今回の記事は先日あった演奏会の感想ですが、自分自身が緊張するとどうなるかということに関して一つ気づきがあったので共有しようと思います。

 

 緊張する場面に向き合う時に「こんな事が起こるかも」という前知識を持っておくと、心構えをしたり対応策を事前に用意したりできるので、緊張対策のヒントになればと思います。

 

 演奏会における緊張が起こす変化について、かつての記事で私は眠気に近い気の遠くなる感じがあったと言う話をしました。

 

 

 

 今回の演奏会はその時とはまた違う感覚で「視界が狭まる」という現象が起きたのです。

 

 その気づきを得た演奏会は過去の記事で紹介した、私にとってとても苦手な曲を短期間で仕上げないといけない演奏会でした。

 

 

 

 演奏会のもう一つの曲は非常に慣れ親しんだ曲であるため、ほぼこちらに注力という感じでどうにかこうにか仕上げていきましたが多少の心配も残りつつ本番当日を迎えました。

 

 本番前はステージリハーサルを行うのですが、その時に私は一つ自分に課題を課したのです。

 

 それは指揮者や他のパートをしっかり見るということです。

 

 特に難しい曲だと譜面ばかり見て周囲が見えなくなるというということはよくあるので、そうならずにしっかりとオーケストラの中でアンサンブルをしようという狙いでした。

 

 ステリハの際はその意識が功を奏して色々と周りを見ながら、指揮を見ながら演奏をすることが出来ました。

 

 この調子で行けば上手くいく、そういった感覚の中で迎えた本番で問題が起きたのです。

 

 ステリハの時よりも顔が上がっていない。

 

 なんというか、意識としては「今回はしっかり顔を上げる」という意識を持って臨んだはずなのですが、気付くと譜面をみてしまっていて、指揮からも目が離れがちになっていたのです。

 

 演奏中に無意識に視線が譜面だけに向く→気付いて周りを見渡すというような感じになってしまっていました。

 

 その状態をあとから振り返った時に「緊張で視界が狭まっていたな」という感覚がしたのです。

 

 これもなんとも不思議なもので、舞台上のセッティングが変わったわけでもないのに、感覚としてステリハの時に入ってきた指揮者の顔が見えないのです。

 

 オーケストラとは全く関係ないですが、私が所属している空手の組みてに関して、防具を付ける理由に「戦いの時は緊張で視界が狭まるということを防具の視界の狭さで再現している」というものが合ったのですが、今回の演奏会中の感覚もそれに近いなと感じました。

 

 そして、今回は私が意識的に「今日の演奏会は周りを見よう」と思ったから気付けたことで、そういったテーマを掲げていなかったら、視界の狭まりに全く気付けなかったと思います。

 

 緊張して思わぬ失敗が起きるというのはこの視界の狭まりが要因になっているかもしれません。

 

 みなさんも緊張思想な場面では視界を意識しましょう。