真空管ラジオ『 コロムビア COLUMBIA 1510 』の修復 - Part.7 | アナログ三昧、そして時々ディジタルな日々
Part.6までの結果より、このラジオの問題点は次の通り:
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<現状の問題点まとめ> は解決済み。
①短波は受信できるが、中波が受信できない。
 ②受信中、VOLUMEツマミの位置に関係なく常に最大音量?で鳴る。
 ③VOLUMEツマミを動かすと、かなり頻繁に「ガリガリ」『バリバリ』と
  最大音量?の雑音が出る。
④局部発振回路の中波用バリコンの配線が取り外されている事が判明!
  これが①の原因になっている可能性が大である。
 ⑤コンデンサ、抵抗などの部品劣化の懸念有り。
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①と④は解決済み。
②と③はVOLUMEの可変抵抗器の故障が原因と思われるので、
 交換用の可変抵抗器を入手した。⇒後日交換する予定。 
⑤を調査した結果、複数のコンデンサに絶縁不良有り。
 ⇒コンデンサと抵抗をすべて新品に交換する。
  Part.6でコンデンサと抵抗の取り外しがほぼ完了。

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全てのコンデンサと抵抗を取り外した後のシャーシ前面です。
まだダイヤル糸などの機構部品や劣化した配線等が残っていて、このままでは
新しいコンデンサや抵抗を取り付ける際の障害になるので、これらも取り外します。

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右上の大きな円形の金具はバリコンのプーリーです。
このプーリーに巻き付けられているダイヤル糸は、右下の小さな2個の中継用
プーリーで方向転換されて左の方へ向かい、ダイヤルツマミのシャフトのプー
リー部分に巻き付けられています。

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シャーシの中央やや左寄りの下部です。
左端の緑色の矢印で示す物がダイヤルツマミのシャフトです。
その奥のプーリー部分にダイヤル糸が巻き付けられています。
水平に張られたダイヤル糸の中央にダイヤル指針が取り付けられています。

黄色の矢印で示す筒状のシャフトは“中波-短波”のバンド切換えツマミの
シャフトで、ダイヤルツマミのシャフトの外側に同軸状に設けられています。
その回転は平行クランクによって右側の黄円で示すバンド切換えスイッチの
シャフトに伝えられ、コイルやバリコンに接続された接点を切り換えます。

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ダイヤルツマミのシャフトのプーリー部分です。
手前の太い部分がバンド切換えツマミのシャフトで、その根元にクランクの
金具が付いています。

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バリコンプーリーに巻き付けられたダイヤル糸の端に取り付けられたスプリング
によってダイヤル糸に張力が与えられています。
スプリングは錆だらけです!

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ダイヤルツマミとバンド切換えツマミを取り付ける二重シャフト、そして
それらによって駆動されるダイヤル糸と平行クランクのメカを取り外しました。

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ダイヤル糸と、それに取り付けられているスプリングと指針です。

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ダイヤルツマミとバンド切換えツマミを取り付ける二重シャフトと、
バンド切換えツマミの動きをスイッチに伝達する平行クランクです。

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二重シャフト側のクランク部分です。
クランクと連接棒の接続部分のゴムブッシュが相当劣化しているし、
連接棒の割ピンも錆だらけです。

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バンド切換スイッチ側のクランクです。
こちらのゴムブッシュも劣化しています。

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緑色の矢印で示すのが音質調節用可変抵抗器のシャフトです。
このシャフトの根元に取り付けられたプーリー部分に巻き付けられた糸は、
右側の黄色の矢印で示された緑色の長方形のプラスチック板に繋がっています。

音質調節ツマミの回転に対応してプラスチック板が上下方向に移動して、
その裏側に設けたパターンを豆電球の光で透過してラジオの操作パネル上に
表示する仕組みになっています。
ローテクを巧みに駆使したディスプレイ機構です!?

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これも取り外しました。

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裏側です。
プラスチック板の中央の緑色部分は光を半透過し、周囲の白い金属を貼った
部分は光を透過しないので、プラスチック板が上下に移動するとその境界線が
パネルの細いスリット内を上下して音質の状態を表示する事が出来る様です。

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シャーシ前面の左側です。
ずいぶんすっきりしました。

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右側もさっぱりしました。

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『モード選択(SELECTOR)』スイッチに対応してパネル上の『DX』『HIFI』
『REMOTE』『PHONO』の表示を裏側から照らす4個の豆電球です。
周辺も含め、ずいぶん埃っぽい感じです。

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豆電球を取り外しました。

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パネル上部のダイヤル表示部を裏側から照らす豆電球です。

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この豆電球も取り外しました。

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シャーシ前面側の取り外せる部品はほとんど全て取り外しました。

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