【ゴボウ・牛蒡子】
東洋医学的特徴①甘味・辛味 ②寒性(涼性?)

[効能]
①身体の熱を取り、解毒する
②便通を良くする
③利尿作用
④排膿作用
⑤強壮
⑥咳止め





【ゴボウ、牛蒡子 あれこれ】

・ゴボウを食用として盛んに使うのは日本と朝鮮半島の一部なのだそう

・牛蒡子はゴボウの種を用いた生薬で、ほかに〝悪実〟〝大力士〟と呼ばれることもある。

・ゴボウの芯をくり抜いた〝筒ゴボウ〟は【見通しが良い】というところから縁起物としてお節などに詰められることもある。
 
・身体の熱や炎症を抑える働きを持ち、喉の痛みの改善やほてりを冷ます食材として重宝する。

・ゴボウの食物繊維が便のかさを増やして蠕動運動を高めたり、乳酸菌の活動を活発にしたりすることで 整腸作用が期待できる。 
特に、大腸に熱を持ち腸の粘膜が乾燥して便が出ないタイプの便秘に合うとされる。

・ゴボウの根は乾燥したものを煎じて服用する。食欲増進、胆汁分泌促進、発汗、利尿作用などに。生の根の汁は痰が喉にからむ際や胃痛に効果的。

・ゴボウの葉の生の汁は関節腫痛や腫れものに用い、蕁麻疹・あせも・かぶれ・湿疹・はしかなどには乾燥葉2握りを布袋に入れて浴湯料にする。

・民間療法として
痰に対して:
ゴボウの皮をすり下ろし、それを搾って1日数回汁を飲む。1回につき盃1~2杯程度。
虫刺され、湿疹:
ゴボウを皮ごとすりおろし、その汁を患部に塗る。
口内炎:
ゴボウを皮ごとすりおろし、その汁で口の中をゆすぐ。
あせも:
ゴボウを刻んでから布袋に詰め、湯船に入れて浸かる。





🔘『大根頭にごぼう尻』

これは〝大根は頭の太いところ、ゴボウはしっぽの方が柔らかく美味しい〟とされることを表すことわざ。
煮物には出来るだけしっぽに近い部分を使い、頭の部分は炒め物や揚げ物に利用するのが良いとのこと。
ポイントは皮をこそげ落とさないこと。
皮と実の間には旨味・香り・薬効成分が多く含まれるため、皮はタワシなどでこする程度にするのが良いのだそう。火も比較的通りやすいことから、加熱はシャキシャキと食感が残る程度に短時間で仕上げ、ゴボウ特有の香りや歯触りを味わうのがオススメ。
但し、ゴボウは身体を冷やす作用が強いことから胃腸を冷やし過ぎないように辛味・温性の唐辛子を添えるようにしましょう。きんぴらごぼうに唐辛子が欠かせないのはこのような理由があります。





今回は〝食材としてのゴボウ、生薬としての牛蒡子〟についてご紹介しました。
現在新ごぼうが旬を迎えています。
我々日本人にとって食用のイメージが強いゴボウですが、日本には平安時代に伝わってきたとされていて当初は薬草として扱われていたのだそう。現在のように食用になったのは江戸時代から明治時代にかけてだといわれています。
これまで廃れず現在まで受け継がれてきた食材の1つですからその薬効にあやかって体調管理したいものです。