クッシング症候群とは
副腎から分泌される[コルチゾール]と言う
ホルモンが出すぎるホルモン異常の病気です
なぜクッシング症候群と言うか。。。
同時に起こる一連の症候のこと。
原因不明ながら共通の病態(自他覚症状、検査所見、画像所見など)を示す患者が多い場合に、そのような症状の集まりに名をつけ扱いやすくしたもの。
原因は
下垂体の腫瘍
副腎の腫瘍
医原性クッシング症候群
アンジュは脳下垂体の腫瘍でした
症状
多飲多尿、皮膚が薄くなる、腹囲膨満、皮膚の石灰化、呼吸が荒い、毛が抜ける、尿の色が薄い、皮膚が黒ずむ、皮膚病、他
クッシングは糖尿病や膵炎を引き起こす怖い病気です
併発疾患
糖尿病
急性膵炎
膿皮症
細菌性膀胱炎
寄生虫感染
など
クッシングの診断、検査
クッシングの確定検査、治療に必要な検査
副腎機能検査
⚫︎ACTH刺激試験
⚫︎低用量デキサメサゾン抑制試験
⚫︎コルチゾールクレアチニン比検査
超音波検査(エコー検査)
ACTH刺激試験などの特殊血液検査、検査薬の投与(注射)が行われ、投与前、投与後数時間し数回に分けて血中コルチゾル濃度を測定します
この検査には結構高い費用がかかり、検査を受けるのも負荷をかけるためにワンコにも負担があります
資料お借りしました🙇♀️
コルチゾールクレアチニン比検査
尿検査で出来る検査
尿から副腎皮質機能が亢進すると尿中に排泄されるコルチゾールが増加することを利用した検査です
正常値 1.98以下
犬の症状、一般的な血液検査、超音波検査などをすべて合わせて判断されます
クッシング の治療を開始した場合には
このACTH刺激検査は定期的に受ける必要があります
治療として
コルチゾル分泌を抑える薬を投与します
アドレスタン
後発薬のトリロスタン
治すための薬ではなく
症状を抑え、改善させるための薬です
トリロスタンと言う薬は
薬剤被曝に気を使う必要がある薬です
トリロスタンはステロイド合成酵素阻害薬なので
下垂体腫瘍にはなんの効果もないそうです
下垂体に出来る腫瘍の場所
大きさ、腫瘍の成長によって
寿命も変わります
腫瘍が出来る場所によっては
長生きできる場合もあるそうです
腫瘍が引き起こす疾患のため、病態が進行することで腫瘍の浸潤や転移による末期症状がみられる場合もあります
内科的な投薬による治療をおこなった場合、下垂体性クッシング症候群に罹患した犬の余命は1年半から2年半
下垂体性クッシング症候群の犬では腫瘍が大きくならない場合には余命は比較的長く、一方直径が1cmを超えている場合には余命はあまり長くないとされています
クッシング症候群②に続きます