長女モモの活躍と、妻が気前のいい晩 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

私が本やCD・音響機器を手放しているのと並行して
妻のサマンサも、鍋や食器、服・靴・バッグ、寝具といった
サマンサ所管の品を整理しています。

買い取り業者に持ち込んだり、やむをえず廃棄するときに、
重いものを運んだり、梱包したり、解体したりするのは
私の役割です。

いざ始めてみると、
ふだん使っていないものをこんなに仕舞っていたのか
と呆れるほどの量です。
水筒など、なぜ10本以上もあるのか、サマンサも驚いています。

ところが、
彼女の所管の品を、残すべきか手放すべきかという、
いちばん肝心な迷いの相談については私は戦力外です。


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そこで、
サマンサは同じ横浜市内に住む長女サクラに応援を求めました。
わが家に残されていたサクラの持ち物は、すでに先月、
持ち帰るものと処分するものを別けてもらいました。

その時のテキパキとしたサクラの手際を
サマンサは見込んだものとみえます。


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なるほど、
サマンサの眼にくるいはなく、
彼女の相談にもモモは根気よくつきあい
(私にはこの「根気よく」がなかなかできないんです)、
廃棄するものや買い取ってもらうものの梱包から買い取り業者の手配まで、
私たちがやったら一週間くらいかかりそうな分量を
一日で一目で取り扱いがわかるように片付けてしまいました。

部屋の片づけが苦手だった少女時代の面影は、どこへ消え失せてしまったのでしょう。社会が娘を成長させてくれていました。


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サクラの貢献を見越してか、晩は
サクラの要望で「炭火焼きの焼鳥を食べられる店」をサマンサが予約してありました。

「好きなものを好きなだけ食べて」
とサクラの働きぶりに感謝の意を表してか、
サマンサはいつになく気前のよさを発揮します。

とはいってもサクラももう大人です、おごりだからといって
フードファイターのように食べるようなことはなく、
自分のペースでグラスを傾けながら、
表面はこんがり中はふんわりと焼きあられた焼き鳥に舌鼓をうっていました。


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1時間半で三人ともほろ酔い気分でお腹もきつくなりました。
店の方が持ってきた伝票を載せたトレイが私の前に置かれても、
サクラに気前のよさを示したサマンサは、
トレイを自分の方に引き寄せる素振りをみせません。

なるほど、そういういことですか。気前がいいわけです。
まあ、みんながご機嫌なんだから、よしとしましょう。
ごちそうさまでした。



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