湯舟 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

このところ横浜では、朝、肌寒く感じる日が増えてきました。

勤め先に向う途中、ふと足元に目をやると、
すずかけの木の葉が落ち始めていました。
秋もだいぶ深まってきたんですね。

暑い時季には朝晩もっぱらシャワーばかりでしたが、
もう湯舟に体を沈めて思わず、ふぅ~、とひと息つく日の方が多くなりました。

    

まだ結婚したての頃、その国ではあたりまえのことでしたが、
浴槽がなく、シャワーだけのアパートに住んでいたことがあります。

お風呂大好きなサマンサは、しきりに湯舟を恋しがりました。
一方、汗かきの私は、シャワーだけの毎日でも何の不足も感じませんでした。

湯上りに汗ばむことを考えれば、むしろ湯舟は不要、くらいに思っていました。

    

その頃、ほんの3日ほどの休暇をとり、
隣りの国の高地にあるホテルに宿をとると、その部屋には浴槽がありました。

西洋式の浅いものだったので、肩までつかるにはほど遠い湯の量です。
サマンサは旧知の友と久々に再会したかのように感激していました。

高地で気温が低かったこともあり、
私も浅くはられた湯に寝ころがるように体を沈めると、久しぶりの湯に
ふだんは湯舟に執着のない私でも、体が緩んでいくのがわかりました。

    

若い頃はこの季節でも半袖でいましたが、
今ではすっかり上着にお世話になるくらい寒がりになりました。

  - あれ? 指先、冷たいわね。若い頃はこんなことなかったのに。

妻のサマンサに時々言われます。

歳とともに、基礎代謝が落ちてきたのかもしれません。
おかげで、湯舟に体を沈めた時の
あの体が緩んでいく解放感を、毎日味わえるようになりました。


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