚悟がないと

なかなか育てられないくらい伸びます。

 

「秘密の花園」でこれからはずっとね。

 

  ●2003年 購入

 

 野バラ 1810年 日本 

ヨーロッパに渡って、ポリアンサやフロリバンダに四季咲き性を与えた原種。

苗の台木によく使われているので、接いだほうのバラがだめになっても、
根っこが残って野バラが咲いた、って話を聞きます。

 

山の中に自然な姿で咲いているのを見ると、このバラの美しさが
より一層感じられますね。

なんと、我が家の野バラは、この家が建っている付近の
山にもともと自生していたもの。

我が家の「秘密の花園」に生えていた野バラは

残念ながら花が咲かないタイプだったのですが、

2軒先のご近所さんが「ウチのは咲くわよ」とくださった!

 

けれども

我が家の庭に植え替えると花が咲かないまま3,4年はたったでしょうか。

 

2005年、やっと可愛らしい花を見せてくれました。

 

こんなに小さくて(1.5cmくらい)可愛いのに、

wildに他の草花の隙間から枝を伸ばして、

やはり、原種はたくましい。

 

2023年には地下から1Fまで伸びてきていたので

一度切り詰めました。

ものすごい強健。

そして細い枝でも棘が鋭いのでたいていひっかき傷が出来ます。

防犯かねてここにいてもらっています。

 

あっという間に散ってしまう儚さもこのバラらしい。

花がらを摘まないでおくと、

冬には小さな赤い実が楽しめます。

 

小さくて清楚な野バラ。

 R.anemoneflora 1844年 中国 

ロサ・アネモネフローラ。

英名をThree Leaf Roseというらしいです。

切れ長の葉と細い枝。

花びらはまるでたんぽぽのようです。

 

外側と内側で色が違うのを良く見ます。

この写真はまだ苗が小さかったせいか、真っ白です。

 

 

 

    

ガリカ Gallica

 

庭バラの中ではおそらく一番古い

と言われています。

(17世紀前)

自然交雑で生まれた香りのある木バラ。

オールドローズの中で赤紫の色彩を

持つのはガリカだけです。
樹性はコンパクトなシュラブ。

 

 

 Cardinal De Richelieu 1840年 フランス 

最も古い紫のバラ、と言われています。
中輪・八重咲きで春のみに咲きます。

中心が白い。

 

本で見て、その美しい赤紫の色にひかれ購入。
香りはいつもかぐのを忘れてしまいます。

何故ならすぐに散ってしまうから。

 

あまり大きくならないタイプなのですが、

一階の軒下に地植えをして50cmくらいにはなったでしょうか。

 

細い細い枝なので、弱々しいですがもう十年以上

ここにいてくれます。


あまり剪定しない方が良さそうです。

ここ、横浜では5月の中頃、満開になります。

 

●2000年5月

 

Duchesse de Montebello 1824,1825,1829年 フランス 

作:Laffay.M
本によって作出年が違うけれど、
1820年代ということでしょう。
ナポレオンの二度目の妻、
マリー・ルイーゼに仕えたMontebello女官長に
ちなんで名前がつけられたらしいです。
 
淡いバラ色ピンクが可愛らしい、
6cm~9cmほどのシャローカップから
のちにロゼット咲きへ。
 
つぼみの可愛らしいこと!
 
ライムグリーンの葉が花色とマッチしてきれい。
香りもとても良い!
ダマスクのような甘い香り。
 
春の早いうちに咲く一季咲き。
ハイブリッドガリカ(ガリカとチャイナの交配らしい)。

 2005年から育てていましたが、
ここ横浜もだんだん気温が上がってきて
この薔薇と他にも暑さに弱い薔薇たちは枯れてしまいました。
 
小さいながら、オールドローズらしいカップと
グリーンアイが可愛いので、
もう一度リベンジしたい薔薇です。
 
 
 
次回はTHE ROSE! という香りのダマスクと
清楚なアルバを掘り起こしてみようと思います。
 
 
花霞でした!