どうやら「MAKS」の特集連載みたいですね、Илья Крамник(イリヤ クラムニク)さんが防空システムについて語っています。
以下、The Voice of Russia より転載
8月27日、モスクワ郊外で恒例の航空サロン「MAKS2013」が開幕する。サロンでは「航空」的な路線が大半を占めるものの、対空防衛のテーマも広範に扱われている。ロシアの対空防衛システムの中心的生産体「アルマズ・アンテイ」は近未来に軍備に加わる一連の新顔を披露する。対空防衛システムのラインアップは超長距離から超短距離まですべて一新される計画だ。
「ヴィチャージ」だけじゃない! 「アルマズ・アンテイ」の展示内容の一番の新顔は中距離高射砲ミサイルシステムS350Eの「ヴィチャージ」。このシステムはソ連製の旧型のS300シリーズ、高射砲ミサイル「ブーク」に代わるものとなるはずだ。
高射砲ミサイルシステムS350Eは居住区、産業地区、重要な軍事的要所への空からの攻撃から防御用。しかも「アルマズ・アンテイ」システムは垂直方向の発射装置と多機能レーダーシステムがあるおかげで360度方向の視界が開け、いかなる方向からの攻撃も組織的にかわすことができるため、米国のパトリオットなど、傾斜型の発射装置を持つライバル機よりもずっと有利な立場を誇っている。 しかも発射装置の構造が刷新され、新たなミサイル9M96シリーズを使用したおかげで予備弾薬が急激にアップし、一度の発射でミサイルは従来の4基ではなく、12基も装備することができるようになった。
ヴィチャージの開発のおかげでほかのモデルにも大きな将来性が開けた。超短距離高射砲ミサイルシステム「モルフェイ」の開発でも同様のテキニカル・ソリューションが用いられているが、これは垂直発射装置を持ち、小型ミサイル9M100を使用することで30基を超えるミサイルを装填することができる。モルフェイの課題は、よりパワーの高い高射砲ミサイルシステムを巡航ミサイルや無人飛行機などを用いた攻撃から守ることにある。予備弾薬が増えれば、砲兵中隊は集中攻撃にも対抗できる防衛を組むことができる。
MAKSではC400,「アンテイ2500」といった大量生産型の機器や高射砲システム「トル」のさまざまなパターンが披露される。広範なチョイスがあることで、ロシア国防省も外国のパートナーらも予算に合わせ、必要な対空防衛システムを完成した形で選ぶことができる。
ロシアにとっては、これは具体的な地域を想定した柔軟な対空防衛を可能にすることを意味する。ロシアのような広域、長距離を誇る国では多層的な防衛を作り上げながら、相互にカバーしあう対空防衛ゾーンを形成せざるを得ない。空中の攻撃手段が活発に開発されるこんにち、対空防衛力はこの先もより切実なものとなっていくだろう。
以上、転載終わり
詳しくはこちら、The Voice of Russia (http://rus.ruvr.ru/2013_08_21/Almaz-Antej-na-MAKSe-budushhee-sistem-PVO-0201/)
Алмаз-Антей=アルマズ・アンテイHP(http://www.almaz-antey.ru/)
あさって開幕です、日本ではどのように報道されるのかな。