ドラマや映画の中で怒りの感情とともに、その感情を抑える描写を拳を握る動作で表現する場面を見たことはありませんか?
本当に拳を握ることで怒りを抑えることができるのか疑問に感じるところです。
実は、過去に〝左右どちらの拳を強く握るかによって他人への攻撃性は変化するか〟という研究が行われたそうです。





実験内容は、24人の右利きの被験者に左右どちらかの手でボールを思いきり45秒握る→15秒間休憩→再度思いきり45秒間握るという一連の動作を4回行った後に、被験者に対して怒りの感情を起こさせるような行為を行うというものです。





すると、右手を強く握った被験者の方が左手を強く握った被験者よりも、左前頭部の活動が活発で攻撃的な行動が多かったという結果が導き出されたのだとか。
そもそも人の脳は、怒りの感情を抱くと左前頭部が右前頭部よりも活性化することがわかっているそうです。





左前頭部の活動は〝怒り〟と関連していて、右前頭部の活動は怒りと密接に関係のある〝恐怖〟と関連しているそうです。(怒りは恐れから引き起こされる→Ex 猫が自分よりも強いであろう相手に対して始めは恐怖心を抱くところから恐れの感情を怒りに変換して相手に立ち向かおうとする行動)





前述の内容を利用して、あらかじめ左手を思いきり握って脳の右前頭部を活性化させて、怒りの感情が起きにくい状態を作っておくのもアンガーマネジメント(怒りのコントロール)の方法の1つかもしれません。
もし怒りの感情が湧き起こったら、今回の内容を思い出して左手の拳を握って落ち着かせてみてはいかがでしょうか?