《血液サラサラ作用を持つ食材・飲みもの》

・玉ねぎ
玉ねぎには動脈硬化の予防に役立つ抗酸化作用と脂質類の吸収を妨げ体外へ排出する働きを持つケルセチン(※)が含まれています。
実だけでなく皮にも多く含まれるため煮出してお茶として味わうのもオススメとのこと。そのほか、抗酸化作用を持つアリシン、血栓予防に 効果的なトリスルフィドも含有します。

※ケルセチン
ポリフェノールの一種。
血液サラサラ効果、コレステロール値の低下、動脈硬化予防、抗炎症作用、認知機能の維持、生活習慣病予防、血糖値の上昇を抑制するなど様々な働きを持つ。
 

・ブロッコリー、にんじん、菜の花
これらに含まれるβ-カロテンには抗酸化作用があり動脈硬化の予防が期待できます。
β-カロテンは油と一緒に摂取することで吸収率が高まるため、油を使った調理法がオススメとのこと。

 
・かぼちゃ
抗酸化作用を持つビタミンEが含まれます。それに加え、ビタミンEの働きを高めるビタミンCも同時に摂取できる食材。β-カロテンも豊富。
皮やワタにも栄養が豊富なため出来る限り有効利用したいところ。


・きのこ類
食物繊維が豊富でコレステロール値や血糖値を下げる効果があります。
例えば、椎茸にはコレステロール値を下げるエリタデニン、干し椎茸には血小板の凝縮を抑えて血栓予防の効果が得られるレンチオニンが含まれます。

 
・海藻類
アルギン酸を多く含む水溶性食物繊維が豊富。コレステロールの吸収を抑え排出の助けになります。
Ex)
 [アルギン酸カリウム:水溶性]
腸内に分泌された胆汁酸を絡め取り再吸収を防いで排泄される。胆汁酸はコレステロール原料であるため再吸収を防ぐことで血中コレステロールを低下させ動脈硬化に役立つ。

[アルギン酸カルシウム:不溶性]
胆汁酸との結合を容易にして体外に排出する推進力を持たせる。


・納豆
納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素には血栓融解作用があります。
そのほか、脂質の代謝を促すビタミンB2や血中コレステロールを減らす大豆サポニンも含有。

 
・鯖
青魚の中でもDHA・EPAが特に豊富。
[DHA]
血管の弾力性を高めたり、赤血球の柔軟性を高めて血液が毛細血管を通りやすくする。
[EPA]
中性脂肪を下げて血栓を予防し血流を改善する。
どちらも酸化しやすいことから缶詰など新鮮なうちに加工されたものを利用するのがオススメとのこと。


・鮭
強力な抗酸化作用で悪玉コレステロールの酸化を抑える働きが期待できます。血管系のトラブルを予防するとされるアスタキサンチン(※)が豊富に含まれます。

※アスタキサンチン
カロテノイドの一種。
抗酸化作用による美肌効果・保湿効果・疲労回復・心血管疾患の抑制・酸化ストレスの軽減などの働きを持つ。


・緑茶、コーヒー、ココア、赤ワイン
緑茶のカテキン、コーヒーのコーヒーポリフェノール、ココアのカカオポリフェノール、赤ワインのアントシアニンやタンニンなど様々なポリフェノールが豊富に含まれます。
これらは抗酸化作用を持ち、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ働きが期待できます。但し、〝コーヒーやココアにたくさんの砂糖〟〝カフェインやアルコールの過剰摂取〟は厳禁。控えめに。


・黒酢
悪玉コレステロールが増加するのを抑え、赤血球の柔軟性を高めて形を変えて流れやすくする効果が期待できます。
また、黒酢に含まれるアミノ酸には脂肪を溜めにくくする働き、クエン酸には血小板が必要以上に凝縮するのを抑え血栓を予防する働きが。
酸味で胃や喉を荒らさないように水や無糖の炭酸水などで薄めて飲むのがオススメです。飲みやすくなっている黒酢ドリンクなどを取り入れる場合は糖質の摂り過ぎにならないよう注意が必要です。


・トマトジュース
トマトの特徴である赤い色素〝リコピン〟はβ-カロテン同様、強い抗酸化作用を持ちます。
トマトを生のまま、もしくはトマト缶で摂るのがオススメ。手軽に摂取できるトマトジュースもオススメ。但し、砂糖や甘味料・食塩が使われていないものを選ぶようにしましょう。


・水
血液の大部分を占めるのが水。脱水症状を起こすと血液の濃度は高くなります。
また、高血糖の状態が続くと血中の糖を排出するために尿量が増え 、脱水に陥る場合もあります。一気に大量に摂取するのではなく、こまめに摂るようにしましょう。
水そのものだけでなく、食事から摂る水分量や気候・運動習慣なども考慮して調整するようにすること。





《血液を健康に保つための食習慣》
・ベジタブルファースト
野菜から食べ始めることで血糖値の急上昇が抑えられ血管に負担をかけない上、主食を食べる前にある程度満腹感を得られることから食べ過ぎの予防につながります。
食物繊維により脂質や糖の吸収も緩やかに。


・食べる時間帯を意識する
夕食を早めに摂ることで体内時計が整えられコレステロールの 吸収抑制につながるといいます。
コレステロールは20~30%は食事から摂取され、残りの70~80%は就寝中に体内で生成されるといわれています。22時以降に体内に取り込まれたものは脂肪として溜め込まれやすいことが分かっているのだそう。
仕事などで夕食が遅くなる方が多いと思われるので〝分食〟という方法をご紹介します。
18時頃に主食となる炭水化物を摂り、帰宅後に軽めの主菜や副菜・汁物などを食べるようにするのも1つの方法。間食をうまく利用するのも⚪。活動量が多く代謝が上がっている午前中や午後3時頃に摂るのがオススメとのこと。


・良い油を選ぶ
油にはバターやラードなどの飽和脂肪酸とアマニ油やえごま油・ごま油・オリーブオイルなどの不飽和脂肪酸があります。
血液や血管の健康を保つにはオリーブオイルがオススメ。これは悪玉コレステロールを抑制するオレイン酸が豊富であり、抗酸化作用を持つビタミンEが他の油に比べ多いため。
但し、油はカロリーが高いため過剰摂取には要注意。





血管は年齢を重ねると個人差はみられるものの、その弾力は低下して血管内に老廃物や不要なものが蓄積し血行不良を引き起こしやすくなります。
血液がドロドロでは加齢が原因で起こるとされる不調だけでなく、血圧が上がるなどしてさらに血管に負担がかかり疾病につながりかねません。
但し、食事内容や食習慣を 少し意識することで病を抱えるほど進行せずに回復・改善することは可能です。血管の健康に目を向け、疾病につながらないよう血液サラサラを目指しませんか?