またまた群馬に来てしまいました。

アミューズです。こんにちは。

群馬に来て意外な発見。群馬は宮崎より暑いです。


というわけで懲りもせずやってきました。

何があったのか?

都丸養鶏研究会です。


この養鶏回はトマルのお客さま(養鶏場)を中心に

養鶏の勉強会を始めたのがきっかけで

今年で32年になるのかな?

まあ、すごいことです。


それが今では養鶏家だけでなく

メーカー、薬品、卸、卵、餌、など

関連業種も加わり大々的な集まりとなりました。

私も5年前から参加させていただいており、

大変ためになっております。

ヒヨコと卵にかこまれて

研究会の様子


今回の研究テーマは「動物福祉」

アトランタでのこと、

ロンドンでのこと

いろいろありましたし、明日は我が身ですから

本当に重要な、真剣なテーマです。


アトランタ、ロンドンともに師匠とご一緒させていただいて降りましたので

言わんとすることがよくわかりました。

これは研究会ではなく

養鶏家全員に対する啓蒙ですね。


そして今回の講師は

東西産業の村田社長、

日本動物福祉研究会の研究メンバーであります。


そしてもう1人がこの人

ヒヨコと卵にかこまれて ヒヨコと卵にかこまれて


世界の養鶏事情通アンディ・ハンセン。


さすがといいますか、ま、アトランタでも一緒でしたし

ロンドンには息子さんが来てたのかな?

ま、世界のことを知っているだけにすばらしい内容の講義でした。


村田社長の講義内容が

「日本の検討委員会ではガイドラインの内容が固まっているから大丈夫」

に対し、アンディの話は

「日本もアメリカの二の舞になるから、対策を立てとけ」

でした。


私もアンディに賛成で、7年前、かつてアメリカもUEPが検討委員会をつくり

動物福祉に準拠したガイドラインをつくり、そのシステムを浸透させ、

「アメリカの養鶏は動物福祉対策出来ています。」

と謳ったのだが、結局カリフォルニアではケージ飼育は禁止になりました。

続いてコネチカット、オハイオ、と次々と禁止になりそうな雰囲気です。


そしてその後の懇親会の中で

ある養鶏家の方の話で

「今日の講義はみんなわかったでしょうか?」

という意見があった。


この意見は心にズンと響いた。

というのは、私はこういうのもおこがましいが

意外と世界の事情をわかっている。

そしてその情報を鶏鳴新聞に寄稿して、情報発信をしてきたつもりである。


だから日本中の養鶏家は動物福祉に対し

「ケージでの飼育が出来なくなる」という危機感は浸透していて

あとはみんなが正確な情報が欲しいのだろうと感じていた。

これはトマル社長も同様に感じていたらしい。


だから、みんな危機感は持っているから、今回の研修で情報を出したのだそうだ。


でも実際は、みんな危機感がないというより、どういう状態なのか

どう判断していいのかわからないというところなのだろう。


となると、村田社長の講義で、「日本の検討委員会はガイドラインを作ったから大丈夫」という内容に

私は「それでは甘いから、もう少し考えましょう」と結論付けるが

何人かは「なるほど、大丈夫なのね、任せていいのね」と結論付けた人がいるということなのだ。

同じ情報を発信しているのに、受け取り方が全く違う。これは大問題ですね。


だからもっと情報を出し、危機感を伝え

近い将来、動物福祉を遵守するあまり、ケージでの飼育が出来なくなり

結果、卵の価格が上昇し、外国産が流入し、日本の養鶏家が少なくなり

生で卵を食べる日本の食文化、安心安全な食べ物、食料自給率まで話が及ぶということを

もっと知らせないといけないですね。


テーマが重くなりましたが、

そういうことでした。


動物福祉は、将来の日本の畜産産業のあり方を変えてしまう。

一時期だけかもしれないが、その爪痕が回復できない深いものになりかねない。

だからみんなで力をあわせないといけないのです。


みんながんばりましょう。


そして良かったら鶏鳴新聞 の私のIECの記事も読んでね