先日私が本所属しているオーケストラの練習がありました。
直前まで別の団体の練習だったので大分感覚が抜けていたのですが、なかなか面白い発見というか、アイデアが浮かんだので備忘録がてら書いていこうと思います。
その団体で演奏する曲は、過去の記事にも書いた民族音楽の研究もしていた作曲家の曲を集めたプログラムです。
まあその記事にも書きましたが、民謡のリズム感を無理やり西洋音楽に落とし込んでいるところもあり、譜面で見るともう複雑怪奇な感じになっていてよく分からなくなってくるんですよね(笑)
どうやら他にも同じような悩みを抱えている人が多いらしく、SNS上で「変拍子が分からん」というような話もよく出てきていました。
そんな中、一つ目の発見としてその団体での練習の数日前に、偶然コンサートマスターとセカンドトップと雑談する機会があり、そこで一つ新しいアイデアをもらいました。
それは、無理に拍を当て込もうとするのをやめるという発想です。
先ほども書いたように元々は民謡的なリズム感があるものなのでそこには自然とそこに音を入れたくなるポイントがあります。
難しく考えずにそこに音を打ち込むようにするという事だそうです。
なるほどと思い、合奏の日では譜面にかじりつき過ぎず、ざっくりと出てくる音だけを見て大体の感覚で合わせるように意識すると、それまでは本当に手も足も出なかったのが、かなり当たるようになりました。
他の曲において必ずしも歓迎されるものかというとそうでもないのですが、この場合においては細かく拍を割って分析するような捉え方よりも大局観を見るようなやり方の方がよさそうだという事が分かりました。
もう一つの発見というかアイデアが弓の選定基準です。
過去の記事にも書きましたが、私はコントラバスの弓の大きくタイプの違う二種類を使っています。
俗にいうジャーマン式とフレンチ式ですね。
元々私はジャーマン式で楽器を始めたため、フレンチ式の弓の訓練の為にもある一定の基準を設けて基本はどの曲もフレンチ式で弾くようにしていました。
その基準とはドイツの作曲家以外はフレンチ式という物です。
まあそこまで厳密な基準でもないですけどね(笑)ドイツっぽさてなんだというような話にもなってきますし…
いずれにせよ、この記事で話題に上げている団体の演奏会の曲目はハンガリーの曲なので、今のところフレンチ式で演奏していたのですがふとジャーマン式もありかも?という考えが浮かんだのです。
その理由は弓の特徴にあります。
過去の記事にも書いたようにそれぞれのタイプの弓には形状に大きな違いがありますが、大きな違いの一つとして弓の元の方と先の方のバランスの違いがあります。
フレンチ式に関しては比較的弓の先の方が重く、また、弓の毛とスティック部分の幅もほぼ同じです。
対してジャーマン式は、相対的に見ると先端が軽く、また、弓元の方が毛とスティックに距離がある構造です。
結果として傾向としてはジャーマン式の方が弓先と弓元でバランスの違いがあるという事も言えます。
これはあくまで傾向どちらの弓でも端から端まで均一に力を入れて鳴らすことは可能ですが、多少の得意不得意程度の差が出るのです。
とはいえ一応差があることを考えた時に、ジャーマン式の構造上の不均一さと民謡の西洋音楽的には分析しづらい変拍子のような形がかみ合わせやすいかもと感じたのです。
それに気づいたのが合奏の最後の方だったので十分な検証は出来ていませんが、ちょっと色々試してみる価値はありそうです。
何か進展がありましたらまたブログで書くと思います。
お楽しみに。