「言われてみればそうかもしれない。 でも、必ずしも付箋じゃなくてもいいんじゃない? 小型の手帳で充分じゃないの?」
確かに、たいして変わらないような気もします。
でも、こういう「サブ手帳」を使った二刀流には、先ほども触れたとおり大きな問題があります。
「ワンポケット原則」(vol.19参照)との折り合いです。
外出先から戻った後に、サブ手帳をマザー手帳と一緒に保管することで、一見すると情報の散逸を防いでいるようにも見えます。
しかし、時間が経つと、マザー手帳に情報が載っているのか、サブ手帳にその情報が載っているのか、わからなくなってきてしまいます。
それぞれの更新・繰越時期もバラバラですから、何処に保管されているのかすら分からなくなり、情報がグチャグチャになってしまいます。
手帳を2冊に分けた時点で「ワンポケット原則」が脆くも崩壊してしまうのです。
しかも、関連した項目が、本体とサブに別れてしまって、それぞれが途切れた情報として脈絡無く散逸する結果になってしまいます。
その点、携帯手帳を「付箋メモ」だけに限定するのであれば、この問題を根本から簡単に解決することができます。
付箋であれば、必ず「どこかに貼る」か、さもなくば「捨てる」しかありません。
メモした後、いらない情報だと判断できれば捨ててもかまいません。
そうでない限りは、席に戻ってからマザーノートであるA4ノートの最新ページの空白箇所に時系列順で貼りつけるしかありません。
まるで、空母を飛び立った艦載機が任務を遂行した後に空母に舞い戻るように、付箋もA4ノートの紙面という「飛行甲板」に戻してあげるわけです。
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