● 神秘的なものの実態? 

 

 今回の記事は最近民間療法等で進行される神秘的なパワーの実態について、私見ではありますが一つ気付きがありましたので共有したいと思います。 

 

 その気付きはある種スピリチュアル的な世界観がどの様に生まれたかに迫る物で、この観点を持っておくことで、怪しげな信仰に傾倒する事を防ぐのに役に立つと考えています。 

 

 では本題です。 

 

 今回の記事でテーマにする神秘的なパワーの実態についての気付きとは、「誇張されているものが多いがどこかに本物の要素がある物もある」という事です。 

 

 ちょっと分かりにくいと思いますので、順を追って説明します。 

 

 きっかけは以前書いた触る・撫でるの実践で私の右膝に手を当てていた時の事です。 

 

 

 当たり前と言えば当たり前ですが、手を当てている部分がじんわり暖かくなったのです。 

 

 この感覚は読者の皆様も身体のどこかに手を当てて貰えば分かると思います。 

 

 この現象の原理の研究があるかは分かりませんが、恐らく単純に手の体温が物理的に移ったり、触られた側も周辺の筋肉が弛緩するなどして血行が良くなるなどもあって、結果として見た目上は熱が手から触られた場所に伝わった様に映ります。 

 

 そしてここがポイントなのですが、触られた部位の周辺が緩む事、筋肉の緩みなどが要因となって血行が良くなる事は、その部位の不調の改善に少なからず効果があるのです。 

 

 また、東洋医学等で語られる経験則的な指標として、不調な部分は冷えているという話があります。 

 

 冷えているという事は大概の場合は血が巡っていないという事になります。 

 

 血が巡らないという事はその組織の細胞に栄養も供給されないし、老廃物も出て行かないという事なので、不調になるのです。 

 

 勿論血液が十分に巡っているのに不調になるという事も十分あり得ますが、それなりの結びつきの強さで不調部位の冷えと血行は関連づくのです。 

 

 これらを総合すると、血行を良くするという観点で言えば、手を当てる事で患部を緩め、暖めるのは不調部位の症状改善に多少の効果が期待できるのです。 

 

 この説明は、私の中にある科学の知識を並べて筋を通したものですが、これが古くからあるスピリチュアル等の視点からだと違った理由付けがされるのでは無いのかなと思ったのです。 

 

 手を当てた部分が暖かくなる現象を何の前知識もなく観測した時に、「手から生命エネルギーのような物が出て患部に作用した」という形で解釈したのではないか思ったのです。 

 

 実際スピリチュアル的なもので手当て療法、手かざし療法の様な物が存在するらしいのですが、私自身右膝の痛みに手を当てて暖めて痛みが和らいだ時に「これは不思議なパワーの存在を信じるかも」と思ったんですよね。 

 

 以前書いた気功についての記事で「気功についてはかめはめ波の様な劇的な力は無いものの、あるにはある」という主旨の話をしましたが、世に溢れる神秘的なパワーも似たような事だと考えています。 

 

 

 骨折をした時に手当療法「だけ」で治ると信じてしまうと問題ですが、正しい処置を受けた上で手当療法の結果患部の血行が良くなって治癒の促進という「可能性はある」くらいの感じで受け止めれば、神秘的パワーに傾倒もせず不要な拒絶もなく上手く付き合えるでしょう。 

 

 神秘的なパワーを謳う物は当然嘘が多いですが、仮に根本に事実があってもその権威性を上げる為に物凄い誇張表現がされているのが普通と言えるくらいです。 

 

 しかし、今回私が結果として手当療法の真似事の様な事をした時に、一定の効果を見出せるものもあります。 

 

 後に記事にしますが、神秘に限らず怪しい→即シャットアウトにしていると、油断した時に付け込まれる可能性があるので、今回の記事の様に「根本に小さな正しい事」があるかもしれないという意識で本質を見る様にしましょう。