9月13日のブログ「質流れの判断.3」の続きです。
9月11日から3回に亘って質屋が流質処分をするタイミング、というか流質処分をする心理まで書いてきたのですが、まあ、従業員がいるような大きな質屋さんの場合は、入質日から三か月が経った流質期限が来れば自動的に、機械的に流質処分という事になるのでしょう。
大きな質屋の場合、早く流質処分にし、売却してお金に替えないと運転資金が回りませんから、
そのへんシビアなのはわかるのです。
私の店のように小さな質屋の場合は、常連のお客さんに対しては、流質期限日をお忘れになっているんじゃないか?などと余計なことを考えてしまい、期限が好きなものでも未だ流質処分をせずに置いておく場合もあります。
大きな質屋の場合は、毎日毎日、流質期限が過ぎた品物について流質処理を行うでしょうけど、
うちのような小さなお店では、8月中に流質期限を迎えた品物は翌月に、一か月まとめて事務処理を行うことが多いので、その辺にタイムラグを行います。
じゃあ、翌月の何日に流質処置をするかと言うと、当店の場合、毎月9日が古物市場で流質品はその市場で売却するので、その直前、市場準備の日を換算すると、毎月5日か6日に処理します。
前月の10日に流質期限が来ても、翌月の5日迄は流さずとっておくのです。
毎月9日の古物市場以外に、私が売却に使っている古物市場では、4月と10月の二回、神奈川時計宝石大会という高額品専用の特別オークションも開催しています。例えばロレックスの高級時計や1キャラット以上のダイヤなどは、こちらの大会に出すので、例えば6月に流質期限が来ても9月迄待っている場合があります。
ただし、高品質のダイヤの場合、指輪やネックレスの枠から外して、ソーティングをとらなければなりません。ロレックスなどの場合でも新品同様品なら関係ありませんが、故障や傷があれば修理に出すこともあります。未だ売却はしていなくても、・」期限が過ぎたものはそのオークションに向けて加工している可能性が高いのです。
その他、楽器も以前は毎月9日の古物市場で売却していたのですが、10年ぐらい前から少しでも高く売るために東京の市場に持って行ってます。カメラは毎月月末に来ていただく業者さんに売却していますので、やはり流質期限の翌月には売却するようにしています。
こんな感じで、市場や業者さんに売るギリギリの日まで待って、流質処分の上、売却しているのですが、売却してから、「あの品物、まだある?」と聞きにくるお客さんは、最近では殆どいなくなりました。
社会規範の順法精神が発達してきているからなのでしょうか。
でも時々・・・・・。
つづく