みんなちがって、みんないい。 -2ページ目

みんなちがって、みんないい。

妊娠五ヶ月でお腹の次男の心臓に異常があることが発覚。泣いて、受け入れて、立ち向かって、愛して。
毎日息子に成長させられている2児の母です。次男と私たち家族についてしか書けないけれど、
心臓病の子供をもつ母親の1例として、少しでも誰かの役に立てれば。

次男が最初の手術を受けたのは長男が3歳半の時。

生まれたはずの弟が病院で寝泊まりし、

いつもべったりのママも朝から夜まで病院へ行ってしまう。

祖母やお友達が平日の家に来て彼と遊んでくれるのだけれど、

長男の性格的にも全てを把握しないと落ち着かないところがあったので、

私たちは彼が理解するかしないかは別として、

怖がらせない程度にだけれど、しっかりと弟の病気のことや、

今どんな治療を必要としていて、

治療しないとどうなってしまうかを説明してきた。

毎日弟のビデオを撮って、帰宅してから長男に見せる。

笑っているのもあれば、泣いているのもある。

けれど、一番見せたかったのは弟も頑張っている姿。

ママもパパも次男くんも長男くんもちょっと頑張らないといけない時だね。と。

みんなで頑張る。みんな頑張っている。

次男だけじゃなくて、

長男も頑張っていることを理解しているよと、とにかく伝えたかった。

(お世話しに来てくれている祖母達もね。本当に感謝しています。)

 

この手術の後、数ヶ月入院が続く弟がいたり、

カテーテル手術、フォンタン手術、

気管支肺炎で呼吸が難しくなるなどなど、

命がかかっているけれどみんなで乗り越えなくちゃねと

長男にはオブラートに包みながらも

話せることは話した。

質問にも答えた。

 

おそらく知る必要のない感情や、

人間の儚さ、

大好きな人を失う怖さを知ってしまうことになり、

8歳に成長した今も、その気持ちは忘れていないと多々感じる時がある。

可哀想なことをしてしまったかなと思う時もあるのだけれど、

その分

たくさんの感情を知ることによって作られた優しさがあったり、

人間が生きていることのすごさを感じてくれたり、

大好きな人の大切さを知ってくれたり、

プラスなこともあった!!!!と母は思いたい、願いたい。

 

今後、おそらくどこかで弟はまた病院に通うことになり、

大変な時が来ると思うのだけれど、

長男のケアを今も今後も忘れずにしていくことによって、

守って行くことを心に誓っている。

 

そして、長男が誰かに話したいと思った時には、

親の自分たち含め、そういう人がまわりにたくさんいてくれるように、

昔からの関係も新しい出会いも大切にしていきたい。

 

 

 

 

心臓疾患持ちの次男を生んでから、旅行行く時と転勤が決まる時、

一番最初に考えるのは病院のことです。

万が一の場合、診てくれる人はいるのか。

どこに行けば良いのか。

今の次男は心臓の動きや様子的には緊急性がある確率はとても低いのですが、

菌にはとても弱く、

身体に入った菌が心臓に入ってしまうととても怖いと言われているので、

やはり病院確認は重要です。

 

 

前回の赴任先だったドバイの時は、

赴任前に心臓外科または循環器科を探し出すことを目標としていたのですが、

日本から中東のお医者さん事情は全くわからず。。。

赴任してから心臓外科を探し担当医を見つけました。

近所の病院へ行き、次男の病状を説明し、

直接お医者さんに誰か知らないかを聞くスタイルです。

 

ドバイの場合、ドバイ市内にも1人小児心臓を専門にしている人がいるけれども、

アブダビにあるSKMC病院が一番小児心臓外科の人数が多いので

そっちの方が良いと教えてもらい、紹介してもらいました。

シリア人のDr.TAROは本当に良い人で、

感謝しきれない言葉と優しさをいただきました。

 

南アへの赴任が決まった時は、

赴任する前から病院を探そうとしていたのですが、

なかなか評判がわからずに赴任の時期になってしまい、

そのまま生活に慣れることを優先してしまい、

良くないと思いつつ、ズルズルと病院が決まらずに3ヶ月が経過していました。

 

が、先週、おそらくプールの水が原因で次男が中耳炎になり、

耳を診てもらうべく病院を探し、

南アに来て初めて病院にお世話になりました。

たまたま予約がとれた担当医は女性の方で、最初はカジュアルに接していたのに、

次男の心臓の説明をし始めた途端にガラリとその場の空気が変わったのがわかりました。

次男はとても重い心臓疾患を抱えて生まれて来たため、

病名を読み上げると同時に先生は驚きを隠せず鳥肌がたっていました。

今の次男は、心臓疾患持ちと伝えなければ誰も気づかないくらい健康体に見えます。

泳げるし、走れるし、食欲もあるし、

一番わかりやすいとされる青白さや舌の青っぽさもありません。

 

先生は奇跡と言っていました。

 

本当にそう思います。

改めてそのことを思い出し、今までの色々なことを思い出し、

私はこの時点で涙目に。

いつも、本当に弱いのです。次男への感謝の気持ちというか、

生きていてくれることの有り難さ、その奇跡を実感する瞬間です。

次男だけでなく、人間、生かされているのだなと。

 

何本も電話をかけてくれ、

南アで一番良いとされる小児心臓外科のリストを作ってくれました。

すぐにでも診て来てもらいなさいと。

そして、次男が風邪になった時には、どれだけ自分が予約でいっぱいでも

「先生が一番に診る」と言っていたと主張して予約をとりなさいと言ってくれました。

「こういう子が菌に弱いからね」と。

 

私のお腹の中にいた頃から心臓を診てもらい、

手術やカテーテルを何度も繰り返した日本の担当医がいない場所で生活することは

常に不安はありますし、

次男の担当医は日本にいることに変わりないのですが、

こうして、たくさんの名医を紹介してもらう機会のある次男は

ラッキーだなとも思います。

 

国が違えば、処方する薬も違ったり、

予防接種の考えや

カテーテルをする時期も違います。

全てを一度は聞き入れ、自分たちでしっかりと考え、

次男にとってベストな道をとっていけたらと思います。

 

そして、なによりも次男が毎日を楽しく力一杯生きれる環境を整えるのが、

私や夫の役割なのかなと。

暗い意味ではなく、人は生きる年数よりも、

その中での笑顔の数が重要だと日々思っています。

毎日に感謝です。

出会いに感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 










長いことブログを更新していませんでしたが、
我が家の次男くん、元気に過ごしております。

ドバイで5歳のお誕生日を迎え、
冬休みの間に日本に一時帰国をして、心臓のチェックもしていただき、
「夏頃には帰国になると思うので、またカテーテル検査のことはその時に決めさせてください」
と担当医には伝えたのですが、、、、

なんと、ドバイに戻って数週間経ったところで、
南アフリカへの異動が決定しまして、
現在南アフリカからこのブログを更新しています。

5歳児の次男。
日本で生まれて心臓手術を2回。
2回目の手術の半年後からドバイに移動し、
ここからあと3年は南アフリカで暮らす事になる。
う〜ん、忙しい人生。

でも、南アフリカの病院のレベル的には問題ないし、
日本の担当医からも
「次男くんの現状を見てると、カテーテルは帰国した8歳の頃まで必要ないでしょう」
というお言葉を頂けたので安心してはるばる飛行機に乗ってやってきました。

南アフリカは、広々としていて、
走り回れる場所もたくさん。
ここで、自転車を乗り回して、走り回って、大きくなってくれぃ!