② 「物」を売る経験をして欲しい 続き
ビジネスにおいて、事業というのは、どんな業種であれ、物やサービスを売って初めて成り立つものです。そして、経験すればするほど、物やサービスを売るということは、物やサービスの価値、優位性もさることながら、信頼関係、もっと言えば、その人がいるから売れるという要素が強いように思います。
同じような物を製造販売している会社は、ほとんどの場合、多数あり競合しています、またサービスにおいても、同じようなサービスを提供している会社というのは、常に多数あります。では、なぜ、他社ではなく、自分の会社から物やサービスを買っていただけるかとなると、それは、多くの場合、その会社が信頼できるから、その人が信頼できるからという点が大きな決め手となっていると思います。
実際に物やサービスを売る活動をしている営業やマーケティングの部門の人だけではなく、それをサポートする開発、製造、業務、管理、すべての部門において、ビジネス、事業において、物を売るということ、そして、物を売るということの難しさや大切さを理解している社員が多ければ多いほど、その事業、会社は成功する確率が高くなるのではないかと思います。
観念的に「顧客第一主事」とか、「カスタマー・ファースト」など、スローガンを掲げてみても、とくに管理部門や購買部門の人たちにとっては、実際に苦労して、物やサービスを売って、お客様から感謝され、ビジネスにおける本当の達成感を味わうことなしには、いわゆる「腹におちる」という意味での、「顧客第一主事」を理解するというのは、難しいのではないかと思います。
製造業やサービス業において、よく言われる「現場主義」的な考え方というのは、やはり、こういう実際に体験してみて、はじめて理解できるという考え方と通じるものがあると思います。子供が大人に成長していく過程と同じように、ビジネスマンもまた、そういった必要な体験を通してこそ、本物のビジネスマンとしての成長が成し遂げられるではないでしょうか。
もう一つ、この「物を売る」という側面で、強調しておきたいのは、他とえ自分が直接「営業」の仕事に携わってないとしても、「採算」という意識を自分が担当している仕事の中で意識してほしいということです。つまり会社には営業利絵という考えがあり、その利益から間接部門のコストや投資の償却などのコストを引いて、事業の利益となるわけですが、そこまで細かくなくても、自分一人や、自分がかかわっているプロジェクトに、どのくらいの費用が掛かっているか、そしてそのかかっている費用に対してどのくらいの利益やコストの削減などのメリットが出ているのかという、そういう目線でいつも、仕事の目標を理解し、取り組んでいくことが何よりも大切です。
このような取り組みかた、考えかたは、言わずもがなですが、将来、自分が部長や、本部長として事業の採算とう責任を負う場合にも役立ちますので、いわゆる「目の付け所」として、仕事に対する基本的な取り組み姿勢、考え方という観点で、とても重要であることを是非、肝に銘じてもらいたいです。

