過去の記事で直接内容に関わらない歌詞でも世界観とリンクする曲という話をしました。 

 

 これによって、アニメ等の作品と絡まずとも単独で成功する曲もあります。 

 

 そういった作品とテーマソングの関係性において面白い事になっている作品がありましたのでご紹介させていただきます。 

 

 その作品はジョジョの奇妙な冒険です。 

 

 ちょっとしたあらすじは過去の記事参照でお願い致します。 

 

 今回は一部二部のアニメを題材にします。 

 

 まずは第一部のオープニングテーマから聴いてもらいましょう。 

 

 

 

 

 初めて聴いた時思わず吹き出してしまいましたね(笑) 

 

 過去の記事にも書いた正しく古き良き時代のアニソンって感じの曲ですね。 

 

 派手なファンファーレ、いきなり「ジョジョ」と主人公の愛称を連呼するコーラス、野太く激しい歌といった、王道を構成する要素がふんだんに盛り込まれています。 

 

 ただ、最初こそその時代錯誤とも原点回帰ともとれる雰囲気に笑ってしまいましたが、実際よくよく聴いてみると、この曲、ただの昔風アニソンでは無いんです。 

 

 比較対象として、私が想像する完全王道アニソンとしてマジンガーZの主題歌をご紹介しましょう。 

 

 

 正直全く世代では無いですが、この曲を聴くだけでマジンガーZがどんなスーパーロボットなのか分かる、これぞ真の王道アニソンです。 

 

 これと比較してみるとジョジョの第一部の主題歌は毛色が少し違うのです。 

 

 ジョジョの主題歌は「ジョジョ」という作品中に登場する単語が存在感を放っているものの、実は歌詞の中で作品固有の単語は一つだけなんです。 

 

 しかし、作中の固有の単語は使わないものの、歌詞の内容はストーリーや世界観をなぞっています。

 

 一見古き良き時代のストレートなアニソンに見えて、実は最近のアニメ主題歌の様な工夫が凝らされた作品なのです。

 

 これは、アニメが原作ではない上に、根強い人気を誇った漫画を満を持してアニメ化した、という経緯もあるかもしれません。

 

 視聴者が作品を知っているからこそ、歌詞に秘められたシーンが想起され。思わずニヤリとしてしまう粋な構成です。

 

 そして第一部のオープニングテーマでファンにこれぞジョジョという印象を焼き付けてからの第二部のオープニングもファンを唸らせる出来となっています。

 

 

 

 

 第一部よりも軽快なイメージとなり、作品を直接示す単語も入らなくなりました。

 

 しかし、ストーリーを知っている人が見れば、主人公のジョセフが闇の眷属たる柱の男達と持ち前の機転を活かし戦っている事を表していることが分かるのです。

 

 第一部は熱血で実直なジョナサンを、第二部はトリッキーでスタイリッシュなジョセフを、二人の主人公を見事に表している曲だと言えるでしょう。

 

 さて、ここまでは作品のために作られた曲の巧妙さの話ですが、実はこのジョジョの奇妙な冒険はエンディングテーマにおいても巧みな演出をしているのです。

 

 

 

 

 イギリスのロックバンドYESのRoundabout、この曲は当然ジョジョの奇妙な冒険のために作られた作品ではありません。

 

 しかし、何故か作品との親和性を強く感じるのです。

 

 そこには様々な要因があると推測は出来ます。

 

 第一部の舞台がイギリスである事や、洋楽はこの漫画の作者である荒木飛呂彦氏に強く影響を与えている事もあるでしょうし、身も蓋もない話ですが、日本人はパッと洋楽の歌詞の意味は理解できないので曲調が合えば脳内でイメージを好きなように結びつけるという事もあるでしょう。

 

 何れにせよこの長めの曲を上手く各話毎の演出に合わせて切り抜いたりしています。

 

 特に第一部6話のエンディングへの入りは広く語り草になる程の秀逸さです。

 

 これはストーリーを理解した上で見るのがベストなので是非ご自分の目で確かめていただきたいです。

 

 このように、作品の為に作られた曲で魅せる、作品とは関係ない曲を当てはめて演出で魅せるというように、色々な魅せ方があるということですね。

 

 作品と主題歌の関係に思いを馳せながら鑑賞すると、新たな楽しみ方を見つけられるのでおすすめです。