海外で心臓外科を見つけた時の安堵感。 | みんなちがって、みんないい。

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妊娠五ヶ月でお腹の次男の心臓に異常があることが発覚。泣いて、受け入れて、立ち向かって、愛して。
毎日息子に成長させられている2児の母です。次男と私たち家族についてしか書けないけれど、
心臓病の子供をもつ母親の1例として、少しでも誰かの役に立てれば。

 

心臓疾患持ちの次男を生んでから、旅行行く時と転勤が決まる時、

一番最初に考えるのは病院のことです。

万が一の場合、診てくれる人はいるのか。

どこに行けば良いのか。

今の次男は心臓の動きや様子的には緊急性がある確率はとても低いのですが、

菌にはとても弱く、

身体に入った菌が心臓に入ってしまうととても怖いと言われているので、

やはり病院確認は重要です。

 

 

前回の赴任先だったドバイの時は、

赴任前に心臓外科または循環器科を探し出すことを目標としていたのですが、

日本から中東のお医者さん事情は全くわからず。。。

赴任してから心臓外科を探し担当医を見つけました。

近所の病院へ行き、次男の病状を説明し、

直接お医者さんに誰か知らないかを聞くスタイルです。

 

ドバイの場合、ドバイ市内にも1人小児心臓を専門にしている人がいるけれども、

アブダビにあるSKMC病院が一番小児心臓外科の人数が多いので

そっちの方が良いと教えてもらい、紹介してもらいました。

シリア人のDr.TAROは本当に良い人で、

感謝しきれない言葉と優しさをいただきました。

 

南アへの赴任が決まった時は、

赴任する前から病院を探そうとしていたのですが、

なかなか評判がわからずに赴任の時期になってしまい、

そのまま生活に慣れることを優先してしまい、

良くないと思いつつ、ズルズルと病院が決まらずに3ヶ月が経過していました。

 

が、先週、おそらくプールの水が原因で次男が中耳炎になり、

耳を診てもらうべく病院を探し、

南アに来て初めて病院にお世話になりました。

たまたま予約がとれた担当医は女性の方で、最初はカジュアルに接していたのに、

次男の心臓の説明をし始めた途端にガラリとその場の空気が変わったのがわかりました。

次男はとても重い心臓疾患を抱えて生まれて来たため、

病名を読み上げると同時に先生は驚きを隠せず鳥肌がたっていました。

今の次男は、心臓疾患持ちと伝えなければ誰も気づかないくらい健康体に見えます。

泳げるし、走れるし、食欲もあるし、

一番わかりやすいとされる青白さや舌の青っぽさもありません。

 

先生は奇跡と言っていました。

 

本当にそう思います。

改めてそのことを思い出し、今までの色々なことを思い出し、

私はこの時点で涙目に。

いつも、本当に弱いのです。次男への感謝の気持ちというか、

生きていてくれることの有り難さ、その奇跡を実感する瞬間です。

次男だけでなく、人間、生かされているのだなと。

 

何本も電話をかけてくれ、

南アで一番良いとされる小児心臓外科のリストを作ってくれました。

すぐにでも診て来てもらいなさいと。

そして、次男が風邪になった時には、どれだけ自分が予約でいっぱいでも

「先生が一番に診る」と言っていたと主張して予約をとりなさいと言ってくれました。

「こういう子が菌に弱いからね」と。

 

私のお腹の中にいた頃から心臓を診てもらい、

手術やカテーテルを何度も繰り返した日本の担当医がいない場所で生活することは

常に不安はありますし、

次男の担当医は日本にいることに変わりないのですが、

こうして、たくさんの名医を紹介してもらう機会のある次男は

ラッキーだなとも思います。

 

国が違えば、処方する薬も違ったり、

予防接種の考えや

カテーテルをする時期も違います。

全てを一度は聞き入れ、自分たちでしっかりと考え、

次男にとってベストな道をとっていけたらと思います。

 

そして、なによりも次男が毎日を楽しく力一杯生きれる環境を整えるのが、

私や夫の役割なのかなと。

暗い意味ではなく、人は生きる年数よりも、

その中での笑顔の数が重要だと日々思っています。

毎日に感謝です。

出会いに感謝です。