中国の立春には紅心大根を食べる〝咬春(ヤオチュン)〟という風習のほかに、春巻きを食べる風習があるといいます。
その春巻きは〝五辛(ごしん)春巻き〟といい、辛く抗菌作用の強い5つの食材が皮に包まれているものなのだとか。
その5つの食材はニラ、らっきょう、アブラナ(もしくはからし菜)、ニンニク、パクチーで〝五辛磐(=春磐)〟といわれるのだそう。
これらは冬の間に溜めていた気のエネルギーを巡らせて、春先の不調を予防し自律神経のバランスを整えてくれる食材です。 
ニラ、らっきょう、ニンニクに含まれる硫化アリルという成分は強い抗菌作用が期待できます。





・ニラ ①辛味 ②温性
身体を温める作用があり、足腰の冷えや腰痛などに効果的。内臓機能を高める作用もあるため食欲不振にもオススメ。

・らっきょう ①辛味 ②温性
身体を温めて発汗させる作用あり。気を巡らせ、胸苦しさや胸痛を解消する働きやイライラ・気分の落ち込みにも作用する。

・アブラナ ①辛味 ②温性
冬の間活動が緩やかになっていた胃腸の動きをアブラナの苦味で刺激して春に向けて活性化していく。

・からし菜 ①辛味 ②温性
東洋医学における肺の呼吸機能を改善し、体表に侵襲した寒邪を発散する。(寒さによる咳、喘息など) また、消化不良による胸部と腹部のつかえを取り除き食欲を増進する。
 
・ニンニク ①辛味、甘味 ②温性
強壮作用が高く、血行を良くして身体を温める働きがある。冷えによる腹痛や下痢に効果あり。抗菌・解毒・鎮静作用も期待できる。 

・パクチー ①辛味 ②温性
気の巡りを良くする。また、消化を促進して胃の気を下ろし、消化不良の胃痛やお腹の張りに 作用する。