皆さん、無事ですか?
シナリオライター仲間、バイト仲間は怪我などしていないだろうか?
ちなみに、私は無事です。怪我もしていません。
ただ、地震発生時は、バイトで渋谷にいたために、帰宅難民になってしまいました。
最初はマンガ喫茶やホテルを探して彷徨い歩いたんですが、やっぱり満室で入る事が出来ず、渋谷マークシティ内で野宿をする事になってしまったんです。
夏なら野宿でもへっちゃらですが、さすがに今の季節はまだ寒さが残っていて、けっこうキツイ思いをしました。
でも、本当に辛かったのは、高齢者の方です。
冷たい地べたに座って、高齢者の方がどんどん元気を無くして行くのが目に見えるんです。
周囲の方々が心配して、係の人に、「特別に車を出して、先に帰宅して頂いたほうがいいんじゃないか?」と、提案していました。
しかし、その高齢者の方は、「自分よりも小さいお子さんがいる家族を優先してくれ」と言って、車に乗る事を断ってしまったです。
あの姿は、本当に立派だった。自分が歳をとったら同じような態度をとれるかどうか?
「本当のかっこ良さは、生き方に宿る!!」という言葉を聞いた事があります。
まさに、その言葉を表現するかのような生き方をされているのを見て、背筋が伸びる思いでした。
しかし、寒さはどんどん増して行きます。お店からダンボールを貰ってきて、風よけにしましたが、それでも寒いもんは寒い(笑)
どうしたものか?と他のアイディアを考えていた時です。救世主が現れました。
マークシティ内には、スターバックスがあるんですけど、そのスタバ店員の方達が
コーヒーを無料で配布しに来てくれたんですよ。
これもまた、カッコイイと思いました(笑)、そして、本当に救われました。
コンビニの飲み物がどんどん売れ切れていた時だったし、何より思いやりが嬉しいじゃありませんか?
でも、身も心も温まるコーヒーを飲みながら僕は考えていました。
「俺には、何ができるんだろうか?」
いや、正確には、「僕が目指している作家という職業は、本当に人が困った時に何が出来るのだろうか?」という疑問でした。
読者登録されている方は読んで頂いたかもしれませんが、前にブログで、作家という職業は非生産的なのではないか?というテーマでお話しをした事があります。
つまり、経済先進国には娯楽をつくる担い手として、作家、シナリオライターは必要な職業かもしれません。
しかし、発展途上国はどうでしょうか?、それらの国の問題を解決するのには、作家ではなく、医者や専門の知識を持った学者などが必要なのではないか?という疑問を昔、ブログに書いたわけなんです。
どんなに素晴らしい文章を読んでも、べつに病気が治るわけじゃないし、何か機械にトラブルがあった時に、修理できるわけじゃない。
だから、本当に困った時、作家は必要ないんですよね。
同じ理由でシナリオライターも必要ありません。本当に困っていたら、映画やドラマをを見ている余裕なんてありませんもんね(笑)
今回の地震発生時も同じように考えたわけなんですよ。でも、よおやく電車が動き出した頃、僕は災害時の作家の役割もあるような気がすると思うようになっていました。
物語は、何もまったくの白紙の状態から作り出されるものではありません。
作者が見て来たもの、自分が経験してきた事から作り出されているんです。
だから、その時、僕が目にした高齢者の方のかっこ良さ、スタバ店員の方のかっこ良さは、しっかりと僕の経験値として、心の記憶に保存され、自分が作る物語に反映されて行くはずなんです。
いや、反映させて行かなきゃいけない。
絶対にその人達のかっこ良さを忘れないこと。そして、そんなかっこ良さを自分の物語の中で表現して行こうとする事。
それこそが、災害時に作家志望者に課せられた、唯一の役割なのではないか?と考えます。
そもそも、文字、文章とは、忘れてはいけない事を人に伝えるために、生まれて来た文化だったはずです。
今こそ原点に帰って、我々、作家志望者、ライター志望者達は、現状を心に刻んで、自分の物語を生み出していくべきなのではないか?と思います。
という事で、計画停電で中止になってしまったバイトの時間を使って、ドラマ原作を読んでしまいたいと思います。
私に出来ることは本当にそのことだけです。
災害の被害が各地で出ている今だからこそ、自分がやっている職業で何が出来るのか?を考える。
そんな自問自答は、わりと大事な事なのかもしれませんね。