これは家で全くピアノが弾けなかった約5ヶ月間の戦いの記録である。


前回の記事はこちら↓

 

1.既製品型 →YAMAHA

2.セミオーダー型 →T社

3.フルオーダー型 →A設計事務所

 

上記の3社を実際に訪問して話を聞き、後日見積もりを出してもらったところまでを、1社ごとに書いていきたいと思う。

 

**防音の基本情報**

・「Dr-○○」という値は、遮音性能の等級を表す。

(例)Dr-35=500Hz帯で原音を35dB低減(遮音)する

 

グランドピアノの音量が大体80dB〜100dB程度と言われているので、Dr-35の防音室の場合、室外には

100-35=65dB

で聞こえることになる。

65dBってパチンコ屋やボーリング場レベル。

えっ…そんなに聞こえちゃうの!?

とか思いますよね〜。私も思いました。

ただ、防音室は部屋の中に設置するため、マンション自体が持つ遮音性を合わせるとDr-60〜65くらいになるはず。らしい。ただこれはあくまで数字上の話であります。

**終**

 

 

防音室をユニットにするかリフォームにするかは全く決めていなかった私であったが、防音室にするのは自分の部屋、と決めていた。
 

1.既製品型(YAMAHA・アビテックス)

 

調律師さんに紹介してもらったYAMAHAの営業さんから連絡があり、スケジュールを調整してお店を訪ねた。

 

↓調律師さんから紹介された話

 

YAMAHAの防音室のブランド名は「アビテックス」。

その中でも既製品型(防音ユニット)タイプは「セフィーネNS」という(らしい)が、ここでは総称して「アビテックス」と呼ぶことにする。

 

YAMAHAアビテックスは、現物を体験してからじゃないと買えないらしい。

…まあ、モノを見ずに買う人なんぞおらんと思いますが。

 

早速展示されていたグランドピアノ(C3まで)が入るサイズの防音ユニット(3.0畳)の中に入ると、

 

「あれ⁉︎想像してたより広い。もっと窮屈だと思ってた」

 

そしてユニットの中に設置されていたグランドピアノを試弾してみると、狭いユニットのわりにそこまで音も響きすぎず、思ったよりだいぶいい感じ。

しかしそんな内部のことより問題は音漏れである。

外に出て、YAMAHAの店員さんに弾いてもらうと

 

私「思ったより音漏れしてない」

営業「そうでしょう!しかもこれを室内に設置するので、マンションの壁の厚さもここに加わりますから、さらに遮音しますよ」→冒頭「基本情報」で書いたとおり

 

↓音漏れがするという話

 

あまり期待せずに行ったせいか、思ったよりだいぶ良くて、前向きに話を聞かせてもらった。

 

私「思っていた以上に中が広くて驚きです。ピアノが置いてあるのに結構広い。これC3ですか?」

営業「あ、これはC1です」 →CXシリーズで一番小さい

 

ズコーーーーーーーー!

 

そら、C1だったらユニット内も広々見えるわな。

さすが商売上手、一応C3まで入るユニットと謳ってはいるものの、キッチキチの状態では展示していない笑

 

私「じゃあC2だとこれより奥行きがあるから…ここまでくらいかな」

営業「そうですね。12センチ長くなります」

私「C3だとさらに13センチ長くなるから〜ここまでか。うーん、結構ギチギチ」

営業「調律をするのにアクション(ピアノ内)を引き出す必要があるので、C3は背面に余裕がなくて厳しいかもですね」

 

C3まで入る、とは?

そして

グランドピアノはC2一択!

とか言ってたくせに、C3の選択肢を捨てない私。

 

↓あもちゃん、C2一択を心の中で宣言する

 

一通りアビテックスを体験し、見積もりについての話やピアノ購入の話もあるので応接室に移動する。

 

その応接室も防音仕立てときたもんだ。

そりゃ大きなお金が動き、そしてプライベートな話もするんだものね、隣の部屋や部屋の外に声が漏れたら大変だ。

 

私「応接室も防音なんですね。アビテックスですか?」

営業「あ、いえ、これは…違います」

 

ズコーーーーーーーー!

 

私「ま…まあ、そういうこともありますよね」←謎の擁護

 

ちなみにアビテックスは「既製品型」として分類したが、フリータイプも存在する(カワイのナサールも同様)。

フリータイプはデッドスペースが出まくる既製品型と違い、部屋の凹凸に合わせて作ってくれる。あえて分類するならば2のセミオーダータイプに近い(と思う)。

それをなぜ既製品型だけに絞ったかと申しますれば…

高いのだ。

とにかく高い。

よって最初から候補から外したのである。

(追記:カワイの値段は不明です)

 

そしてこの時、初めて知ったのだが、既製品型のアビテックスとグランドピアノを合わせると、な、な、なんと!

1トン近い重量になるらしい。

単位がキロじゃない‼︎

 

私「1トン⁉︎おっも‼︎床が抜けたりしないですか⁉︎」

営業「最近のマンションならそんなことはないですよ」

 

そりゃまあ、そうか。

本棚や冷蔵庫や色々あることを考えると1トンくらいでどうにかなってたら大変だよね。

ちなみにナサールを導入した友人は、導入前にカワイが床の強度の調査をしてくれたそうである。やっぱり重いのね…

(調べていくうちにわかったのだが、防音と重量って比例するらしい。重さがあればあるほど遮音レベルが上がるそう)

 

↓ナサール導入の友人の話

 

そして私がちょっと気にしていたマンションの火災報知器。

防音室にする予定の部屋の天井にも火災報知器がついているのだが、仮にYAMAHAのアビテックスを部屋に入れ込んだとして、火災報知器ってどうなるんだろう?

 

という話を聞きますれば、

 

アビテックスの工事の際に、電気工事の作業員も同行するのでアビテックス内にも火災報知器を設置し、マンションの火災報知器からアビテックスの火災報知器に繋げる工事をしてくれるそうであります。

 

それから数週間後、YAMAHAが見積もりにやってきた。

(事前に部屋の平面図は渡してある)

 

YAMAHAではピアノを買う可能性もあったため、運送屋さんも搬入可能かどうか見積もりにきてくれた。

 

ピアノの搬入について(アビテックス導入の場合)は

C2はラクに入る、C3は本当にギリギリ

ということであった。

 

またアビテックスについてだが、10分ほど部屋の幅や高さや梁の位置を測ったりした結果、私の部屋のサイズ(そして梁や柱の位置)的にギリギリ入る

とのことであったが、

内開きの部屋の扉が閉まらない

と言われた。

 

↓わかりにくいと思うので、ざっと書いてみた

(ものすごく簡略化してます)

 

※赤い四角がアビテックス

 

設置するとなると、扉は常に開けておくしかない。

廊下を通るたびに、アビテックスの一部が見えるのかあ。

圧迫感がすごそう。

むぅ……

 

そして数日後、プラン図と見積書が送られてきたのであった。

(追記)

防音にケチれないため、YAMAHAの最高数値Dr-40の防音室(天井高い方)を希望した

 

<YAMAHA・アビテックス>

●メリット

・価格が安い(あくまでも3社の中で、の話)

・工期が1日

・防音ユニットを部屋に入れるだけなので、壁や床を傷つけることがなく原状回復可能。←だから賃貸でもイケルらしい。重量は1トンだけど。

・引越した場合、引越し先に持って行ける。

 

●デメリット

・部屋の扉が開けっぱなしになる

・デッドスペースが多すぎる

・ピアノをC3にした場合、防音室内が狭い

・おそらくだが、防音性能は3社の中では一番低いと思う

 

「防音室、そしてピアノが我が家にやってきた〜その10〜」

へ続く…

 

YAMAHAのデメリットとして防音性能は3社の中で一番低いと書いたが、本当はどうかわからない。ネットの口コミと実際に使用している方々の話を聞く限り、である。

そしてこれはどの会社を訪問しても言われたのだが、完全遮音する防音室は存在しないのである。

そしてマンションの振動や音の伝わり方はやってみないとわからない、という博打的な要素もかなりある。こっわ。

 

↓完璧な防音は存在しない話