あの場所にもう一度行ってみたいけど それが何処だったか判らない。
不思議の森に迷い込んだアリスの様に 不安と好奇心とでいっぱいになりながら歩いた場所。
沖縄には そんな場所がいくつかあった。
賑やかな国際通りから 迷路のような道を奥へ奥へと行くうちに 私は不思議な一角に迷い込んだ。
野菜市場だ。
ただ 他と違ったのは そこでは地面に筵を敷いたり 地面と変わらない高さの板の台座の上に 見たことも無い野菜が並べられたり 積み上げられたり・・・
親しみを込めて <おばあ>と呼ばれる年配の女性達が 土地の言葉で喋りながら 野菜の間に座って商いをしている。
野菜の中に埋もれるように座って こちらを見ているおばあ達を見下ろしながら 歩いていくのは どこか不安で・・・言葉も全くわからない。
ここは 東南アジアの市場と同じだと思いながら 屋根の低い 暗い市場を後にした。
その後 何度か あの市場にもう一度行ってみようと トライしたが 見つける事が出来なかった。 私にとっては 失われた世界 ロストワールドだった。
それが 今回 発見できた!!
夕食の後 もうシャッターの下りている商店街を腹ごなしに歩いていた時 ひと気の無くなった通路にテーブルを広げて お喋りを楽しんでいる土地の人達と言葉を交わした。
そこで 『昔、地面にいっぱい野菜を広げて売っている市場に行ったことがあったんだけど・・・』と言うと 『あ~~! 農連だね。 まだあるよ』とのこと。
飛び上がるほど嬉しかった。
国際通りからず~~っと奥に行き 広い道を渡って 更に その先。
あの時 私は1人で そんな先まで 歩いて行ってたのかと今更ながら驚いた。

取引は11時までだそうで あの時の様な床に並べられた野菜は少なかった。
この場所は まだ 外に近い辺りで 奥に行くと 光も乏しい 昔の香港の裏通りの様な感じだ。
外に出て 眩しい沖縄の光に当たると 一瞬 クラクラする。
少し高い所から 眺めてみると 開けた一角に バラック建ての市場が それこそ 時間の流れから取り残された様にある。

耐震性も何もあったものではない。 台風の多い沖縄で よくもこの状態で残っていたものだと思う。
観光客は ほとんどが 国際通りから少し入った所にある <公設市場>を見て満足するそうだ。
奥の方は複雑な迷路が広がっており かつて<未亡人街>と呼ばれていた 服ばっかり売っていた一角も 閉まっている店が多い。

幸い 市場散策の途中で 休憩していた 茶屋は健在だった。
ここのご主人は よく台湾にお茶を買いに行くそうだ。
沖縄からだと 鹿児島に行くのも 台湾に行くのも変わらないと話していた。

沖縄は やっぱり 奥へ奥へと迷い込むほど 面白い!と思うのです。
このサイトに農連市場が載っていました。解りやすいです。参考までに。