シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その486〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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今回はホツマツタヱ16アヤの解説、今日はその、Part5です。

まず本文から行きましょう。

●一行訳9

16-44 またのとい たみハこさわに マタノトイ タミハコサワニ 【マタ、又・ノ(生格)・ト、問・イ(分詞)、(姫は)また問います】、【タミ、民・ハ(主格)・コ、子・サワ、沢・ニ(造格)、タミには子が沢山生まれますが】、
16-44 かみとのゝ こなきハいかん カミトノノ コナキハイカン 【カミ、上・トノ、殿・ノ(生格)、御上の殿の】、【コ、子・ナ、無・キ(分詞)・ハ(主格)・イ、如・カ、何・ン(疑問推量)、子が無いのはどうしてでしょうか】?
16-44 こもりまた せおりつヒめの コモリマタ セオリツヒメノ 【コ、子・モ、守・リ・マタ、又、コモリ(ソサノヲ)はまた(説きます)】、【セ、瀬・オ、降・リ(分詞)・ツ、津・ヒ〔仁〕メ、媛・ノ(生核)、(慎み深い女性でなかった)セオリツヒメは】、
16-45 つゝしみに たみのなすわざ ツツシミニ タミノナスワザ 【ツ、伝・ツ(分詞)・シ、染・ミ(分詞)・ニ(与格)、伝え聞きますが】、【タ、手・ミ、身・ノ(生格)・ナ、為・ス(分詞)・ワザ、業、配下の遂行する業務に】、
16-45 みおくだき はたらくとても ミオクダキ ハタラクトテモ 【ミ、身・オ(対格)・クダ、砕・キ(分詞)、邁進し】、【ハタラ、働・ク(分詞)・ト(逆接)・テ(態)・モ(例)、働きましたが(穂虫の故事)】、
16-45 こゝろむく あぶらさかんに ココロムク アブラサカンニ 【ココロ、心・ム、向・ク(分詞)、そこに心を向ける(キミは)】、【アブ、脂・ラ(分詞)・サカ、栄・ン(意思)・ニ(造格)、脂気は盛んに意欲的で】、
16-45 こおうるぞ くにかみなどハ コオウルゾ クニカミナドハ 【コ、子・オ(対格)・ウ、得・ル(分詞)ゾ(強調)、子(オシホミミ)を生しています】。【クニ、国・カミ、上・ナド(例)・ハ(主格)、国守など・は】、
16-46 たみのため こゝろつくして タミノタメ ココロツクシテ 【タ、手・ミ、身・ノ(生格)・タメ、為・配下の為に】、【ココロ、心・ツク、尽・シ(分詞)・テ(態)、心を尽くしているので】、
16-46 あふらへり こたねまれなり アフラヘリ コタネマレナリ 【ア、相・フ(分詞)・ラ(例示)・ヘ、減・リ(分詞)、相う・ことも・少なく】、【コ、子・タネ、胤・マ、稀・レ(分詞)・ナ、也・リ(分詞)、子胤は貴少になります】。
16-46 たかきみハ しもがうらやみ タカキミハ シモガウラヤミ 【タカ、貴・キ(分詞)・ミ、身・ハ(主格)、貴い身は】、【シモ、下・ガ(主格)・ウラヤ、羨・ミ(分詞)、下々が羨みますが】、
16-46 かなハねハ おきておうらみ カナハネハ オキテオウラミ 【カナ、叶・ハ(分詞)・ネ(否定)・ハ(結果)、それ(貴人の生き方をまねること)は叶わないことなので】、【オ、置・キ(分詞)・テ、手・オ(対格)・ウラ、恨・ミ(理由)、掟を恨ん・で】、
16-47 きみそしる これもあたなり キミソシル コレモアタナリ 【キミ、君・ソシ、謗・ル(分詞)、キミを謗ることになります】。【コ、此・レ(分詞)・モ(例)・アダ、徒・ナ、也・リ(分詞)、それも無駄なことです】。
16-47 うちみやの あおめのいぶり ウチミヤノ アオメノイブリ 【ウチ、内・ミヤ、宮・ノ(生格)、内宮では】、【アオ、若・メ、女・ノ(生格)・イブ、燻・リ(分詞)、若女房・の・いびりは】、
16-47 けおさます そばのことしろ ケオサマス ソバノコトシロ 【ケ、興・オ(対格)・サ、醒・マ(再帰)・ス(分詞)、(キミの)興醒めを呼びます】。【ソバ、側・ノ(生格)・コト、言・シロ、代、側女の助言が】、
16-47 まめなれハ これおさむめが マメナレハ コレオサムメガ 【マ、真・メ、面・ナ、也・レ(分詞)・バ(結果)、細やかであるほど】、【コ、此・レ(分詞)・オ(対格)・サ、冷・ム(分詞)・メ、女・ガ(主格)、それを冷ます女官が】、
16-48 うらむなり きみがめぐみも ウラムナリ キミガメグミモ 【ウラ、恨・ム(分詞)・ナ、也・リ(分詞)、恨むでしょう】。【キミ、君・ガ(生格)・メグ、恵・ミ(分詞)・モ(例)、キミの慈愛さえも】、
16-48 ついわすれ うらみねたむの ツイワスレ ウラミネタムノ 【ツ、終・イ(分詞)・ワス、忘・レ(分詞)、ついには忘れてしまうのです】。【ウラ、恨・ミ(分詞)・ネタ、妬・ム(分詞)・ノ(生格)、恨み妬むの】、
16-48 にハさくら さかずハしれよ ニハサクラ サカズハシレヨ 【ニ、柔・ハ、土・サ、作・ク(分詞)・ラ、等、甘い心得の・工作者(サクラ)達】、【サ、咲・カ(分詞)・ズ(否定)・ハ(条件)・シ、知・レ(再帰)・ヨ(指示)、結果を出せないなら気づきなさい(白子の桜の故事)】、
16-48 ヨろたみの うらめんめどの ヨロタミノ ウラメンメドノ 【ヨ〔百〕ロ、万・タ、手・ミ、身・ノ、(キミの)配下、万人の】、【ウラ、恨・メ(分詞)・ン(意思)・メ、女・ド、人・ノ(生格)、恨みたがった・女人・の(イワナガヒメの故事)】、
16-49 ヨろさくら アめにうゑてそ ヨロサクラ アメニウヱテソ 【ヨロ、嬉・サ(未然態)・クラ、科、嬉ばしく無い・罪】、【ア〔天〕メ、君・ニ(前置格)・ウ、憂・ヱ、得・テ(分詞)・ソ(強調)、キミの不興を買ったのです】。


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●連続訳9
媛はまた問います、タミには子が沢山生まれますが、御上の殿の、子が無いのはどうしてでしょうか?
コモリ(ソサノヲ)はまた説きます、慎み深い女性でなかったセオリツヒメは、伝え聞きますが、配下の遂行する業務に、邁進し、働きましたが(穂虫の故事)、そこに心を向けるキミは、脂気は盛んに意欲的で、子(オシホミミ)を生しています。
国守などは、配下の為に、心を尽くしているので、相うことも・少なく、子胤は貴少になります。
貴い身は、下々が羨みますが、そのような貴人の生き方をまねることは叶わないので、掟を恨んで、キミを謗ることになります。
それも無駄なことです。
内宮では、若女房のいびりは、キミの興醒めを呼びます。
側女の助言が、細やかであるほど、それを冷ます女官が、恨むでしょう。
キミの慈愛さえも、ついには忘れてしまうのです。
恨み妬むの、甘い心得の工作者(サクラ)達、結果を出せないなら気づきなさい(白子の桜の故事)、キミの)配下、万人の、恨みたがった・女人・の(イワナガヒメの故事)、嬉ばしく無い罪は、キミの不興を買ったのです。

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●解説9

コモリ(ここではソサノヲ)はヒトリヒメを、明日の宮内の目付けとして教育しているのですね。
児屋の母というのは宮中のトラブルを未然に防ぐという役目があるのです。

児屋の母という概念は、ちょうどカブスカウトの「デンマザー」と一致しています。
このアヤで、「栖(す)」ということばが、「野生の獣の巣」をあらわしていることを話しましたが、スカウトの活動域はフィールドですので、「デン(den)」はそのまま「栖」をあらわしています。
その「栖」の寮母にあたるのが「デンマザー」なのです。
これは洋の東西を問わず重なるイメージなのでしょう。
つまるところ、「世界」というのは家族の寄せ集めだ、ということなのでしょうか。

ひるがえって、現代です。
さらに、今話題のベトナムはどうでしょうか、VIETJOのサイトに36歳のオヤジが、孫の面倒をみるしかないタミの、生活苦の話が出ていました。
これを。若年婚の問題と捉えてしまうのが現代人の病巣なのです。


ここはタインホア省、モン族の多い貧しい値域です。
ここより北へ行くと、中華帝国系のグエン(阮朝)の名残のグエンさんが30,000,000人も居るところになります(当然支配層です)。

弥生時代の我等が先祖、アメ族は10歳で成人しますが、現代の日本では18歳で、成人(少し前には20歳、結婚するには男18、女は16、ただし両親の同意が必要となっていました。)

立ち上がったばかりの新機軸であるマスコミを叩くようでもうしわけないのですが、冒頭だけ転載してみましょう。
長いので、向こうに行って全部読んでいただければ良いとおもいます。

↓ 一部転載 ここから
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https://www.viet-jo.com/news/special/240419191900.html
特集 10代で結婚、30代で孫の世話…連鎖する児童婚

 他に人のいない家の中で、タオ・バン・ポーさん(男性・36歳)が子供をあやして泣き止ませようとしている。一見、ポーさんが自分の子供をあやしているのかと思いきや、実はこの子供はポーさんの「孫」だ。

 少数民族のモン族が多く暮らす北中部地方タインホア省ムオンラット郡プーニー村のプーグア地域では、結婚したカップルの30%が児童婚で、近親婚のケースも少なくない。両親が児童婚ならその子供も児童婚と世代をこえて連鎖し、30代で孫がいるということも珍しくない。

 ポーさんの妻、ホー・ティ・トーさんは37歳だ。ポーさんとトーさんは3年近く前に祖父母になった。父親は早くに亡くなり、母親は再婚し、叔父と一緒に暮らしていたポーさんは、経済的に苦しい生活だったことから、幼いころに学校に通うことができなかった。

 2003年の春のこと、15歳だったポーさんは遊びに出かけた先で、同じ村のファーデン地域出身で当時16歳のトーさんと出会い、恋に落ち、2人は結婚した。

 トーさんは17歳で長女を出産。若い夫婦には次々と子供が生まれ、ますます生活は苦しくなっていった。トウモロコシ畑やキャッサバ畑がいくらあっても、一家が貧困から抜け出すことはできなかった。2004年に建てた家は老朽化が進んで修繕もできないほどだった。2021年になって、ポーさん一家は公安省から新しい家を割り当てられた。

 ポーさん夫婦は、子供たちには親と同じ過ちを繰り返してほしくないと、子供たちを学校に行かせようとした。しかし、長女のタオ・ティ・ドーさん(15歳)は進学を望まず、結婚したがった。

 長女のドーさんは中学2年生(日本の中学1年生に相当)だった2020年のテト(旧正月)に、ムオンラット郡クアンチエウ村のプードゥア地域に暮らすダオさんに恋をし、母親の反対も聞き入れず、ダオさんとの結婚を決めた。ドーさんはその後、中学校を中退し、ダオさんの実家に入り、トウモロコシやキャッサバを栽培して生活した。そして2021年、16歳で出産を経験した。

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↑ 転載終了 ここまで

表題の「児童婚」がすでに問題です。アメ族は10歳が成人なのですよ、これが。
現状で社会主義国であるにもかかわらず、現金給付をおろそかにしたために自作農といっても、キャッサバ(タピオカの原料だとか・・・)のモノカルチャから脱することもできず、教育機会を逃し、無策なまま生涯をを終えるタミを良しとする未熟な社会主義体制は、仮に日本人がトミとして仕えたとしても、頂点の富裕層(これもすでに日本人)の心意気が満州利権族のままでは、100年たっても改善されることはなく、悪しき日本の伝統を維持してしまうことになります。さらに、国連の施策である学校制度を盲信して日本のようなキチガイ教育大国を目指すというのですから、なにをか言わんやです。

つまり、かつての巨悪、アメリカに勝利した栄誉あるベトナムは、さらなる悪の権化である日本に食いつぶされてしまうことになります。

解決するのは実に簡単、潤沢な現金給付に尽きるのです。
じゃあ、原資は?と思うでしょう。
それは植民地である日本に負担させれば良いのです。
すでに、日本はウクライネに無限の出資を約束しているではではありませんか。(復興ビジネスは日本が独占ってことですね、ホンンット、日本、悪いやっちゃ)

オオナムチは貧弱な通貨経済の中で、物部氏同士が争うのを避けるためだけに、出雲のミヤコを譲り、正倉をカラにして、物部の不満分詞を引き連れてツガルに移転したではありませんか。
すべては政府の才覚にゆだねられているのです。
現在、日本政府の準備は終わり、いつでも発表のできるところにきました。

ホワイトハウスの鍵をもらった、麻生の太郎ちゃんの動きが不気味ですが、さて?

実は、次善の策として、国連さえも、「生涯学習」という方法論を提供しているのです。(実は最善なのですが)
まあ、なるようにしかならんとおもいますので、本文にもどりましょう。

●一行訳10

16-49 おろかめが ねたむいそらの オロカメガ ネタムイソラノ 【オロ、愚・カ(分詞)・メ、女・ガ(主格)、愚かな女官が】、【ネタ、妬・ム(分詞)・イ(矮)・ソラ、虚・ノ(生格)、僻みによる妄想・の】、
16-49 かなつゑに こたねうたれて カナツヱニ コタネウタレテ 【カナ、金・ツヱ、杖・ニ(与格)、処罰として】、【コ、子・タネ、胤・ウ、討・タ(分詞)・レ(受動)・テ(態)、(ここではホヒの廃太子の故事)無効化され・て】、
16-49 ながれゆく あるハかたわと ナガレユク アルハカタワト 【ナ、名・ガ、枯・レ(分詞)・ユ、逝・ク(分詞)、流離行くことになります】。【ア、或・ル(分詞)・ハ(主格)・カタ、乞・ワ、端・ト(態)、或る者・は、乞食・に】、
16-50 なすいそら ねたむそのいき ナスイソラ ネタムソノイキ 【ナ、為・ス(分詞)・イ(矮)・ソラ、虚、(悪く)実現する妄想です】、【ネタ、妬・ム(分詞)・ソ、其・ノ(生格)・イキ、息、妬む者の数は】、
16-50 ヒヨろミチ むれてうろこの ヒヨロミチ ムレテウロコノ 【ヒ〔一〕・ヨ〔百〕ロ、万・ミ〔三〕チ〔千〕、一万三千人(にも及び)】、【ム、群・レテ・ウ、大・ロ、集・コ、古・ノ(生格)、群れて(縁者の)大集団の】、
16-50 おろちなす たましまのひま オロチナス タマシマノヒマ 【オロ、愚・チ、道・ナ、成・ス(分詞)、暴徒になりました】。【タマ、君・シマ、島・ノ(生格)・ヒマ、隙、宮中の・空隙を】、
16-50 うかゝひて こつぼにいりて ウカカヒテ コツボニイリテ 【ウカカ、窺・ヒ(分詞)・テ(態)、窺って】、【コ、子・ツボ、壷・ニ(前置格)・イ、入・リ(分詞)テ、(キミのミヤで)、孕み子の局に入り】、
16-51 はらみこお かみくだくゆえ ハラミコオ カミクダクユエ 【ハラ、原・ミ(寧)コ、子・オ(対格)、(タカマの)原の御子等を】、【カ、咬・ミ(分詞)・クダ、砕・ク(分詞)・ユエ、故、咬み砕くので】、
16-51 たねならす かたわうむなり タネナラス カタワウムナリ 【タネ、胤・ナ、成・ラ(分詞)・ス(否定)、子がキミになることは無く】、【カタ、難・ワ、食・ウ、生・ム(分詞)・ナ、也・リ、食えない集団を生むのです】。
16-51 まづしきハ およバぬとみお マヅシキハ オヨバヌトミオ 【マヅシ、貧・キ(分詞)・ハ(結果)、貧しいことに】、【オヨ、及・バ(分詞)・ヌ(分詞)・ト(態)・ミ、身・オ(対格)、勝てない・と・身を】、
16-51 うらやみて うらみのあだに ウラヤミテ ウラミノアダニ 【ウラヤ、羨・ミ(分詞)・テ(態)、羨んで】、【ウラ、恨・ミ(分詞)・ノ(生格)・アダ、仇・ニ(与格)、恨みの果てに】、
16-52 たねほろぶ ヒとおねためハ タネホロブ ヒトオネタメハ 【タネ、胤・ホロ、滅・ブ(分詞)、子孫が絶えるのです】。【ヒ〔仁〕ト、人・オ(対格)・ネタ、妬・メ(分詞)・ハ(結果)、貴人を妬めば】、
16-52 ヒにミたび ホのほくらひて ヒニミタビ ホノホクラヒテ 【ヒ〔日〕・ニ(与格)・ミ〔三〕タビ、度、日に三度の】、【ホ〔炎〕ノホ、炎・クラ、喰・ヒ・テ、(毎日の)禄を失うことになり】、
16-52 みもやする ねたむねたまる ミモヤスル ネタムネタマル 【ミ、身・モ(例)・ヤ、痩・ス(分詞)ル(推量)、身も・痩せる(思いをすることになり)】、【ネタ、妬・ム(分詞)・ネタ、妬・マ(受動)・ル(推量)、妬むのも(モチコの故事)・妬まれるのも(ホノコの故事)】、
16-52 みなとがぞ たとえバはべる ミナトガソ タトエバハベル 【ミナ、皆・トガ、咎・ソ(強調)、皆、咎なのです】。【タト、例・エ(分詞)・バ(仮定)・ハベ、侍・ル(分詞)、たとえるなら(宮内に)侍る】、
16-53 あおめたち ヰいろのはなぞ アオメタチ ヰイロノハナゾ 【アオ、青・メ、女・タチ、達、若い女官達は】、【ヰ〔五〕イロ、色・ノ(生格)・ハナ、花・ゾ(強調)、五色の花です】。
16-53 そのきみの こゝろあおきハ ソノキミノ ココロアオキハ 【ソ、其・ノ(生格)・キミ、君・ノ(生格)、このキミが】、【ココロ、心・アオ、青・キ(分詞)・ハ(主格)、(アオメの)心が青い(純情)なら】、
16-53 あおにめで きなるハはなの アオニメデ キナルハハナノ 【アオ、青・ニ(与格)・メ、愛・デ(分詞)、その青さ故に愛し】、【キ、黄・ナ、也・ル(分詞)・ハ(主格)・ハナ、華・ノ(生格)、黄である華(快活な性格)なら】、
16-53 きおめでし あかきハはなの キオメデシ アカキハハナノ 【キ、黄・オ(対格)・メ、愛・デ(分詞)・シ(完了)、その黄を愛しました】。【アカ、赤・キ(分詞)・ハ(主格)・ハナ、華・ノ(生格)、赤い華(情熱的な性格)なら】、
16-54 あかにめで しろきハはなの アカニメデ シロキハハナノ 【アカ、赤・ニ(与格)・メ、愛・デ(分詞)、その赤さ故に愛し】、【シロ、白・キ(分詞)・ハ(主格)・ハナ、華・ノ(生格)、白い華(純真な性格)なら】、
16-54 しろにめで くろきハはなの シロニメデ クロキハハナノ 【シロ、白・ニ(与格)・メ、愛・デ(分詞)、その白さ故に愛し】、【クロ、黒・キ(分詞)・ハ(主格)・ハナ、華・ノ(生格)、黒い華(暗く捻じれた性格)なら】、
16-54 くろおめず おなじこゝろに クロオメズ オナジココロニ 【クロ、黒・オ(対格)・メ、愛・ズ(否定)、その黒さを愛することができません】。【オナ、同・ジ(分詞)・ココロ、心・ニ(与格)、同じ心に】、


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●連続訳10
愚かな女官が、僻みによる妄想の、罰として、子孫を無効化されて(ここではホヒの廃太子の故事)、流離行くことになります。
或る者・は、乞食・になるという、悪く実現する妄想で、妬む者の数は、一万三千人にも及び、群れて縁者の大集団の、暴徒になりました。
宮中の空隙を、窺って、キミのミヤで、孕み子の局に入り、タカマの原の御子等を、咬み砕くので、子がキミになることは無く、食えない集団を生むのです。
貧しいことに、勝てないと、身を羨んで、恨みの果てに、子孫が絶えるのです。
貴人を妬めば、日に三度の糧の基である毎日の禄を失うことになり、身も・痩せる思いをすることになり、妬むのも(モチコの故事)、妬まれるのも(ホノコの故事)、皆、咎なのです。

たとえるなら宮内に侍る、

アオメタチ    ヰイロノハナゾ    若い女官達は、五色の花です。
ソノキミノ    ココロアオキハ    このキミが、アオメの心が青い純情なら、
アオニメデ    キナルハハナノ    その青さ故に愛し、黄である華(快活な性格)なら、
キオメデシ    アカキハハナノ    その黄を愛しました。赤い華(情熱的な性格)なら、
アカニメデ    シロキハハナノ    その赤さ故に愛し、白い華(純真な性格)なら、
シロニメデ    クロキハハナノ    その白さ故に愛し、黒い華(暗く捻じれた性格)なら、
クロオメズ                            その黒さを愛することができません。


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●解説10

ソサノヲは、ヒトリヒメに、宮中で上手に生きるだけでなく、そこで起こる妃同士のトラブルを、例を上げて解決して行くように促します。
かつて、イサナミが死んだのは単純に事故だったのですが、そのイサナギ、イサナミがデザインした4つの局でアマテルの妃達は奔放に鍔迫り合いをしていたようです。
つまり、異なる御家の間で、覇を競ったと考えられるのです。
アマテルは、クラキネの長女であり、オオヒノヤマトの宮で、筆頭妃であったモチコに、すでに、皇太子となるホヒ、そしてモチコの妹ハヤコにも媛(タケコ)を産ませていたにもかかわらず、セオリツ媛(ホノコ)に懸想(けそう)したために、ホヒを廃太子して、ホノコを内宮(皇后)としてしまったのです。
その後、ソサノヲはハヤコと懇ろになり、トコミキ(婚姻の儀式)により二人の媛(タキコ、タナコの双子)を儲けます。
モチコ、ハヤコが北の局でお宿下がりの謹慎中、逆上したソサノヲが抜刀して謀反を起こそうとしたことが7アヤに、記されています。
この件はそれだけで済まず、アマテルが不在だった折に、ホノコは、皇后権限でモチコとハヤコをウサ(現宇佐神宮)に流してしまったのです。
6アヤでは、これに前後して、カナヤマヒコの娘であるウリフヒメ(ナガコ)を北の典妃に据えたとありますが、これはソサノヲのことではなく、トヨケ(カナサキ)のことだと考えられます。
この辺の情報はよほどうまく整理しないと判断を誤ってしまいます。

この一連の暴挙に怒りを覚えた速川氏(はやかわうじ)の眷属13000人が、ホノコが出産のため、度会氏(わたらいうじ)の実家に帰っているあいだに、暗殺してしまったのです。(ここでは皇子ヲシホミミは難を逃れているようです)

そのせいか、後世の記録である日本書紀にはセオリツヒメは登場しなくなりました。
こうしたキミの行為は禁止できるものではないので、大事件を未然にふせぐ、宮内のお目付け役が必要になったのでしょう。

最後の数行の部分はまとまったウタとは言い切れませんが、韻律が良いのでウタとして記載しました。
とくに、最後の黒い華は注意が必要です。(つまり、この黒い華はホノコと思われます。)


これはクロユリ、アントシアニン系の色素が濃いと紫色が黒く見えるのだとか。
もしかして、ホノコは悪もんじゃなかったりして。

文法的には、「ヅ」なら分詞素(ぶんしそ)は平叙または完了、「ズ」なら分詞素の機能は否定となります。
ちょっと注意しておくだけで訳文は、ぐんと正確になります。




さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
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