目になった日~BOOK WORM下北沢にて~ | 作家 坂井あおのブログ

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小説・シナリオ(ドラマ、映画、CM)・写真詩集作家、坂井あおの日々浮かんでは記憶の海に消えゆく思いを気ままに綴るブログです。

今朝、温泉の夢を見ていて、
「10:05にお風呂から上がると、
いいことがありますよ」、
と神主さんに言われて
5分ちょうどに上がると
目が覚めた。

目覚めと同時に
携帯のお知らせ音が鳴る。


「海の向こうのあの人から
メッセージだったりして…」

と思い、眠い目をこじ開けて、
携帯を見たら、
本当にそうだった。

幸せな気持ちで起きた朝。




昨日から、暖かな気持ちが続いている。

昨日はもうすぐ17年目を迎える
言葉のライブイベント『Book Worm』だった。

今回はいつもBook Wormで会う仲間の
『陰山姉妹展ごはんとうつわとおちらと』

の中で行われた。



温かな手で時間と気持ちを込めて

産み出された作品たちに囲まれながら

笑顔と温度のある言葉が飛び交う。

『Book Worm』は、

音楽のように言葉にも表現の場を与えてくれるイベントで、
「人は好きなことを語るとき、上手く語ることができる」

という ミヒャエル・エンデの言葉をヒントに産み出され、
全国各地で開催されて、まもなく17年目を迎える。

今回は、下北沢。
私にとっては馴染みぶかい近くの町。


さまざまな日常から

それぞれが気になった言葉を拾い集めて
みんなが持ち寄る。

誰かがさりげなく言った言葉のなかに光るもの、
見つけたお気に入りの本の中の一節、
何度聞き込んでもなお心揺さぶる詩の歌詞…。

温かい宝物をみんなで共有し合うと、
毎回、不思議な繋がりが生まれて、
あちこちで小さな爆発が起こる。
それは小さな輝きだけれど、
みんなのポケットにお土産として持ち帰られ、
ずっと暖かさを与えてくれる。


10月に本を出版した私は、
今回、本を何冊か持っていきました。


同時期に本を出版した仲間たちもいて、

交換してもらったり、買ってくれたりしました。


はじめにBook Worm主催者でもあるF.I.B JOURNALの

山崎マドキさんの詩集と交換。



そして、スイスの出版社から出版された

前原本光さんの絵本と交換。



他にも多くの方の気持ちのこもったお金と交換。




お金に可愛らしい絵までつけてくれた女の子もいました。



さらに今回の場を提供してくれた美保ちゃんの作品と。



美保ちゃんは、個展に際して、
スイミーの絵本を紹介してくれました。

わたしもこの絵本好き。

真っ赤な小魚たちみんながいるから、
真っ黒な小魚スイミーは魚目になれて、
真っ赤な小魚たちも、
スイミーが目になってくれたから、
大きな魚に変身できたと。

美保ちゃんも

「みんながいて個展が開けている」

と感謝の気持ちを話していて、

わたしもまさに、
本を出した喜びを
一人では実感できなかったけど
喜んでくれる人がいたからこそ、
はじめて実感できたと思っていたので、
それをBook Worm で話していたら、
涙があふれてきてしまい、
それ以上はなせなくなっちゃいました(笑)


そういえば、最近涙腺もろかったんだ(笑)


『糸切りの紡ぐ物語』の原型になった

糸の端っこをもって走り回る人の詩は、

Book Wormに初めて参加した時読んだ詩が

モチーフになっていたことも思い出しました。


みんなの持ち寄ったたくさんの言葉は、
今もじわじわと私をあたためてくれています。


この温度を感じて、

また言葉の旅にでかけます!

お仕事がんばろう。


今回、会場となった
『陰山姉妹展 ごはんとうつわとおちらと』は

下北沢の「ギャラリー無寸草とづづ」にて

12月10日(火)~22日(日)まで開催しています。

こちらの作品も購入もできますし、
作品に囲まれながら
手作り器で美味しい食事もできます。
コーヒー、ほんとにすごくおいしかったです。










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