木管楽器工房Anchesのブログ
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不在のお知らせ

年が変わって初ブログの書き込みで申し訳ございませんが1月24〜27日不在となります。

修理のご依頼・ご相談などご連絡頂いたお客様にはご不便をお掛けして申し訳ございません。

お手数ですが28日以降に改めてご連絡頂けます様お願い致します。

 

不在の間、急なお問い合わせ(楽器のトラブル等での応急処置のご相談な度)携帯電話は対応可能ですが繋がり難い状況や対応出来ない場合も考えられます。

その場合は大変申し訳ございませんが後日改めてご連絡下さい。

 

Anches 山田

Fg Key Guard 加工

ファゴットのキーガードですが隙間から洋服の裾などが入ってしまい演奏に影響があるので対処を依頼されました。

 

今回加工するのはダブルジョイントBbのガードとG&Bbレバーの部分になります。

オリジナルは一般的なバータイプですがそれでは充分では無いとの事ですので洋白の板を曲げて隙間を覆う様にカバーを取り付けます。

 

(銀メッキの部分がオリジナルで、少し黄色味の板の部分が追加加工した部分です。)

 

洋白板で完全にカバーしてしまうと若干見た目が重く感じたので部分的にスリット風に加工しました。

 

これにメッキ処理をして楽器に取り付ければ完成。

 

 

これでもう洋服の裾などが挟まってしまい演奏に影響をする心配も無くなりました。

 

 

 

 

少しの事ですが安心して演奏出来る加工だとお客様からも喜んで頂きました。

Bass Clarinet Neck 加工

Bass ClarinetのNeckですが機種によっては長さ調整のスリーブ仕様になっていません。

今回の楽器もそのタイプでしたが調整出来る仕様に加工出来ないかとのご相談。

 

Neckのカーブ部分を調整加工するのは一見簡単そうですがなかなか厄介な面も有ります。

スリーブ仕様にするにはある程度の直線部分が必要となりますのでそれをどの部分に設定するか、そしてスリーブの長さです。

スリーブが長くなれば調整出来る範囲も広がりますが直線部分をそれほど取れないので長さの制約が厳しいのです。

逆に短く設定すると調整範囲があまり取れない事と重なり部分も短くなるので息漏れを生じ易くなってしまいます。

 

 

まずスリーブ部分の加工ですが今回は熱を加える接合部を減らす為に丸材からの削り出しとしました。

アウトスリーブ側には締付けネジのターミナルを鑞付けして割りを入れます。

 

 

重ねるとこんな感じですね。

 

 

 

Neckはカット位置と長さを決めて加工。

 

 

メッキ処理したスリーブを半田付けしたら楽器に取り付け角度などを確認して出来上がりです。

 

 

 

直線部分が生じる関係で若干ポジションが変わってしまうので上管差し込み部分の半田付け部分でも僅かに角度調整をしました。

 

 

 

バセットホルンエンドピン製作

今回製作したのはこちらのエンドピン。

バセットホルン用のエンドピンになります。

素材は真鍮ですが先端部分だけ硬さを高める為に洋白を使用。

全体を元メッキで処理してあります。

長さはお客様が椅子に座った時に丁度良い長さを事前に採寸してあります。

 

 

当たり前の仕様ですが・・・・

 

 

今回はそれに追加でもう一本。

 

画像右側が最初に紹介した部分ですがもう一本は一端にチューブを被せた様な状態。

立奏用の延長パーツです。

 

座奏用の上部に付いているキャップ(画像では少し太くなってるのが確認できると思います)がネジで外れる様になっていて、そのネジ部を延長パーツのチューブ形状の部分にネジ込む事によって立奏用の長さになります。

 

 

接合部は丁度チューブ形状の部分が座奏エンドピンの外側に被さって補強の役目を果たし、およそ倍の長さでもしなったりグラついたりする事を防いでいます。

バセットホルンの重量であればこれで充分支えられます。

 

 

 

LEITNERクラリネットのジョイント

 

 

こちらのクラリネット。

上管部分の画像ですがお気づきでしょうか?

 

 

そうです。

一般的にバレルと接続する部分のテノンジョイント(コルクの貼ってある凸部分です)が有りません。

多くのクラリネットではここにテノンジョイントがあり、バレルのソケット部分と接続する様になっていますが、数は少ないですがこの様な構造を選択している楽器もあります。

 

 

なぜこの様な構造デザインを採用したのかはメーカーの正式コメントがありませんので不明ですが、幾つか可能性は考えられます。

 

 マウスピース〜バレルの部分の音響的なデザインの優位性を得る為

  (バレル側の内部が長くなりますので

   何らかの意図を持ってデザインし易い)

 

 他のメーカーのバレルと間違わない

  (その代わり専用設計になるので互換性も無し)

 

等々・・・・

 

今回は市販のズームバレルをこの楽器で使いたいのでジョイント問題を解決したいとのご相談でした。

楽器の本来のデザインを変えてしまうなどの加工はせずに考えれる一番シンプルな方法をとりました。

 

 

両テノンのジョイント製作です。

 

 

 

 

 

これで今回ご希望のズームバレルだけで無く、他メーカーのバレルも試す事が可能になり、選択肢も増えました。

 

 

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