過去の記事で、勤務先の異動の関係で地方へ引っ越してしまう稽古仲間というか先輩の送別会で一曲演奏する機会があると書きましたが、先日件の送別会がありました。
今回はその思い出話の記事です。
今回東京を離れる事になった先輩は、私が体験に来た時から優しく分かりやすいアドバイスと、組稽古でのフィードバックを積極的にいただける方で、私が今楽しんで空手に取り組める現状に間違いなく影響を与えて下さった方です。
級も、黒帯の稽古会長を除けば一番高かったと思います。
初心者に対しても丁寧に接して下さり、技術も高く、人の良さを見つけるのに長けた、正に理想的な武術家という感じの方でした。
送別会というか、普段から稽古後は会場に併設されているちゃんこ屋さんで食事なので、稽古後は皆でちゃんこをつつきながら昔話に花が咲いていました。
元々その先輩は青森出身でもあり、所属は青森の稽古会ですが、東京では私が今所属している稽古会に、稽古会場が今の場所に移る前から通っていたそうです。
東京住まいの稽古会長とはなかなか低い確率を潜り抜けての遭遇だったそうで、それが今に繋がるのであれば何か縁のようなものがあるのかなと感じさせられました。
今回の稽古には、その先輩が最後の稽古だという事で、他の稽古会からこちらに参加してくださった方もおり、人柄や周囲から愛される先輩の性質が最後の稽古でも送別会でも表れていました。
さて、そして当日の私です。
過去の記事にも書きましたが、当日はオーケストラの練習もありました。
正直な話、ちょっと気張り過ぎて右手に余計な力が入り気味だったと思います。
オーケストラの練習の内容は過去記事参照ですが、正直そちらよりも送別会の曲の方が直前まで練習していたと思います(笑)
因みに、コントラバスの曲というのがちょうど良い難易度の物は存在しない為、高校の時に演奏した卒業ソングのメロディを繋げて一曲としました。
曲はこの曲です。
問題点は歌なのでそのまま演奏すると同じフレーズが何度も続くこと
普通は歌詞の違いで変化を感じられますし、一人なので伴奏や裏メロを引き立たせる余地もありません。
必死にピッチカート(指弾き)やアルコ(弓弾き)を変えたり、テンポや表現を変える工夫をしました。
そしていざ当日。
少人数ですが、本当に距離が近いので緊張しましたね。
送別会でもどのタイミングで演奏するかは決まっていなかったので結構気もそぞろでした(笑)
そしていよいよ本番。
まず嬉しかったというか、新鮮だったのが楽器を出しただけで歓声が上がるんですね。
コントラバスはブランクを除けばかれこれ15年程弾いている訳ですが、その間友人もオーケストラ関連ばかりだったので、楽器だけで珍しがられる感覚が無かったんですよね。
ちょっと楽器の解説をして準備してきた曲を演奏しました。
パフォーマンスとしては…まあ少しミスもありましたが大きな事故もなく無事演奏を終えました。
皆さん喜んで頂けて、何より件の先輩が一番喜んで下さったのでとても良かったです。
普段オーケストラでの演奏はよくしていますが、こういったものは初めてだったのでいい経験でした。
ただ、どうも力は入り過ぎていたようですね。
普段は何時間演奏していても、疲れはともかくどこかが痛くなることなど無いのですが、今回は僅か数分の演奏で腱鞘炎の様な痛みが走りました。
前のオーケストラの練習の時は座奏だったのに、椅子の関係で送別会は立奏だったので色々と違う感覚を無理やりアジャストしたのも原因かもしれません。
しかし、そういった事もありつつ、皆を楽しませることが出来ましたし、こういった経験はまたどこかで行いたいなと思いました。
長く続けている事が、それまでは想像もしなかった形で役立つ事もあります。
人生楽しんだもの勝ちですね。