心理師の霜丘麻依です。
最近、スマホ依存予防学会の勉強会に出ています。
わたし自身は、子どもたちにICTスキルとリテラシーを身に着けてほしい派です。
インターネットでリアルとは違う出会いがあったり、
クリエイティブな可能性をぐぐっと広げた事例を身近にたくさん知っています。
学校に行きづらい子たちを含め、
どんな子どもにとっても、
デジタルの世界は薬にもなり毒にもなるものですよね。
長時間のデジタル利用や、
睡眠などほかの大切なことの優先順位を大幅に下げてデジタルに溺れる姿には、
親としてかなりイライラさせられることでしょう。

でもそれも、不安や落ち込みから回復するための一時的な逃避なのだったら
あまり目くじらをたてるべきではないのか・・・
あるいは、我が家がそうでしたが、
子どもが友達とうまくいっていないときに、
インターネットの世界なら安心して誰かとつながる意欲があるなら、
その希望の芽を摘みたくない・・・
すごく悩むと思います。
子どもにとって大切なものという認識をもつことも大事ですがその一方で、
大人としてはせめて、リスクはきちんと知っておきたいですね。
勉強会でテキストに採用されているこの本によると、
デジタルの刺激が子どもたちの脳にかなり与える影響はかなり深刻な面があるようです。
個人差がありますが、さほど長時間ではなくても、
使うツールやその子のタイプによって、
攻撃性・気分不安定・無気力・注意力散漫などの症状が現れ、
うつ病や重度の発達障害の様相に似てくるという事例がたくさん出ています。
従来の依存症であれば、使用時間が長くなることで発症するし、
重症にもなると言われてきたため、
使用時間と関係なく起こるこの状態を区別して「デジタルスクリーン症候群」としています。
つまり、楽しみやストレス解消のためのデジタルツールが、
実は最大のストレスであることがありえるということなんですね。
学校に行きづらいお子さんにとって、
ゲーム機やスマホがよりどころになることは多いでしょう。
気分の変調があったとき、悩みがあって落ち込んでいるのか、
デジタルツールの影響なのか、よくよく観察する必要がありそうです。
ちなみにうちには17歳と13歳の女子がいますが、
かなりのデジタル漬けです!
とても勉強会で真実が言えないほど、ずっとスクリーンを見ています💦
長女は不登校当時、相当うつうつとしていました。
今は同じくらい使っていても気持ちは安定しているようです。
睡眠時間は乱れていますが、自分で生活をコントロールしているように見えます。
次女のほうは、気分はもともと安定していますが多動かつ不注意で、
物が見つけられないのでしょっちゅう探しています(わたしが)。
あまりにも忘れ物などひどいときは、
スマホ見すぎじゃない? 早く寝なさい! というとそれなりに素直に寝ます。
影響はあるものの、まだ自分で調節可能というところでしょうか。
この本には、3週間のデジタルデトックス(スマホ等から完全に離れる)により、
脳やメンタルへの影響を回復する具体的な手順が載っています。
デジタルデトックスは、保護者と本人が話し合って始めることが推奨されますが、
そのための準備やコツ、そして効果のほどがしっかり書かれていますので、
気になる保護者の方はぜひ参考にしてください。
この問題ほか、
そもそも親子で建設的な話し合いが今難しくなっている・・・
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