《そもそも下痢とはどういった状態?》

便が通常と比べて水分量が多くなり過ぎた状態を指す。
口から食べものを摂る➡️食道から胃に送られて消化しやすい形になる➡️小腸で消化吸収される。。。といった流れの最後に〝大腸で水分が吸収されて便として排泄される〟という行程が加わります。
水分量が80~90%で軟便、90%以上で水様便になるのだそう。





《メカニズム別 下痢の種類》

・浸透圧性下痢
腸での水分吸収が妨げられて起こる
Ex)
人工甘味料や薬剤、食べ過ぎによる消化不良、牛乳をうまく消化吸収できない乳糖不耐症  etc. 

・分泌性下痢
腸からの水分分泌が過剰になる
Ex)
細菌やウイルス、アレルギー、寄生虫  etc.

・蠕動運動性下痢
腸が過剰に動くことによる。大腸で水分が十分に吸収されないまま便になるため緩くなってしまう。
EX)
ストレスや緊張、冷え、暴飲暴食、香辛料やコーヒーなどの刺激物  etc.

・その他、ノロウイルスなどのウイルス性食中毒、飲酒後の消化不良なども原因として考えられる。





《下痢の対処法》

①保温と安静
特にお腹周りを温めて楽な姿勢で身体を休める。腹巻きやカイロの活用。

②こまめに水分補給
下痢を起こしている際は体内の水分が多く排出されてしまうため水分補給が重要。
ぬるめの白湯、薄めのお茶、常温のスポーツドリンクなどをがぶ飲みせずに少しずつこまめに摂る。
症状が落ち着いてきたらおかゆやスープ、薄めの味噌汁など消化の良いものを徐々に摂るようにする。

③すぐに下痢止めを服用しない
下痢の原因はいくつかあるため原因を見極めた上で医師や薬剤師などに相談して必要に応じて服用する。
細菌やウイルス感染・食中毒などが疑われる場合、腸の蠕動運動を止めるタイプの下痢止めの薬は服用してはいけない。
下痢によって有害物質を体外に出そうとしているため無理に止めない方が良い。

④下痢のほかに高熱を伴ったり、血便が出たり、激しい腹痛、下痢が長引くなどがある場合には即病院を受診する。
下痢や嘔吐を繰り返して、めまいや頭痛を起こした場合も体内の水分不足が疑われる。





《下痢を起こさないために。。。》

・服装や冷房などで身体全体を冷やさない
・暴飲暴食を避ける
・冷たい食べ物や飲み物、アルコールの摂り過ぎに注意
・ウイルス感染の観点から手洗い、うがいをしっかりと
・体質改善を目的として十分な睡眠を取って疲労を蓄積させない
・趣味や軽めの運動などでリフレッシュしてストレスを解消する
・ヨーグルトや発酵食品を適度に摂り腸内環境を整える(腸は免疫細胞の宝庫)





今回は季節の変わり目の自律神経の乱れも原因の1つになる【下痢】についてご紹介しました。
暖かさを実感することが増えてきましたが、天気が急変したり強風が吹いたり不安定な時季でそれに伴い体調も不安定になりがち。〝下痢〟は生活習慣やその時置かれている環境 ・状況によって誰にでも起こり得る症状です。
身体のケアとして 健やかな春を迎えるために日頃から備えましょう。