<<パット・ブーン>>
1934年 フロリダ、 ジャクソンビル生まれ。
パット・ブーンを優等生と紹介したのは、彼が、エルビス・プレスリーと全く正反対の評価を得てヒットパレード界に君臨したからです。 そもそもデビュー当初はR&BやR&R のカバーで人気を集めたのですが、 リトル・リチャードの<のっぽのサリー>、ファッツ ドミノの<悪いのはあなた>、プレスリーの<ハート・ブレイク・ホテル>等、オリ ジナルのアーティストに失礼なくらいソフトに仕上がっていて、 つまらない出来です。 彼の甘い声は、シナトラやビング・クロスビーが歌っていたようなバラードタイプの曲に よくマッチし、 アイル・ビー・ホーム、初のNo1ヒット<砂に書いたラブレター>など
ほとんどのヒット曲が、そうしたバラード曲となっています。
また、彼は曲だけでなく私生活でも優等生でした。 まず、西部開拓史に名を残す(私は良く知らないですが) ダニエル・ブーンの末裔であり、妻はカントリー&ウェスタン界のスター、レッド・フォーリーの娘、そして、コロンビア大学を卒業した学士でもありました。 あくまで、スマートで、清潔、 ロックに狂うティーンエイジャーをもつ親にとっても好感のもてるそんな歌手であったのです。
そんな彼の一連のヒット曲のなかで、少し毛色の変わった曲があります。
涙のムーディリバー、スピーディー・ゴンザレス、悲しきカンガルーの3曲です。 なかでも、涙のムーディリバーはミデアムロックの実に素敵な曲です。 イントロのピアノが泣かせます。これぞポップスですよ。 一度聞いてみて下さい。
次いで、スピーディ・ゴンザレスはコミカルな味のあるR&Rです。 バックコーラスもよくボーカルに絡んでいて自然と体がゆれてきます。
悲しきカンガルーはカンガルーや動物の鳴き声を真似たバックコーラスの楽しい、ちょっとフォークっぽい歌です。
ビルボードチャート ヒット曲名 メモ
1956 アイル・ビー・ホーム
1957/06 No01 砂に書いたラブレター 映画「バーナディーン」の主題歌
1957/12 No01 4月の恋 (APRIL LOVE) 同名映画主題歌
1960 思いでのセーラー服 ポールアンカ作詞作曲
1960 栄光への脱出
1961/06 No01 涙のムーディリバー
1962 スピーディ・ゴンザレス
1963 悲しきカンガルー
PS/そうですか aja さん、 デビー・ブーンはもう母親でしたか、 それじゃ本当におじいちゃんですよね。 御三家にパットを入れたのは60年初頭のヒットパレードに揃って ランキングされた事が何度もあったからなのですが、実は、今回パット・ブーンを取り上げるにあたって、生年月日を調べてみると、もう56才なのですね、少々誤ったかなと思 っていたところなのです。
ところで、 娘のデビー・ブーンも 「恋するデビー」 でNo1ヒットを放っていたのですね。 知らなかった。 何年ころの事ですか??
次回より、R&Rの誕生をたどってみます
1955年前後になります。
ロカビリババ