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読んだ積もり

読書記録メインに、日々のかけらを綴る

連休の後は、やはり忙しかった。

様々なことがあったが、ビッグトラブルは何も起こらず、一区切りがついた。

 

主任と金曜日にちらっと話したけど、最近の若い人たちはより一層Sensitiveになっていて、どうしてあげたらいいんだろうってもう私たちの世代では理解できないことが多い。

もっともっと強くなれるのに、どうしてそこで限界を感じてしまうんだろう。。。まあ、本人の立場じゃないからあんまり言えないけど。もったいないと思うんですよ。

 

思えば私はそんなことを感じる暇もなく、がむしゃらに仕事ばかりしていたから、いろんなことを繊細に感じている余裕がなかったのかもしれないけど、、そういう意味では子どもたちに感謝です。子どもたちが生活していけることだけを考えて仕事をしたから、自分の限界なんか考える余裕がなかった。思い切り壁にぶつかって、でも次に進むレジリエンスが鍛えられました。。

 

2人の子供たちが今後どのくらい社会にきちんとかかわって貢献できるようになるか、まだまだわからないけど、でもバーバ(母)にはもう少し頻繁に連絡してあげてほしいなあ。

今年の7月に二人は母の家に遊びに行ったはずなのに、母はもうそんなこと忘れてしまっている。

時間は長いようでいて一瞬なんだと認識して、そして大切な人と時間を分かち合うことをなおざりにしないでほしい。

そこにいつもいてくれる人がいなくなったときに、失ったものの大きさを、彼女たちは改めて感じるのだろうか、、

私がそこまで親や親せきにまめに連絡していたかというと、そうでもないので、たいした立場ではないけど。時間が猛スピードで過ぎていること、わかってほしい。

 

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さて、そんな思いを持ちながらの帰宅途中、主人と待ち合わせをするまで(相変わらず仕事がおそいので)本屋さんで気になっていた本を買ってしまいました。

「2050年の世界」、新聞の広告で見かけて、読みたいと思っていたんです。2050年、遠すぎなくて、自分たちのジェネレーションにかかわる気になる未来ですよね。

 

なんとなく昨日は、フンパツして、ローストビーフを買ったり、この本を買ったりしているうちにやっと帰ってくるとのこと連絡が入りました。最寄り駅で待ち合わせしたところ、バケツをひっくり返したような大雨。

バス停やタクシー乗り場に行くにもすごいので、しばし雨宿りしようと、何年ぶりかでスタバに入りました。

主人はスタバは好きではないのですが、そこしか空いてなかったので、有無をいわさずな感じでした。

久々のスタバ、チーズケーキは相変わらずおいしいけど、飲み物は私が変なものをたのんじゃった!甘いだけのシロモノ。あまり慣れないものは頼まない方がいいですね。

 

そして、今日やっと仕事がはけて、ご飯の支度と片付けが終わって読み始めています。

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まだ読み始めたばかりですが、どうも内容的にはいろいろ薄まっている感があります。

本とは、出版されるまでにどんどん校正されて、内容的にもパンチがきいたところは薄められていく運命なのかもしれませんが(ハンチバックは違いましたけどね)、元々思想的にはかなり穏やかで癖のない人なんでしょう。というか全く思想が感じられない。事実をつぶさに分析して説得しているわけでもなく、残念ながら。私は納得させられませんでした。

High LevelのOverviewに徹してしまっているようで、なんのインサイダーの視点もないから、客観的といえば客観的、そこに日々私たちが感じている根拠のない不安を解き放つストーリーは展開されなかったのでした。

 

トランプのポピュリズムに対してもこれだけ話題になっているのですが、非常に楽観的です。トランプより強い候補が出てくる?アメリカが、今よりも穏やかになって居心地がよくなる?はてなマークで頭がいっぱいになります。

まあ、今から27年ほど先のことですからね。そういう可能性もあるのでしょうか。

フランスの未来にしても、日本の未来にしても、彼の提供するソリューションはいちいち表面的で単純、楽観的に思えました。

共感不足の読者の直感的な感想です。

 

もちろん、各国の状況で知らない情報も沢山詰まってるので、頭の中にマッピングを作るよいベースにはなります。

ただ、あくまでも参考として一読しておいて、あとは自分の目で見て、自分で考えていかないと、、

この人が各国で見て来たのは、上澄みだと思います。

 

私が注目しているのは、ナショナリズムや民族としてのアイデンティティが、このITに満ち満ちた世界でどのくらい継続し得るのかというところです。

先祖から引き継いだものがどんどん小さくなっていくのであれば、さらにグローバリズムの影響で個人の国への帰属意識は薄まり、人の流動性を高めるのに好都合になっていくでしょう。。

将来、国を去る人が増えたとき、またやってくる人たちがコントロールできないぐらい増えたとき、何を守らなくてはならなかったのか、気付くのが手遅れにならないために、根拠なき楽観主義は、危険だと思うのです。


先週買った吉田松陰の本に戻りたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

80代の母から譲り受けて読みました。

 

ひとつ言いたいのは、芥川賞でも直木賞でも、「いったいどんな話なのか」、せめて「どれだけ斬新な内容なのか」をもっと大々的に前置きしておいてあげれば、こうした読書事故が起こらないと思う。

80代女性にこの本はちょっと予想外の過激さだったようです。

まあ、いろんな80代の方がいらっしゃると思うけど、うちの母はかわいそうでした。

幸いに言葉もカタカナだったので理解できないものが沢山あったとのこと、よかった。知らないほうがいい言葉。

 

もやもや気分悪い読後感になってしまったようですが、この作品がいかにドライにすごいことを書き切っているかを全く予期せずに飛び込めば、最初のページから容赦のない攻撃をくらってしまうのは当たり前のこと。


いや、よく見れば、ちゃんと帯にも以下あるのですが、

「健常者をムチ打つ悪態のカデンツァ。爽快極まる露悪趣味。しびれました。」

でも、たぶん昔の人には、上記の文句もあまりはっきりとは理解できていなかったと思うんです。そして、障がいを持ちながら頑張っているストレートなストーリーと思って読もうとしてしまったようなので、、それはギャップがあったことでしょう。

 

まあ私も、「冒頭からここまでしなくても」と思いましたが、語り口は終始一貫変わることなく、読みながら、「ふー」が続きました。

そして最後には、この大胆さ、辛口ぶり、すごいな、と思いつつも、無毛さと空虚さにとり憑かれ、読んだはずの言葉が舞い散ってしまいました。

初めてですが、紙媒体の本を読んでいるのに、ネット上の文字を読んでいる感覚でした。

 

本当にすごい作品ですし、作家ご本人の状況を考えると何も言えないのですが、私が好きな「情緒のある物語」とは対極にある話でした。今でも頭の中に散らかった言葉の破片が脳に突き刺さるようで痛いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだこの本を読んでいます。良い入門書で、「三太郎の日記」という大正時代のインテリ青年が傾倒した本の存在についても知ることができました。ただ、どうしても11人一人一人のパーソナリティががっつり浮かび上がってこなくて、、、

いや特徴はとらえられているんですが、人物が立ち上がってくるところまで私の想像力が飛ばなかった、というところなのですが。

キーワードは沢山出てくるので、それを元に更に各先人の考えを深く学ぶことができるかしら、とは考えています。

新書の役割は、やはり何か知っているようで知らないことへの門を開いてくれるところまでなのだろうな、と思います。

短時間で深いことを知ろうとするのは、当然難しいことです。

 

今日は久々に働かない土曜日。

途中にしていた経済の勉強をしつつ、映画を見たり、家族とのんびり過ごしたり。インプットでは瞬く間に時間が過ぎました。

日経新聞を読んでいると、(昨日の日付の分です)トップニュースは利上げのこと。カナダでのEV電池供給網のこと。

そして、現役世代30代の人の医療費が増えていること。理由の説明はなかった。

企業の稼ぎ、家計に届かず、、

中国、先端分野で8割首位

 

そして、日経にも記事掲載あったけど、Japan Newsのほうでは、Putin accepts invitation to North Korea, Reshuffled Cabinet gets to work as Prime Minister vows to focus on economy.がトップ。 Provide answers to policy issues that hae been postponed.(少子化問題の先送り)が、社説。

 

日経平均は上がりつつあるけれど、少子化が止まらなくて、変化がどんなことをもたらすのか具体的に描けない不安が漂ってくるような紙面でした。

いろいろなシステムはできたけど、肝心な人がいない、そんな社会がくるんでしょうか。

 

最近職場でもいろいろ感じることがあったけど、ちょっと外出して周りをみてもやっぱり思います。

本当に心があって、本当に考えて気を配っていて、それに対して行動を起こせるひとは一握り。

それ以外の人は、PCやスマホの前に凝り固まって膠着して時間が終わるとともに流れていっているように見えます。

 

人が人でなくなっていくような、コミュニケーションがなくなっていくような、私は少子化よりもそんな人間不在のほうを恐れます。自分の世界が完結すればそれでいい、そんな風に考えている人、人の意見を聞かないで自分なりの理想しか描けない人、またそれよりひどい、人を排除して蹴落として平気な人、、、いろんな人を見てきましたが、今の職場では存在していてしていないような人が与える空虚さがあちこちに充満してきているような感覚を覚えて、この感覚、一時的なものであればいいんですけどね。。

 

最近の若者たちを見ても、何か生気がないようで心配です。

「国際結婚」という話題を振ってみたところ、心さえあれば、たとえ文化や宗教がちがっても乗り越えられるという力強いコメント。少しほっとしました。「心」という言葉がでてきて。

 

少子化、それでもいいじゃないですか。

より細やかに心をくばっていけるんじゃないでしょうか、人数が少ない方が。

今こそ、教育をかえていく時期ではないでしょうか。

今迄みたいに人は沢山いると思って人を冷遇していると、氷河期世代が味わったようなことが繰り返し、まともな人は育てなくなってしまいます。

互いを大事に思えるようなそんな心の教育をすべての世代にリスキリングすることのほうが、ICT教育とかその周辺のことよりも大切だと考えます。

 

まあ、かくいう私もいろいろ自分の子育てのことは反省しています。

お金のこともずいぶん言っちゃったし、、、ぎりぎりすぎて、、、もっと沢山可愛がってあげればよかった。

でもちゃんと大人に育ってくれてありがとうといつも思っています。

今は距離もある場所に住んでいるけれど、願わくば、がんばってきちんと人と関わりながら、自己を確立していってくれていますように。

 

さて、また「11人の考える日本人」に戻りますが、一番著作を読まなければ、、と感じたのは小林秀雄です。

片山氏は、「小林秀雄は一貫している。何について述べても言いたいことは一つ」、と評していますが、そのヒューマニティ溢れる思想を再訪せねば、思ったからです。

そして、吉田松陰の七生説ですかね。

吉田松陰の章を読んで、天皇制と日本の歴史についても、更に自分の中での大きなテーマとなりました。

 

いきなりですが、私のフランス人の主人は、時々こんなことを言います。

 

眞子様は、せっかく天皇の家系に生まれたんだから、たくさん子供を生んで幸せな家族像を国民に提示して豊かなイメージを作ることもできただろうに、あんまり評判がよくない人と結婚して、NYなんかに行っちゃって残念だと。

 

私には斬新な意見と思われました。とても個人主義ですから最近の傾向は。もはやそんなことは微塵も期待できていなかったというところです。

 

加瀬俊一氏の本を読んだときに、昭和天皇が常に自分の天皇としての立場に責任を感じ、自分の言葉で政治が動かないように細心の注意をはらって、言いたいことも吞み込んでいた、という一説がありました。

武士の時代には、政治の主体ではなくなっている印象なのですが、それでもずっと続いている天皇制は、松陰もしかり、日本を集結させるための最後の拠り所であり続けてきたのでしょうか。

私が小さいころ感じたのは、天皇家と国民との間には不思議な距離感があって、週刊誌などではいろいろとストーリーが描かれつつも、正直、あまり興味をひかれるものではなく、なんでそんなに天皇ファミリーのことが取り上げられるのか、ということでした。でも、考えてみれば、平成天皇が皇太子であったときには美智子さまとの結婚式も国民の注目の的、3人の子供さんをもうけて幸せな家族像を築かれていたのですよね、、

 

もちろん自分が人に与えるイメージという点では、天皇家の人々は日々ものすごいプレッシャーを感じ、様々なことに耐えていらして、それは庶民の想像を絶するものだと思いますが、是非明るい日本の未来を象徴していってほしいと思います。

そして私たちひとりひとりも、スマホだけに束縛されずに、「日本人という個室」に留まらないで、周りに与える自分の影響と効果について意識した社会をつくっていければいいですね。

 

ふー。すごいぼやきになってしまいました。

 

もうひとぼやきあります。

主人のVISAですが、入管の窓口で「これは必要ですか?」と確認したにもかかわらず、いらないと言われ、後で提出が必要になった書類があり、急遽郵送。もちろん切手代はこちらもち。

窓口にわかる人がいないのなら、せめてわかる人には確認してほしいですね。二度手間で交付までに時間がかかってしまうのが、一番のネックです。

まあ、入管は国のボーダーを守る組織であって、お忙しいのは承知の助ですが、、

 

しかし日々の寝不足を解消し、美味しいお刺身が食べられたことで、この日のひっかかりはすべて帳消しです。

 

ラグビー、今年はフランスが開催地ですね。

うちの母ととっても仲の良い主人。ラグビー観ているんだか、二人で数独パズルしているんだか、、

サモアがすごいですね。点差が埋められないような、、このようなゲームをLa Messe est dite.というのだそうです。

ゆるく過ぎていく時間がとても愛おしいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恥ずかしい話ですが、このころの日本人について、ほんとうによくわかっていなくて、たぶん整理が必要なんです。

吉田松陰、安政の大獄、松下村塾、キーワードは出てくるけど、本当にどんな思想をもってどんな影響を及ぼした人なのか、、、

 

小林秀雄のことだって、まったくわかっちゃいないんです。

 

たまたま手に取ったのは、佐藤優とエマニュエル・トッドと対談している新書、「トッド人類史入門」を買おうとして、でも片山氏はいったい誰?見回すとこの本も近くにあったという単純な理由から。

 

ただ、ちょうど知りたいと思っていました。新書昔の日本の人のことを。

名前だけでなくて、もう少しこう思想も含めて読み込まなければいけないし、知らなければいけないと。

 

なので、うってつけのタイミング。

 

今吉田松陰から始まって、丸山眞男まで軽く目を通している程度ですが、芯のないナショナリズムに支えられた国家が、どう変容していくのか、知るための鍵を渡してくれる本のような気がしています。

吉田松陰の章については、水戸学を知らなければ、、和辻哲郎の章については、キルケゴールを読まなければ、、と3つも仕事をしながら、読書のための時間、どのくらいとれるんでしょう。。

 

まあ、私の場合はイメージリーディングだから、そんなに時間かからないかな。

活字をみて自分の頭に浮かんだことを勝手に書いていく。脳とブログに。

 

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やっと主人が帰ってきました。本当に体が心配です。

今日は私より朝早くでたのに、、

しかも、フランスの友達とビデオ電話、、本当に早く寝てね。

12人の怒れる男たちって映画があり、11人の考える日本人もいたのですが、今うちの現実は、一人の食べながらしゃべるフランス人と一人の寝落ちしそうな日本人でした。

 

 

 

金曜日残業、土曜日12時間仕事、日曜日16時まで仕事、休みがない週末でした。

 

やっと続きが読めたのですが、半分ほど読んで、チェコ解体、フランス、ソ連との攻防、戦争続きで胸がつまる話なので、すごい速さで読んでしまい、精読できていません。

 

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ロシア兵のドイツの強奪のシーン、ヒトラーの最後等、読めば読むほど逃げ場のない世界がひろがっていく。

ヒトラーに何か人間らしさを求めて読むものではないことは覚悟していたが、どの独裁者の時代にも何か人々が強い人間を求めてしまうような社会があったのではないかと思う。

 

フランス人のレクチャーとはもちろん私の家族です。

「どう思う?」と聞いたら、2:1とのこと。

そこから50分ほどのレクチャーが始まって今に至る、という感じ。

 

独裁者の時代には国は借金をしなかった。ナチも、、というところから、そこに必ず金がからんできて戦争になるという話。

タブーな話だが、お金といえば、何がからんでいるかは想像にお任せするところで、それ以降はお金を最優先にした社会の根源への厳しい批判が続いていく。。

 

もちろんフランス人だから、(マイン・カンプ、我が闘争ですよね、邦題、読んだらしいです)かなりフランスに敵対した内容はもちろん好きになれるわけがないが、国のシステムを立て直したところはポイント2、もちろん人種に関する部分は最悪、悪いほうにポイント1、とのことで、2:1。

1:9ではないのか、と思ったが、また新鮮な違った観点をもらった。

 

そこから今の日本の若者たちの弱体化について話が飛んでいる。

マキャベリ好きかな?と思ったら、案の定。

 

強い君主。

これがなくても個人が強くなる社会とはどうすればいいのか、という答えはまあ目の前にあるのかな。。

真剣に生きる、自分のためでなく他の人のために行動する。

これがバックボーンにあるようで、なかなかこんなに徹底した人はいないのだな、とわが家族ながら50分のレクチャーを行って

全く疲れていない様子に脱帽。

せっかちな日本人に通用するか、というところですが、、

 

ムッソリーニ、ヒトラー、そして今のロシアも世界の批判を浴びながらも何か守ろうとしたものはあったのだと思う。

守るものとは、

今の社会の多くの若者が拒否しているもので、そこから目をそらそうとすればするほど、世界は退廃に近づくような気がしている。難しい。

 

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てなところで、今週末は、週7で働いてしまったためちょっとだけ余った時間を家事とこの家族内ディスカッションで過ごした感じです。

久しぶりに麵が食べたくなって、インスタントラーメンに沢山キャベツと豚肉を入れて食べたりしましたが、ラーメンの汁をどうやって二次活用して、廃棄物を少なくするか、、、それを考えていた頭から切り替えて、50分のレクチャーは重く、ヒトラー評伝も重く、現実の人生と世界を考えつつ寝なければいけないのでした。。

 

明日は仕事でいっぱい、というのは幸せなことかなのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学時代に「想像の共同体」という本を読んだことを思い出しました。

当時は「うん、うん」とうなづきながら読んだはずなのに、今はさっぱり内容をよく覚えていないので困ったもんです。

ただ、この「想像の共同体」という言葉は非常に琴線に触れるものがあり、自分の中のやんわりとした民族意識、日本の言葉は美しい、というようなプライドがむくむくするとき、これは私が想像の共同体を自己の小さな脳細胞に作り上げてしまっているのかと思えてきて、それぞれの個人が、自分自身の「想像の共同体」で生きているから、結果として共同体はうまく機能したりしなかったり。今はもう国=民族ではない世界で、日本も早かれ遅かれほぼ単一民族の国でなくなってしまうんだろうなあ。

 

日本史とか国語って科目もなくなっていくのかな。

日本史があったとしても昔は日本民族が主要な人口を占めていて、、みたいな口調で解説されるのでしょうか。

さてよーく心のうちを覗いてみると、まったくわかりません。私が帰属したいのは、国なのか、文化なのか、言葉なのか、それらがすべて曖昧に混ざり合っているのが一人の人間の生きた軌跡なんでしょう。

 

そんな中で、ナショナリズムの大変悪い例としてのヒトラーの本を読んでみようと思っていたのですが、たまたま最近興味をもった加瀬俊一さんがこの人のことも書いていたので、是非に、ということで手に取ってみました。

 

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ヒトラーの灰色の瞳。

独特の光を放ち、人を引き込まずにはおられない目をしていたそうです。加瀬氏曰く。

そのヒトラーの写真が見開きにあります。

確かに白黒写真からもその尋常でなさ、が伝わってくるようです。

他の著作にも出てきますが、カリスマの持ち主ではあったけれども、やはり極端すぎていた、と。

力づくだけでは、人は動きません。

しかし、当時のドイツの人々は何か彼の想像したドイツに引きずり込まれずにはいられなかった事情があったのでしょうね。

 

ヒトラーが当時の外相松岡にシンガポールを攻めよ、と語るのを脇で聞いていた、というので、やはり実際の人物を知る人の書くものは説得力があります。自信満々に見えたヒトラーがラインランド不法進駐について勝負に出るまえ不安でまんじりともできなかったというのだから、ヨーロッパの自己防衛は、本当に、海に囲まれた日本からは信じられない危機感からくるものだったのだろう。

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きょうは久しぶりに少し睡眠のキャッチアップしましたが、結局ほぼ主人も私も仕事にかまけてすごした日曜日になってしまいました。

 

一日、少しだけ場所を決めて片付けるという方法、気に入っています。

ずっと前に自分で書いた日記を読んで、確か大学の入学式に着たジャケットは捨てたはずなのにまだある。。。

ものとお別れするのが本当に苦手です。

 

 

では、続きはまた明日読みます。

 

大聖堂, 教会, アーキテクチャ, 建物, 構造, ファサード, エディフィス

 

 

 

 

 

 

 

昨日今日と、少し体を自重し、ゆっくり読みました。

やはりダブルワークも寄る年波を考えていかないと、です。

ただ今回のこの不調は、先日の体調不良をカバーすべく、健康によいと思っていろいろ飲みすぎて、ついでに水分もたくさんとりすぎたのかも、、、とちょっと反省しております。

極端なことはいけないですね。

今一生懸命ツボを押して体調回復促しています。

やっぱりアナログなことはいいですね。

 

さて、小さい先生をいろいろやっているため、こちらもいろいろ準備でてんてこまい。

ずっとてんてこまいの生活だったから、これが静かになってしまったら一気にぼんやりしてしまうんでしょうか。

だから、たとえ、お金があったとしても、やっぱり人間働いてしまうんでしょうね、こうやって。

今日もフランス人の主人は仕事でとても遅いです。

身体が心配です。

 

遅くなりましたが、本題に。

いきなり「あとがき」から入ります。

 

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歴史には、なんと傷痕が多いことか。世界史は傷痕の記録を集大成したものである。

と、加瀬氏は述べる。

 

王者の傷痕、部落の傷痕、そして民族の傷痕。

さまざまな歴史の傷痕が語られる。

・西部戦線異状あり。第一次世界大戦末期、フランスの大攻勢が挫折した結果全軍に叛乱が起きた事件。

→この時のフランスの戦争については、ベルダンなど、、様々な人が書いていて、どれも胸苦しくなってきますが、辛いですね。

・パリを焦土とせよ! 映画「パリは燃えているか」に紹介された題材。加瀬氏はこの状況を当時ロンドン大使館からながめていた、と。歴史的瞬間を生きていたのですね。

・ベルリンの女 ベルリン落城の際の市内在住女性の受難の首記。

→個人的には一番心に残った章です。戦時中の女性のこと、考えると、よく生き延びてくれたな、と。

・人呼んで恥辱の壁という ベルリンを分断する壁について

・ハンガリア狂騒曲 ブダペスト動乱の記録

・世界を戦慄させた13日間 キューバ危機

・暗殺の季節 ロシア皇帝アレクサンダー二世、フランス大統領カルノオ、米国大統領ガーフィールドの暗殺の経緯

・ケネディ暗殺の謎

 

いずれの事件も世界史上、大きな事件であり聞いたことはあるものも多いのだが、ひとつひとつの事件を克明に浮かび上がらせる加瀬氏の筆致力に改めて脱帽するとともに、深い見識に流石と思う。

このように十分に読者を引き込んで語り続けられるのは、やはり外交官として、人を見てきたから、人の描き方がうまい。

そしてクールです。

 

ただ、傷痕を描いたものだけに、内容は、苦しい。

 

今後も、起こるべくしていろいろなことが起こらないでほしい、と願う。

 

 

 

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そろそろ夕飯を用意する時間。

とても遅いですが。

 

 

そして、上記の後、ちょっと仕事もしておこうとちょこちょこやっていたら、急に停電。

5分ほどで戻りましたが、インターネットもすべてなくなって、本当に現代で電気がなくなったら人類はどうなってしまうのでしょう。

スマホは常に充電しておく必要がありますね。

ただスマホでは何の停電情報もでていませんでした。

 

結局カレーをつくって、シャワーも浴びて待っていたら主人が到着しました。

 

最近気に入っている米粉パンとキャベツのシチューをつけて、カレーを出しました。今やっと食べています。

電話ごしに片言のフランス語と片言の日本語で、食べながら私の母と話しています。


人が人を思いやるとき、人生の美しい時が流れます。

 

美しい時を残す話をもっと書きたいですね。 

 

加瀬氏が書いた本で、ご自身の経験に基づくものでなく、面識もない歴史上の人物を書いた本は初めて読みました。

ルイ14世(ルル)については、以前に鹿島茂氏の「太陽王ルイ14世 ヴェルサイユの発明者 」と、アラン・ドゥコーの「フランス女性の歴史 1 ルイ14世治下の女たち」を読んである程度の概要は把握しており、フランス革命についても、マリー・アントワネットやポンパドゥール夫人の本も読んでいたため、間に落ちたルイ15世の箇所が一番カバーできた範囲ではあるのですが、太陽王からフランス革命までを一気にさらうブルボン王朝の栄華と没落のストーリーが緻密に書かれていて、うすい文庫本とは思えない充実ぶりでした。

ミラボーのことなども懐かしく読みました。何かものすごく新しい視点はなかったのですが、フランスの歴史を再確認できる良書です。

 

もちろん文章もうまいのですが、当時のフランスであった極端なこと、浮気が当たり前の貴族たち、黒魔術や処刑のことなどもしっかりと描写が織り込まれ、どの登場人物に感情移入することもなく辛口にそれぞれの人物の様を描きながら、革命後半まで一気に読めてしまう展開となっています。当時フランス革命200年後ということでしたが、外交官を引退されて、ヴェルサイユやハプルブルグの宮廷を描こうと思ったのは、やはりこの時代の王侯貴族たちがなかなか興味深い人物だったからなのでしょうか。

あとがきでは、歴史は涙恨である、としめくくられ、ルイ16世を、国を治める者として完全な失格者と評して、加瀬氏らしく女性への優しい視点から、アントワネットを不憫に思う言葉で終わっています。

またこの本の本編も、革命が、というよりもシャルル王太子が無残な最期を遂げたところで終わっており、やはりフランスの歴史とは王朝の歴史だったのだな、と納得させられた一冊でした。

 

王がいなくなったところで、歴史は急に無味乾燥となってしまったようです。

 

そして、昨日いろいろ書いたことへの反省。

 

私はいろいろ一緒くたに考えてしまっていました。

 

日本の文化や言語への思慕と昔の人への敬意の念は、必ずしも国益を追求するものではない。

精神からの文化の継続、今のお金ばかりが取り沙汰される世界で通用するかはわからないけど、そんな方向に流れていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


適当なことを書きます。

日本の古き良き父親像、寡黙で厳しく、口より先に手が出る。

つべこべ言わずに行動する、という美徳が日本の現代の問題につながっているのではないでしょうか。


戦後、黙々と彼らは仕事に従事するあまり、自分たちの子供に日本のことを伝える機会を大幅に損失してしまったのではないか。

戦中戦後と現代との断絶は、親子のコミュニケーションの中で、伝えるべきものが十分伝えられていなかった結果ではないかという思いがむくむくとわいてきています。


私の父は病気がちで、それが幸いして、幼少のころから、父と一緒に話す時間が持てていたように思います。

仕事熱心な人でしたので、体が丈夫でどんどん外へ出て行っていたら、あの世代の人たちがどうやって育っていったか、ほんの少ししか話してもらえなかったかと思います。


またこの本も加瀬さんという人が寡黙にならずに、たくさんのことを話してくれたおかげで、昔の人の生き様や貴重な体験を、私たちは知ることができていると思うのです。

私小説もよいけれど、やはり事実に基づく体験、実際に見たもの、聞いたもの、に勝るものはないと思います。


そして、政治を分析する花井氏の視点も非常にためになりました。

多大なる経緯を払いながら、加瀬さんの体験を「外交」「外交政策」、「プロ」「ノンプロ」という切り口があることを示し、素人にもわかりやすく日本の状況を説明してくれていると思われます。


加瀬さんの経験については、今まで読んできた本、「あの時昭和が変わった」や、「真珠湾の代償」と被る部分があるのですが、それでも花井さんの質問から新しい語り口で話してくれているところは新鮮でした。


とにかく全編を通して現れてくるのは、人を尊び、自分を律することのできる品格のある人間でないと外交は務まらない。

しかし今日の世界でそれができるような大器が、果たして存在しうるのか。

現代と戦後の隔絶はあまりに大きいのかもしれません。

私たちは今や書物からしか、そうした昔のすばらしさを掘り起こすことができないのかもしれません。


最後に日米決戦ですが、これは起こりうるべくして起こったように、思われました。ボタンの掛け違いは、何度も起こってしまうということは、やはりそこにこうした結果を生み出す土壌が培われつつあったと。

さまざまなノンプロ、プロのミスが重なったにしても、アメリカは戦争を望んでいて、日本も戦争を望んでいた。

そして、ソ連も領土の拡大とアメリカへの牽制を。


もしかすると国家の弱体化は、民族の文化と誇りというかけがえのないものを失うけれども、国益のために戦争を起こそうという気概をも脆弱化することで、弱弱しい平和主義を存続させる効果もあるのかもしれないと皮肉にも思います。


深い深い問題ですが、もう少し加瀬さんが書いたもの等も読んで、昔の人のすごさを発見していきたいと思っています。



8月もあっという間でもうすぐ終わり。

 

子どもたちはみな学校へ戻っていて、「昔は9月1日から学校だったけど、今と昔とどっちがいい?」ときいたらほとんどの子供たちは、学校が早く始まってうれしいとのこと。

学校が楽しい場所になっているのはとても良いことだな、と思う。

 

中学生、身長がだいぶ伸びたね、っていったら、今日、急に伸びた、とのこと。

学校が始まって運動したから、とのことだが、そんなことあるのかな。

不思議!

 

さて、同僚の飲みにいきました。相当久しぶりです。

今までは同僚と飲みにいくといったら、かなりのアルコール摂取を覚悟し、2次会3次会も出席、半分寝ながら帰りの電車に乗っていたものだけど、今は結構大人になったのでしょうか。先週体調不良もあったし、アルコールフリーで、おつまみも食べ過ぎないで、それでも4時間ぐらいずっと話していました。

 

仕事に何を見出すのかはひとそれぞれだけど、とても青臭いかもしれませんが、(いい年になって)私は仕事は自分の志をつらぬくものとして生涯関わりたいので、今の仕事ができることをありがたいと心から思います。

一方で、自分の仕事に何を込めるかは人それぞれで、なんのために、どうやるか、これも人それぞれ。

とても割り切っていることをいいことのように話す人もいるのはしょうがない。(冗談かただ酔っているだけだと思いたいコメントもあり)若い人にはもっと先に希望が見えることを言ってあげなければ、、と脇で聞いていて、笑いを交えながらも、なんとか話題を違う方向にシフトできるように挽回しようと努めました。

まあ会社の飲みの席はクリエイティブになるのは難しいのかもしれませんが、、、ね。しかし、同僚と話す時間も貴重だし、いろいろな人ともっと話していかないとかな、とも思いました。

ちょうど主人は主人で同僚とお祭りを見にでかけたようで、帰り道合流。

主人と歩きながら話す時間がとてもありがたいし、貴重です。

 

ちなみに体調不良から一転していろいろ人体実験的に健康食品をためしていますが、イヌリン、もしかして効くのかも。。

午後の仕事の際、最近急激な眠気がくるのですが、今日は昼食時に一緒に摂取。そして、まったく眠気がこなかった。(血糖値が急激に上がった後に下がると眠くなるそうで、イヌリンは血糖値を急激に上げないようにする成分なのだとか、、)

アマゾンで買って、溶けにくいとコメントがあり、本当に固まってしまいましたが、眠気が抑えられるなら、続けてみようかな。

 

まだまだ人生やりたいことがありすぎるので、なんとか健康に生きながらえて、若い世代を励ましていけるような人になりたい。