【霜降(そうこう)】
朝晩の冷え込みがさらに増し、北国や山里では霜が降り始める時季を指す。
1つ前の節気が《寒露(かんろ)》であり、〝露〟が〝霜〟に変わり冬の訪れを予感させる節気。

《二十四節気》をさらに細かく分けて表す《七十二候》で霜降の時季を分けると。。。

🔘初候 霜始降(しもはじめてふる)

10/24頃。
山里に霜が降り始める頃で霜が草木や作物を枯らすこともあるため注意が必要な時季でもある。〝初霜〟は冬の季語として用いられる。

🔘次候 霎時施(こさめときどきふる)

10/29頃。時々小雨が降る頃。
〝霎〟を〝しぐれ〟と読むこともある。ひと雨ごとに気温が下がっていく時季。

🔘末候 楓蔦黄(もみじつたきばむ)

11/3頃。楓や蔦の葉が色づく頃。
晩秋の山々が赤や黄色に彩られ、紅葉狩りに絶好の季節に。
※紅葉は一般的に朝の最低気温が8℃前後を下回る日が続くと始まるとされているのだそう。霜降の時季と紅葉の時季が重なるのはこのため。

というふうに季節の移ろいが表されます。





《霜降の時季に旬を迎える食材》

☑秋鮭
主に北海道から東北地方で獲れる白鮭の中でも産卵の時季である秋にだけ故郷の川に戻ってくる鮭のことを【秋鮭】と呼ぶのだそう。
卵に栄養や体脂肪を使われているため脂のりは控えめ。身の色は薄く淡いオレンジ色でさっぱりとした味わいが楽しめるといいます。
また〝鮭は秋の味覚〟というところからこの時季の鮭を【秋味】と呼ぶこともあるようです。
秋味に含まれるたんぱく質は他の魚肉よりも消化吸収が良いとされています。


☑柿
ビタミンCを多く含み風邪予防に効果的。
中国の民間療法では干し柿の表面の白い粉は口内炎に対して用いられてきたようです。また、干し柿に蜂蜜をかけたものは咳止めや痰切りに対する効能も期待できるとのこと。
柿の実は食物繊維が豊富で便秘改善に効果がありますが、渋味成分であるタンニンは大量摂取することでかえって便秘気味になることも。
また、柿には寒性といって身体を冷やす性質もあるため食べ過ぎには要注意です。


☑生姜
身体を温めて免疫力を高める効果あり。
お腹を温めることで胃腸の調子を整え食欲を増進させる働きもあるため初期の風邪にもオススメ。





実際に霜が降りている様子を目にする機会は少し先かもしれませんが、朝晩の冷え込みを実感する日は確かに増えてきました。
巷では灯油の販売のトラックが稼動し始めたり、ドラッグストアなどでカイロを見かけるようにもなりました。そろそろ少し厚手の靴下やコートの出番かもしれませんね。
冷え対策として早めのうちの冬仕度を始めてはいかがでしょうか?